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淡い逃避行のその先で――好きだけでは守れないこと

今日の昼間、息子と一緒にハローワークへ行ってきました。

アルバイトを探しながら求人票を見て、たまたま以前息子が名刺をもらっていた会社が募集を出しているのを見つけました。

本人に電話をさせ、今日の夕方に会社から連絡をもらえることに。

まだどうなるかは分かりません。

でも、少し前まで夜中に出歩き、昼夜逆転のような生活をしていた息子が、今日は自分の仕事のことで電話をしている。

そんな姿を横で見ながら、少し前のあの夜のことを思い出していました。
今日、ハローワークへ向かう途中に聞いてみると、今もまだ彼女とは連絡が取れていないらしい。
携帯も隠したはずの場所にはなく、今どこにあるのかも分からない。

息子が今、あの夜のことや彼女のことをどう思っているのか、父親の自分にも分かりません。
ただ、何も感じていないわけではないんだろうなとは思います。
先日書いた、息子と女の子の淡い逃避行。

あの出来事だけを切り取れば、決して褒められるものではありません。

むしろ一つ間違えれば、もっと大きな問題になっていた可能性だってある。

17歳だから。

好きな子を守りたかったから。

そんな言葉だけで許されることでもありません。

結果として何かが起きてしまえば、

「そんなつもりじゃなかった」

では済まなくなる。

そこは息子にも分かってほしいと思っています。

ただ――

親として少し時間が経ってから考えてみると、あの二人にもあの二人なりの気持ちがあったんだろうなとも思うんです。

女の子にも、家に帰りたくない理由があったのかもしれない。

親に対する反発もあったのかもしれない。

もちろん自分には、その家庭の本当の事情までは分かりません。

だから勝手なことは言えない。

それでも息子は息子なりに、

「どうにかしてやりたい」

「一緒にいてやりたい」

そんな気持ちになったのかもしれません。

息子は昔から、根っこの部分では優しい奴です。

ただ今回は、その優しさの使い方を間違えた。

あの夜、息子は彼女を守っているつもりだったのかもしれません。

でも、本当に誰かを守るって何なんでしょうね。

一緒に逃げることだけが守ることじゃない。

時には止めることも。

家に帰すことも。

自分たちだけでどうにもならないなら、大人に助けを求めることも。

それだって相手を守ることなんだと思います。

若い頃の自分なら、そんなことは分からなかったでしょう。

「好きだから一緒にいる」

それだけで十分だと思っていたはずです。

でも、今は父親になって思います。

好きな人を守れる男になりたいなら、まず自分の行動に責任を持てる男になれ。

これは恋愛だけの話じゃありません。

仕事も学校も、友達付き合いだって同じ。

嫌なことがあった時。

思い通りにならない時。

そこで逃げるのか。

それとも自分なりに向き合うのか。

今日、ハローワークで自分から会社へ電話した一本も、その練習なのかもしれません。

小さなことかもしれない。

でも親としては、そういう一歩を積み重ねていってほしいと思っています。

自分だって17歳くらいの頃、恋愛なんて全然大人じゃありませんでした。

好きな子が出来れば、

「この子とずっと一緒にいる」

「将来は一緒になる」

なんて本気で思っていました。

記事にも書いた180SXの話に出てくる彼女。

あの頃の自分も、彼女を送り届けた帰りにハザードを5回点滅させて、

「愛してる」のサイン。

そんなことを本気でやっていました(笑)

今思えば若いなぁと思います。

でも、その時は本気だったんですよね。

いつか息子も免許を取って。

彼女を家まで送り届けて。

別れ際にハザードを5回点滅させたりするのかな。

そんな普通の青春を送れる日が来ればいいなとも思います。

今回のような形ではなく。

誰かを好きになることも、

誰かを守りたいと思うことも、

決して悪いことじゃない。

ただ、その気持ちの向け方を間違えると、自分だけではなく相手まで傷つけてしまうことがある。

今回の出来事から、息子にはそこを少しでも感じてもらえたらと思っています。

そして今日。

一緒にハローワークへ行き、自分で会社へ電話している息子を横で見ました。

たった一本の電話です。

まだ何も決まっていません。

それでも親としては、

あの夜とは違う方向へ、自分の足で一歩進もうとしているようにも見えました。

17歳。

失敗もする。

間違った判断もする。

恋愛だって、友達付き合いだって、これからまだ何度も悩むでしょう。

親として頭を抱えることも、きっとまだまだあると思います。

それでもいつか、

「あの時は若かったな」

と笑って話せる日が来ればいい。

ただし、笑い話に出来るところで踏みとどまってほしい。

一線を越えてしまえば、笑い話には出来ませんから。

彼女とこの先どうなるかは分からない。

ずっと一緒にいるのか。

いつか別々の道を歩くのか。

それは二人にしか分かりません。

でも、いつかこの夜さえ二人が笑って振り返れるような大人になってくれれば、それでいい。

皆さんにもありませんでしたか?

若い頃、

「この子とずっと一緒にいたい」

「将来はこの人と一緒になる」

なんて二人で本気で盛り上がったこと。

今振り返れば少し恥ずかしくて、それでもどこか懐かしい。

そんな恋愛。

自分にもあります。

180SXを見ると今でも思い出す、あの頃の自分がそうでした。

息子の淡い逃避行を見ながら、

怒るだけではなく、

そんな昔の自分まで少し思い出していました。

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