記憶に残る『ファミコンジャンプ』のフィールドマップ
4月19日は地図の日です。
TVゲームなどのRPGにおける舞台となる世界は独自の世界観を全体的に表すものであり、現実世界をモチーフにしたものや独自の世界観によるものなど個性を発揮しているものです。
自分にとって、最も記憶に残るRPGのフィールドマップは平成元年2月25日に発売されたバンダイのアクションRPG『ファミコンジャンプ』の舞台となる【ジャンプワールド】のフィールドマップで、集英社『週刊少年ジャンプ』創刊20周年記念作品にちなんで『ジャンプ』のロゴマークである【海賊の顔】がモチーフになっているこだわりがあります。
現代と過去を行き来する展開もあり、開発当時に『ジャンプ』で連載されていた作品は現代世界、連載終了済作品及び長寿作品『こち亀』は過去世界の住人となっています。
『週刊少年ジャンプ』読者である主人公・はしもと君―当時バンダイの社員だった“橋本名人”こと橋本真司プロデューサーに由来するデフォルトネーミングとなっていて、―と16人のジャンプヒーローが集結して、合計17人がピッコロ大魔王率いる歴代悪役連合に立ち向かうストーリーとなっていて、昭和時代の『ジャンプ』を代表する参戦作品もかなり豪華であり、各作品のコラボも秀逸であります。
ジャンプワールドの5つのエリア
エリア1: 北部エリアで、荒廃した世界となっていることから、主に『北斗の拳』が主体となっているエリアで、本作の現代世界での『ついでにとんちんかん』や過去世界の『トイレット博士』といったギャグ漫画の世界となっています。最初の舞台は【北斗村】で、村内のBGMが世界観とシンクロしているものです。
エリア2: ジャンプワールド北西部で、『ドラゴンボール』の【西の都】が過去では『Dr.スランプ』の【ペンギン村】となっていることから鳥山明先生の作品世界が主軸となっている未来風の世界で、北条司先生の漫画作品の登場人物も住んでいる設定となっています。
エリア3: 格闘からラブコメまで学園を舞台にした漫画を主軸としたジャンプワールド北東部で、各都市の移動手段は電車となっているのが特徴です。車田正美先生の漫画におけるギリシャ神話題材にした世界観も取り入れています。
最終決戦場もエリア3内にあり、海賊帽のドクロマーク《☠️》をアレンジした地形が凝っているものとなっています。ヒゲゴジラ先生や赤カブトなど13人の反逆同盟がいる最終決戦場では【死兆星】がキーワードとなっていることも特徴で、16人のジャンプヒーローが集結していなくても最終決戦が起こるのですが、全員集結しないとラスボスまでたどり着くのが困難という設定は『ジャンプ』のキャッチフレーズである【友情・努力・勝利】と深くつながっています。
エリア4: ジャンプワールド南東部で、現代世界では神と悪魔などオカルトの世界となっていて、過去世界では警察や保安官など正義の職業に関する作品や料理やレーシングといった趣味に関連する作品を主軸とした世界で、玩具など趣味を題材としたエピソードが多い警察ギャグ漫画『こち亀』の両津勘吉巡査が過去世界の住人となっているのは興味深く、続編『ファミコンジャンプⅡ』での参戦では両さんは主人公のひとりに昇格されました。
エリア5: 過去・現代共にスポーツ漫画の世界となっていて、都市が存在しない世界で、野球場やサッカー場などの施設が主な舞台で、ピッコロ大魔王の居城である【キングキャッスル】があります。過去世界の『キン肉マン』のキン肉マンはギャグ漫画だった頃の絵柄に近いグラフィックですが、性格がシリアス系だったり“熱血値”であることもプロレス漫画としての側面を重視していますが、飛び道具が主人公と同じロケットパンチであるのはギャグ漫画だった頃の側面の要素となっているようです。
鳥山明先生の漫画の世界観が主体となっていること
