どうにもとまらない【アマノ文筆クラブ】
自転車を走らせる
学校への道
住宅地をぬけたらあとは真っ直ぐ真っ直ぐ
自転車をゆっくりとこぐ
こんなに早く来なくてもいいの
本当はね
けど、いまの時間この道は先輩がちょうど通るんだ
毎日、電車通学の人たちの列の中
先輩の後ろ姿をみて、自転車で追い越す
それだけのこと
私の今の1番の楽しみ
部活の先輩
同じ部活、私とは種目が違うからほとんど喋った事は無いの
頭ひとつ出てる、少し茶色がかった髪が見えた
ハンドルを握る手のひらが汗ですこし滑る
先輩だ
本当は自転車止めてしまいたいけど、この列の中で自分だけとまる事はなかなかできない
今日も会えた
うれしい
あ
先輩の横に見覚えのある、後ろ姿
サラサラのロングヘア 小柄な後ろ姿
先輩の横で
話をしている
私はそのまま通り過ぎる
横にきたとき2人が手を繋いでいるのが
見えてしまう
私はそのまま足を止めない
あーあ
とまらないや
このまま
学校まであと少し
どうにもとまらない
私の足と
自転車と
溢れそうな何か
こちらに参加します、いつもありがとうございます
よろしくお願いします
