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“なんでもバスケット”と言っていく

こんにちは。

この前何の気なしに
月齢のカレンダーを見てみたら、
三日月が案外細いという気付きを得た。

これが、本当にちょっと細いとかいう
レベルじゃなくて、本気で細い。

“そんなに細くねーだろ”と
見くびっている方は今、この記事を
閲覧しているお手元の電子端末でぜひ
“三日月”の画像検索をしていただきたい。

どうだろうか。

細いでしょう。

花王のマークくらいを
思い浮かべていたら痛い目を見る。

本当に細すぎる。

なんでこんなに細いのに、
世間的に広くデザインとして
知れ渡っているのだろうか。

そして、私たちはなぜ
こんなに細い三日月を、
ぶっといイメージで
捉えてしまうのだろうか。

早期解決が待たれる
課題である。

あくまで待つだけであって、
私は解決しない。

待つだけです。
待つのが仕事。

更待月のように…。

というのも、今日は他に
扱いたいテーマがあるのだ。

そのテーマとは、
“なんでもバスケット”だ。

なんでもバスケット。

ご存知だろうか。

義務教育の期間に
“リクレーション”と
称して行われるあれである。

参加人数より1つ少ない席数を
円形に並べ、鬼役を真ん中に立てて
「メガネをかけた人」などの
お題を言わせ、そのお題に当てはまる人を
立たせ、再び空いた椅子を奪い合い、
鬼も空いた椅子に座り、椅子に座れなかった
人を新たな「鬼」にする。

そういうゲームだ。

こうやって書くとなんかの儀式みたいだが、
「遊び」である。遊び。

なんでもバスケットをした時間
というのは記憶に残りにくい。

正直なんでもバスケットに
何か語ることがあるのか、
なんでもバスケットって
そもそもなんなんだ、とか。
それほどなんでもバスケットが
どうということでもない。

なんでもバスケットに
熱狂している人とか
この世にいるのだろうか。

人生の前半に、しばし付き合わされる
謎の遊び、それがなんでもバスケットの
全容だ。私は“なんでもバスケット”について
これですべてを語ってしまった。


……と、言いつつも、
実はこのゲームには隠されし本質が
眠っている。

それは自分が「鬼」になった際に現れる。

「鬼」になった人間は、どういう理屈か
知らぬが「お題」を設定し、そのお題に
当てはまる人々を立ち上がらせ
再び椅子の取り合いをさせる権限を持つ。

内閣総理大臣でいうところの
解散権くらい大きな権限だ。
伝家の宝刀である。

そして、この「お題」を決めるのが
なかなかむずかしい。

椅子に座った勝者たちの目線に
囲まれ、自分は椅子に座り損ねた
敗者なのだという意識を強めながら、
ここで逆襲だというように
「お題」を決めなくてはならない。

どうしたらいいんだ。お題。

今日の朝ごはんがパンだった人…。
好きな色が緑色の人…。
花粉症の人…。
血液型がO型の人…。

どれを選んでも不正解な気がする。

まずい。早くに決めなくてはならない。
しかし、長く考えた末にそれか…と
適当なことを言うと見くびられかねない。

どうする。

こういう時には、もうこれしかない。


なんでもバスケット!!!


先ほどまで平然とした態度で
椅子に座っていた全員が立ち上がり、
顔をこわばらせ、一様に“戦う者”の
表情へと変化する。
椅子の取り合いが再び火蓋を切る。
空いた椅子に座った私は安堵する。
そして、新たな鬼が決まり、
サイクルは繰り返される……。


私はおおよそこんな生き方をしてきた。

なんでもバスケットは、
通常のお題を設定する以外に
「なんでもバスケット」と言うことで
お題に限定せず全員を椅子取りゲームへ
いざなうことができるようになっている。

私は、鬼になったとき
「なんでもバスケット」と
めちゃくちゃ言うタイプの人間だった。

下手なお題を言ってそのチョイスで
人間性を測られたくないからだ。

正直、誰も気にしていないのだろうが、
私が気にしているので、しょうがない。

だから、「なんでもバスケット」と
言うほかなかった。

「なんでもバスケット」という時、
鬼はやけに大きな声をあげるのが
不文律だったので、
私もその例にもれず、鬼になるたび
「なんでもバスケット」と
大きく咆哮を挙げていた。

そういう人間だった。

そういう人間のまま、
今も生きている。

なんでもバスケットの鬼に
回った際、お題を設定するのか、
それとも「なんでもバスケット」と
叫ぶという姑息な手段に
逃げ込むかによって、
人間というのは
決まってくるのかもしれない。

なんでもバスケットは本質に先立つ。


改めて、なんだったんだあの遊び。


おしまい。


マシュマロもやっているので、
なんでもバスケットに関係することを
ぜひ送ってきてください。

別になんでもバスケットに
関係しないことでもいいです。

そっちの方が断然いい。

なるべく、なんでもバスケットに
関係することは送らないようにしてほしい。





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