見出し画像

されど匂い付き消しゴム、たかが匂い付き消しゴム

匂い付き消しゴム。
文字通り匂いのついた消しゴム。
それを人は匂い付き消しゴムと呼び、
今日に至るまで匂い付き消しゴムとの関係を築いてきた。

匂い付き消しゴム。
それは小学生の光。
文房具なんてなんとも面白いものではないが、
匂い付き消しゴムをグラスに持っていけば
その匂いを皆で嗅ぎ合うフェーズが必ず発生し、
匂いがする!と騒いだりするわけだ。
私はそういう時に大体クラスメイトに
「なんだ、匂い程度で。」と冷ややかな目線を送っていた。つまり私は当時から何も進歩がないということになる。今もこんなnoteを書いている。
そんな私もどんな匂いがするのか
興味はあったので、一度嗅がせてもらった。
確かアップルパイか何かの匂い付き消しゴムだったと思う。アップルパイという皆がそんなに匂いを意識していないようなものの消しゴムがあるというのはよくわからないが、ともかく私はアップルパイの匂い付き消しゴムを嗅がせてもらったのだ。嗅いで、私はこう思った。

「言うほどでもないな。」

本当に言うほどではなかった。
焼き菓子か何かの、そういう香ばしい匂いはするが、それがアップルパイと言われれば、
正直よくわからない。
というか、私はハローキティの世界に住んでいるわけでもないので、コンビニに売ってあるりんごディッシュみたいなやつしか知らないことに気がついた。

匂い付き消しゴムは、そこまで本物の匂いの再現もしていないと、私の中で刻まれた瞬間だった。
それなのに、匂い付き消しゴムに熱中する彼ら。

だが、彼らはいつの間にか匂い付き消しゴムのことなどとうに忘れてしまった。
大学受験に匂い付き消しゴムを持ち込むやつは居ないし、自動車免許の試験に匂い付き消しゴムを持ち込むやつもいない。
匂い付き消しゴムは全くそういった緊張感のある場で使うのに向いていない。
ああいうのは大体消しにくいし、
集中できない。
河野玄斗も、匂い付き消しゴムを使えば
共通テストの数ⅠAで満点を取れないの
ではないだろうか。

匂い付き消しゴムは、まさに思春期前の
何にも囚われない子供たちのみに
現れる、そういった純粋な産物だといえるのではないだろうか。

いいなと思ったら応援しよう!