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減り続けるガソリンスタンド──バイク乗りが直面する“給油難民”の現実

ツーリング中、燃料計が残りわずかを示しながら、次のガソリンスタンドが見つからない──そんな冷や汗をかいた経験はありませんか?最近、地方だけでなく都市部でも「スタンドが減った」と感じる声が増えています。調べてみると、これは単なる気のせいではなく、全国的な現象。なぜガソリンスタンドは減り続けているのでしょうか?背景には、燃費向上や法改正、後継者不足など、複数の要因が絡んでいます。本記事では、その理由とバイク乗りが知っておくべき対策、そして今後の展望について考えてみます。

何が起きているのか──数字で見る「減少」

  • 全国のガソリンスタンド数は30年連続で減少。2024年度末時点で27,009店。ピークだった1994年度末の60,421店から半分以下になりました(30年連続減)。 [sp.m.jiji.com]

  • ここ20年でも約40%減。2002年に5万店以上あったスタンドは、2022年度末に27,963店へ縮小。自治体によっては自宅から最寄りスタンドまで15km以上の地域も増えています。 [nippon.com]

この縮小は一部の県や市だけの話ではありません。全国的・構造的なトレンドで、営業事業者数も約30年前の4割未満まで減ったと報じられています。 [sp.m.jiji.com]

なぜ減っているのか──複合要因の重なり

燃費向上・電動化でガソリン需要が減った

ハイブリッド車や軽自動車の普及、車体の軽量化・エンジン効率化により、一台あたりの給油量が減少。それがスタンドの売上減につながっています。EV・HVの拡大もガソリン需要の縮小要因です。 [nippon.com], [nttev.com]

2010年の消防法改正による設備更新コスト

地下タンクの腐食・漏えい対策が強化され、耐用年数40年超えのタンクは改修または交換が義務化。莫大な投資を回収しづらい小規模店ほど、閉店を選ぶケースが増加しました。 [nippon.com], [nttev.com]

後継者不足と経営者の高齢化

全国石油協会の調査でも**「後継者不在」**が廃業理由の過半を占める状況。人口減少・若年人口の都市流出が拍車をかけています。 [nhs.nito.co.jp]

業態の過当競争とセルフ化の波

セルフ式の増加は人件費削減に寄与する一方、フルサービス店の減少がそれ以上のスピードで進み、総数は縮小。都市部では車離れも相まって、採算が悪化しやすい構造です。 [kuruma-sateim.com]

どこが困っているのか──“SS過疎”の現場

資源エネルギー庁はスタンド数が3か所以下の市町村を「SS過疎地」と定義。2021年度時点で少なくとも282自治体最寄りスタンドまで15km以上の距離問題を抱え、3か所以下の自治体は348(うちゼロの自治体も存在)というデータが公表されています。これらは北海道・長野・奈良などに集中しつつも全国に広がっています。
暖房用の灯油配送や高齢者の生活にも影響するため、単なる車の問題に留まらないのが実情です。 [nippon.com]


バイク乗り目線の“焦り”を減らす実践対策

ツーリングで給油難民にならないために、事前準備と現場対応の両輪が効果的です。

航続距離の把握と“早め給油”の習慣化

  • 満タンからの実測航続距離を季節・ルートで把握(冬場は燃費が落ちやすい)。

  • 残量1/3ルール:山間部や海沿いの過疎域に入る前に、残量が1/3になったら必ず給油。

ルート設計に“給油ポイント”を埋め込む

  • Googleマップの**「スター」や「リスト」**で、沿線のスタンドを事前にピン留め。

  • 主要道のセルフ店は夜間でも営業が多い(24Hや深夜営業が比較的多い)ので優先候補に。

  • 道の駅のEV充電拠点に近いエリアは、ガソリンは薄いことも。給油ポイントを手前で確保。

現場リスクへの備え

  • **モバイル燃料ボトル(法令順守製品)**は非常時の命綱。ただし携行・保管は安全第一。

  • キャッシュレス不可対策:地方では現金オンリーの店も残る。千円札・小銭を常備。

  • 営業時間の見極め:日曜休業や夕方閉店の個人経営店もあるため、午後早めに給油

メンテ&燃費意識

  • チェーン給油・空気圧適正化で燃費と操安性を両立。荷物は軽量・高重心回避で効率化。

  • 向かい風・冬季の燃費悪化を想定して、余裕ある計画を。


業界の生き残り策とエネルギー拠点化の未来

スタンド側も、ただ減るだけではありません。各地で生き残り策が模索されています。

  • 多角経営:洗車・整備、タイヤ・オイル、灯油販売、コンビニ・カフェ併設などで収益源を分散。 [nttev.com], [nhs.nito.co.jp]

  • 公設民営モデル:自治体の補助金活用で地上タンクを採用するなど、低コスト運営の試みも(例:長野県売木村)。 [nhs.nito.co.jp]

  • EV・水素への対応:急速充電器の併設や、水素ステーションのネットワーク拡充が政策支援とともに進行。複合エネルギー拠点への進化が始まっています。 [biz.nissan.co.jp], [imarcgroup.com]

ただし、EVの充電は30分〜1時間かかるため、スタンド併設だけで集客が成立するとは限りません。ショッピングモールや道の駅など、滞在型施設との連携が重要です。 [nttev.com]


都市部でも油断は禁物──「減り方の質」の違い

都市部は車離れの影響で需要が減り、大型ロードサイド型への集約が進みます。結果として「近所の昔ながらの個店が消え、幹線沿いに集約」という形で、距離は短くても“寄りづらい”現象が起きます。セルフ化や価格競争でサービスの画一化が進む一方、フルサービスの細やかさを求めるユーザーの不満も残ります。 [kuruma-sateim.com]


バイク乗りの「情報装備」チェックリスト

  • 燃費ログ:給油ごとの走行距離を記録し、季節係数(冬-5〜10%)を自分の車両で把握。

  • 給油ポイントマップ:出発前に3箇所以上の候補をルートに埋め込む。

  • 時間計画昼〜夕方に必ず一回給油。夜間営業店は保険扱い。

  • 非常時キット:法令適合ボトル、現金、ライト、保温具。

  • 整備:空気圧、チェーン、オイル、荷重バランス。

この「情報装備」は、焦りを“確信”に変えるための最低限のセットです。

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