子どもは、父親である私のことをどれだけ知っているのだろう
最近、「パパ検定」という動画を観ました。
子どもたちが、パパについての質問に答えていく動画です。
パパは何が好きなのか。
どんな仕事をしているのか。
どんなことを大切にしているのか。
そんな問いに、子どもたちが一生懸命答えていく。
父親たちは別の場所で、その様子を見ています。
私は動画を観ながら、だんだん笑えなくなっていきました。
「娘は、私のことをどれだけ知っているんだろう」
そう思ったからです。
子どものことは、毎日考えている
親になると、子どものことはいつも頭のどこかにあります。
今日は何を食べたか。
ちゃんと眠れているか。
保育園では誰と遊んだか。
最近、何が好きか。
何に困っているか。
子どもの成長を見逃さないようにしたい。
好きなものを覚えていたい。
困っていることがあれば、気づいてあげたい。
親として、子どものことを知っているつもりでいます。
でも。
娘は、父親である私のことを、どれくらい知っているのだろうと思いました。
私が何の仕事をしているのか。
何が好きなのか。
どんなときに嬉しいのか。
何を大切にしているのか。
そんなことを、娘に話してきただろうか。
「仕事に行ってくる」の向こう側
毎朝、私は「行ってきます」と言って家を出ます。
娘は「行ってらっしゃい」と言う日もあれば、遊びに夢中でこちらを見ていない日もあります。
それでも私は、仕事に行きます。
家族のために働いている。
それは間違いありません。
でも、娘から見た私は、ただ毎日どこかへ行く人かもしれません。
パパは何をしている人なのか。
誰と話しているのか。
何が楽しくて、何が大変なのか。
娘は知らないかもしれません。
もちろん、全部を話す必要はないと思います。
大人の事情まで背負わせる必要もありません。
でも、自分がどんなふうに毎日を過ごしているのか。
何に悩んで、何を面白いと思っているのか。
少しくらいは伝えてもいいのかもしれないと思いました。
子どもに「今日どうだった?」と聞くように、親も、自分の一日を少し話していいのかもしれません。
子どもは、親の背中だけを見ているわけではない
子どもは、親が思っている以上に見ています。
疲れて帰ってきた日の顔。
スマホを見ている時間。
誰かに電話するときの声。
家で笑っているとき。
イライラしているとき。
親が言葉にしなくても、子どもは何かを受け取っているのだと思います。
だからこそ、少し怖くなります。
私は娘に、どんな父親として見えているのだろう。
いつも急いでいる人。
話しかけても「あとで」と言う人。
仕事ばかりしている人。
それとも、困ったときにはちゃんと戻ってくる人。
娘が答える「パパ像」は、私が思っている自分とは違うかもしれません。
でも、それを知ることが怖いからといって、聞かないままでいるのも違うような気がします。
子どもを知ることと、知ってもらうこと
親は、子どものことを知ろうとします。
好きな食べ物。
苦手なこと。
友達の名前。
将来なりたいもの。
それはとても大切です。
でも、親子は一方通行ではない。
子どもが親を知ることも、きっと大切なのだと思います。
パパはコーヒーが好き。
本当は人前で話すのが少し苦手。
仕事でうまくいかない日もある。
でも、娘が寝る前に話してくれたことを、翌日まで覚えている。
そんな小さなことを知ってもらうことで、子どもにとって親は、「何でもできる大人」ではなく、ひとりの人になるのかもしれません。
そしていつか、娘が大きくなったとき。
父親のことを少し思い出すとしたら。
「よく怒ってた人」だけではなく。
「忙しそうやったけど、話を聞いてくれた人」
「たまに失敗してたけど、ごめんって言えた人」
「自分のことも少し話してくれた人」
そんなふうに残れたらいいなと思います。
今からでも、遅くない
娘はまだ5歳です。
今ならまだ、「パパ何してるん?」と聞いてくれます。
「パパは何が好きなん?」と、まっすぐ聞いてくれるかもしれません。
その質問を、面倒くさがらずに答えたいです。
そしてこちらからも、少し話したいです。
「今日はこんなことがあってな」
「パパ、これ好きやねん」
「今日はちょっと失敗してん」
親が自分の話をすることは、子どもに負担をかけることではない。
子どもに「あなたも、自分のことを話していいんだよ」と伝えることでもあるのかもしれません。
子どもの成長を追いかけることばかりに気を取られていました。
でも、親子でいる時間は、親が子どもを知る時間であると同時に、子どもに、自分を知ってもらう時間でもある。
「パパ検定」を観て、そんな当たり前のことを、あらためて考えました。
娘がこれから先、大きくなっても、
「パパって、こんな人やったな」
と思い出してもらえるように。
今日も少しだけ、自分のことを話してみようと思います。
