Photo by
itsuki_kurashi
鯖を忘れた女、おにぎりに敗北した話
今日は鯖の塩焼きにしようと思っていたのに、
鯖を冷凍庫にいれたまま、
忘れてきてしまったことに気が付いた。
帰宅してから焼くには、
解凍の時間がかかりすぎる。
だって今鯖は冷凍庫でカチンコチンだもの。
でも、もう家を出てしまったので
どうしようもない。
というわけで退勤後、
そのままデパ地下へ向かうことにした。
こういう時のデパ地下って、
やたら魅力的に見える。全部美味しそう。
お惣菜かなあ
唐揚もいいなあ、
いや、でも今日は魚の気分だったんだよなあ。
そんなことを考えながら歩いていると、
ふと、おにぎり屋さんが目に入った。
原因はたぶん、
昨日見たテレビである。
ちょうど“おにぎり専門店特集”みたいな
番組をやっていて、
炊きたてのふかふかお米だの、
おかかたくマヨが絶品だの…
…完全に刷り込まれている。
『いや、でもお米は家にあるしなあ…』
そう思いながらも、
美味しそうなおにぎりを前に、
足が止まる。
すると店員さんが、
こちらの心を見透かしたように話しかけてきた。
『19時から2個で540円になるんですけど、
まだちょっと早いので…
内緒で用意しますよ(笑)』
気づけばわたしは、
まんまと乗せられている。
しかも選んだのは、
1個368円する、
店内最高額の明太子おにぎり×2。
店員さんも、
『それが一番お得です(笑)
人気だからすぐなくなりますよ!』
と、満面の営業スマイル。
…完全に、
おにぎり屋さんの術中である。
でも、
ふかふかのお米に、
たっぷり明太子。
もう溢れ出る明太子。
結局めちゃくちゃ美味しかったので、
今日はもう敗北でいいと思ったよ。
冷凍庫の鯖には、
明日ちゃんと謝ろうと思います。
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