🌸経営未来手帳・金曜日(第60号)・完全保存版 経営者の成長とは「意味の再定義」である――失注13兆円案件から学んだ“多様性の本質”
🌸経営未来手帳・金曜日(第60号)・完全保存版
経営者の成長とは「意味の再定義」である
――失注13兆円案件から学んだ“多様性の本質”
(執筆:安村明史/ビジネス能力開発株式会社)
今日は金曜日なので「未来へつながる物語」をお届けします。
歴史や文化、そして私自身の失敗談を通じて、週末に心に残る
インスピレーションをお伝えします。
■はじめに
「ダイバーシティを推進しています」
この言葉を、あなたの会社はどれだけ本質的に語れるでしょうか。
私の25年間の経営者人生は、失敗の地層の上にあります。
40代後半、私はグループ売上約13兆円規模のグローバル
企業ダイバーシティ事業部の案件を失注しました。
事業部長とのランチ。
企業として“次の一手”を探っておられました。
しかし当時の私は、ダイバーシティを「多様性」としか理解していませんでした。
それは、決定的に浅かったのです。
■「多様性」とは何のためにあるのか
多様性を理解する前に、
多様性概念の目的は何かを問う必要があります。
私が今、確信している答えはこうです。
多様性の目的とは「関係の質の向上」である。
ここで、私の比喩を紹介します。
■人間は“卵構造”でできている
① 殻:国民性・教育・文化・宗教
② 白身:9種類の自我・気質(エニアグラム)
③ 黄身:その人固有の本質(今回は触れません)
互いの殻の理解はできても、受容は難しい。
文化や宗教は、簡単に溶け合いません。
しかし白身――
気質レベルでは、世界共通で理解が可能です。
家族ですら性格は違う。
しかし共に生きられる。
これはすでに体験出来ています。
■成功循環モデルとの接続
MITのダニエル・キムは言いました。
「結果の質は、関係の質から始まる」
関係の質
↓
思考の質
↓
行動の質
↓
結果の質
多様性の議論を女性活躍推進などの“制度”で
終わらせる企業は多い。
しかし本質は、
「互いの気質を理解し、未来の関係を共に描けるか」
ここにあります。
■共通の未来を見る
関係の質を高めるには、
「共通の未来ビジョン」が不可欠です。
未来において私たちは、
「どのような関係でありたいのか」。
未来を共に描いた瞬間、
多様性は「衝突」から「資源」に変わります。
当時の私は、未来と関係の在り方を理解していませんでした。
だから、失注は当然でした。
■編集後記
事業部長の“静かな頷き”が、今も忘れられません。
もし経営者に“始末書”制度があったら、
私は何枚書いたことでしょう。
人事評価を受けるなら、
おそらく最低ランクでしょう。
しかし今は分かります。
失敗とは「意味を再定義せよ」との絶対評価です。
■今日の問いかけ
あなたの会社のダイバーシティは
「制度」ですか?
それとも「関係の質向上」ですか?
■ネコのつぶやき
「殻ばかり見ていると、目玉焼きはできないニャ」
■おわりに
経営者の成長とは、
売上拡大でも、組織拡張でもありません。
「意味を再定義できるかどうか」
多様性とは違いを数えることではない。
関係の質を高めるための装置です。
もし組織の関係の質を構造的に高めたいなら、
再定義出来た今の私であれば、実現できます。
👉 感想をぜひお寄せください。
yasumura@biz-noukai.com
■次回2月25日(水)の予告
「何故、人は評価を管理しないのか」
■付録
【制度型ダイバーシティ vs 成果型ダイバーシティ】
制度型 成果型
─────────── ───────────
女性比率UP 関係の質向上
数値目標管理 気質理解共有
研修実施 未来ビジョン共有
─────────── ───────────
形は整う 成果が生まれる