『ファミコンジャンプ』では鳥山明先生の漫画の世界観を主軸に『ジャンプ』漫画作品がコラボしている内容のようになっていて、平成3年4月20日に1作目が発売されたバンプレスト→バンダイナムコのシミュレーションRPG『スーパーロボット大戦』シリーズはサンライズ制作のロボットアニメ『機動戦士ガンダム』シリーズの世界観が主な重点となっている作品となっていることと共通点となっているようで、『ドラゴンボール』シリーズと『ガンダム』シリーズがいずれもバンダイグループ及びナムコとの合併後のバンダイナムコグループに数多く貢献してきたことによる影響力も大きいようです。
ちなみにフジテレビ系アニメ『ドラゴンボール』1作目のメインスポンサーはエポック社で、バンダイはファミコン用ゲームソフトを手がけ、TVアニメ2作目『ドラゴンボールZ』で本格的にメインスポンサーとなりました。
鳥山先生は『ジャンプ』創刊20周年記念キャラクターとしてキャプテン・ギャオをデザインし、『ファミコンジャンプ』における重要なキャラクターとしても登場しています。
鳥山先生の漫画作品のアイテムが重要なものとなっていることを活かしたコラボでは…
戦闘不能になった仲間を復活させるアイテムであるドラゴンボール探し。
移動手段としての筋斗雲。乗れば乗るほど主人公の心が“悪”に近づいてしまう独自設定が特徴です。
ジャンプワールドの通貨が『ドラゴンボール』世界の通貨である【ゼニー】で、読めば読むほど主人公の心が“善”に近づく『少年ジャンプ』は170ゼニーと本作開発当時の定価が元ネタとなっていて、数字の【17】が主人公と16人のジャンプヒーローを暗示している数値となっているようです。
エリア1:『ドラゴンボール』の占いババの館での対戦相手が『キン肉マン』のバッファローマン&ネプチューンマン。
エリア2:『ドラゴンボール』の孫悟空と『シティーハンター』の冴羽獠のコンビとレッド総帥の乗り込む【モビルスーツ】とのボス戦。
エリア3:『Dr.スランプ』のホンモノマシーンを使っておもちゃのクロスを“本物”にすることで『聖闘士星矢』のペガサス星矢が仲間になる展開。
エリア4:『Dr.スランプ』のおとぎマシーンで本の世界に移転する展開コラボで『ジョジョの奇妙な冒険』のジョセフ・ジョースターが柱の頂上を目指す“波紋ゲーム”にチャレンジする展開。
―と興味深いコラボとなっています。
各地にあるコンビニでは『Dr.スランプ』の則巻千兵衛博士に似た店員がいるネタも凝っています。
その他のクロスオーバー展開
『ファミコンジャンプ』では3メガの容量で豪華なコラボ展開が目立っていて、最終決戦場でのコマンドバトルでの展開の他にミニゲームなどが特徴になっています。
エリア1:『トイレット博士』のスナミ先生が持つ【MKバッジ】が『ついでにとんちんかん』の抜作先生の“ギャグ値”を上昇させる教師つながりのコラボ。
エリア3:『男一匹ガキ大将』の戸川万吉親分を主人公の仲間にするために、『ウイングマン』に登場するノートに願望を書き込めば“願いが叶う”とされている【ドリムノート】を入手するために主人公がウイングマンに変身してポドリムスの支配者・リメルと対決するコラボ。
エリア4:レース漫画『サーキットの狼』と自動車チューンナップ題材の漫画『よろしくメカドック』によるレーシングミニゲームに深く関わるコラボ。
エリア5:キン肉マンを仲間にするためのクエストで『父の魂』の本物の【魂のバット】や『キックオフ』の【友情のボール】を手に入れるまでの展開。
『ジャンプ』漫画における人間関係が多くつながっているコラボが学園都市が主軸となっているエリア3に多いのも興味深いです。
当時のTVゲーム情報連載『ファミコン神拳』は【ファミコン神拳110番】という電話情報サービスで登場し、最終決戦のヒントが興味深い内容です。
