相続した収益物件、管理会社との契約はどう引き継ぐか
物件と一緒に「管理会社との関係」も引き継ぐ
親のアパートを相続したとき、引き継ぐのは建物と入居者だけではありません。物件の日常を回している管理会社との契約も、一緒に引き継ぐことになります。
ここで多くの方が迷います。
「今の管理会社に、そのまま任せていていいのか?」 「それとも、これを機に見直すべきなのか?」
答えは、物件の状態次第です。今回は、その見極め方と引き継ぎの実務を、賃貸経営の現場の視点で整理します。
まず最初にやること ― 物件の「健康診断」
管理会社をどうするかを決める前に、まず物件の現状を客観的に把握します。チェックするポイントは、突き詰めると2つです。
空室がなく、しっかり埋まっているか
家賃は、相場に見合った水準か
満室でも、相場より大幅に安い家賃なら収益力を損ねています。逆に空室が多ければ、募集力か建物管理に問題があるサインです。「稼働」と「家賃水準」の両方を見て、初めて物件の実力が分かります。
便利ツール ― スマサテのAI家賃査定
「相場なんて、どうやって調べればいいのか」という方におすすめなのが、無料で使えるスマサテのAI家賃査定サイトです。
物件の条件を入力すると、AIが周辺データをもとに適正家賃の目安を示してくれます。あわせて近隣の空室状況の把握にも役立つため、相続した物件の「健康診断」の第一歩として非常に便利です。管理会社の言い値ではなく、自分の目で相場を確かめる——このひと手間が、以後の判断の土台になります。
診断結果A ― 問題なし → そのまま引き継いで運営継続
空室がなく、相場家賃でしっかり入居がついている。この状態なら、現在の管理会社は良い仕事をしていると判断できます。無理に変える必要はありません。そのまま契約を引き継いで、運営を続けていきましょう。その場合の実務は、次のとおりで

押さえておきたいのは、入居者との賃貸借契約は、相続によって自動的に新オーナーへ引き継がれるという点です。入居者に退去してもらう必要も、契約を結び直す必要もありません。一方で、敷金の返還義務も一緒に引き継ぐため、預かり額の確認は必須です。
診断結果B ― 空室が多い・管理が悪い → 契約継続を再検討
空室が目立つ、共用部が荒れている、対応が遅い——そんな状態なら、契約をこのまま続けるかどうか、立ち止まって検討する必要があります。管理会社の変更も、選択肢に入ってきます。
ただし、ここから先は入居付けのノウハウが必要になる領域です。焦って動く前に、段階を踏みましょう。
ステップ1 ― まず「知る」ことから
これまで賃貸経営にまったく関わりがなく、知識がない場合は、書籍を読むところから始めるのがおすすめです。書店には空室対策の本が数多く並んでいます。数冊読むだけでも、「空室には理由があり、打ち手がある」ことが分かり、管理会社と対等に話せる土台ができます。
ステップ2 ― 自分で動くなら、空室を埋めるところから
知識がついたら、管理会社の変更も含め、まず空室を埋めることに集中します。募集条件の見直し、写真や広告の改善、簡易なリフォーム——打ち手は多岐にわたります。以前のコラムでお伝えした、Web媒体での募集や移住需要の取り込みも、その一つです。
ステップ3 ― 専門家に相談するのも、立派な対策
「自分でやる時間も自信もない」という場合は、専門家に相談するのが近道です。空室の原因診断から管理会社の見直し、募集戦略まで、経験者の視点が入ると打ち手の精度が大きく変わります。
なお、管理会社を変更する場合は、現契約の解約予告期間(3ヶ月前予告などの定めが一般的)を必ず確認してから動いてください。ここを見落とすと、切り替えのタイミングで管理の空白や二重払いが生じます。
引き継ぎ時に見落としがちな、その他のチェック
診断結果にかかわらず、相続時に確認しておきたい項目です。
火災保険の名義変更と補償内容の確認
修繕履歴・長期修繕の予定(大規模修繕が迫っていないか)
滞納者の有無と、家賃保証会社の契約状況
サブリース契約の場合は、契約条件(賃料改定・解約条項)を特に慎重に
「引き継いだ後」こそ、経営者の腕の見せどころ
相続した収益物件の管理引き継ぎを整理します。
まず空室と家賃相場の健康診断(スマサテなどの無料ツールが便利)
問題なければ、契約控えを確認して名義変更し、そのまま継続
空室が多いなら、学ぶ→動く→専門家、の順で立て直す
管理会社変更は、解約予告期間の確認から
以前のコラムでお伝えしたとおり、収益物件の相続は「引き継いだ瞬間に経営者になる」ということです。そして経営の巧拙は、空室対策に最も表れます。
当相談室では、私自身が賃貸経営の現場で培った空室対策の打ち手を数多く持っており、相続した収益物件の運営サポートまで含めてお手伝いできます。「親のアパートを引き継いだが、どう立て直せばいいか分からない」——そんなときは、現状診断から一緒に始めましょう。
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宮崎ひなた相続相談室では、公式LINEから無料相談を承っています。
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