論理的推論とデータ利活用の分類と特徴
論理的推論、ここでは三段論法から。詳細は文末に参考文献をつけた。
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\begin{array}{c|ccc}
三段論法 & 原因 & 推論ルール & 結果 \\
\hline
推論の例 & ソクラテスは人間だ & 人間は死ぬ & ソクラテスは死ぬ \\
\end{array}
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原因と推論ルールから結果が得られる、というのが三段論法。三段あるうちのどこが既知で、どこを推論したいかで方法論が異なる。
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\begin{array}{c|ccc}
三段論法 & 原因 & 推論ルール & 結果 \\
\hline
推論の例 & ソクラテスは人間だ & 人間は死ぬ & ソクラテスは死ぬ \\
\hline
帰納法(induction)& 前提 & \texttt{推論対象} & 前提\\
演繹法(deduction)& 前提& 前提& \texttt{推論対象} \\
仮説生成(abduction)& \texttt{推論対象} & 前提 & 前提\\
\end{array}
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ソクラテスは人間で、死んだ。うちの爺さんも人間で、死んだ。そういえば婆さんも、、、ってことは人間は死ぬんだ、と原因と結果の事例を積み重ねることでルールを推論するのが帰納法。
人間は死ぬというルールに、ソクラテスは人間という事実を当てはめることで、ソクラテスが死ぬことを推論するのが演繹法。
知識が古いままの研修講師やコンサルタントは帰納法と演繹法の2つしか論理的推論はないと断言するが、実はもう1つあるのがアブダクション(仮説生成)。ソクラテスが死んだことと、人間は死ぬよというルールから、もしかしてソクラテスって人間かもと推測(仮説を生成)する。
アブダクションは常に正しい推測ではない、この例なら実はソクラテスは犬だということもあるから。でも探偵の推理よろしく、起きた結果に尤もらしいルールを充てて解釈し、原因の仮説を立てるのは、論理学における推論として演繹法とともに認められている(むしろ論理学では帰納法の方がビミョー)。詳しいことは巻末(ry
論理的推論の分類にデータ利活用を対応づけた解釈
できるなーと思って整理したのが下表。
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\begin{array}{c|ccc|c}
三段論法 & 原因 & 推論ルール & 結果 & データ利活用\\
\hline
帰納法(induction)& データ & \texttt{推論対象} & データ & 教師あり学習、強化学習など\\
演繹法(deduction)& データ& \textbf{業務知見(形式知化)} & \texttt{推論対象} & ルールベース、最適化など\\
仮説生成(abduction)& \texttt{推論対象} & \textbf{業務知見(解釈)} & データ & 教師なし学習、可視化・BIなど\\
\end{array}
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対象とする業務等を理解した上で、実現したいことをコードで記述し、そこに何か入力する、ルールベースや通常のITシステムなんかが演繹法になるは自明でしょう。最適化や制約論理も、より良い解にするロジックは付くけど、この分類。
原因と結果の大量データを使った教師あり学習が帰納法なののもまた自明。強化学習も教師データが緩いけどこの分類、というか他に該当しない。
ちなみに昔よく見たシステム屋さんの勘違いもここ。普段のシステム設計・開発と同じ演繹法の発想で、教師あり機械学習をフツーのモジュールのようにはめ込もうとして、データが悪いと機能しない帰納法的なパーツを理解できない。
更に何らかの結果データを、様々なグラフや表、BIツールなんかを使って可視化することで何かしら解釈するのは、論理的推論の分類におけるアブダクション(仮説生成)だ。データから得られる解釈はあくまで仮説。
結果データをグルーピングしたり縮約したりする教師なし学習も、極論すればグラフや表にするための前処理、結果データを何らか解釈できるようにする切り口を与えるものなのでこの分類。テキストマイニングなども同様、発見的なデータ分析でわかるのは、あくまで仮説。
帰納法や演繹法に相当するデータ利活用から得られる結果よりも仮説の色合いが強い、確からしい業務知見と照らし合わせて初めて尤もらしく語れる、ドメイン知識の求められ方が違うのがポイント。データ分析による成果の評価・合意が飛び抜けて困難であり、分析を受託する企業・人が最も嫌がるのがアブダクション的データ分析、受託せざるを得ないときは作業プロセスで契約し、成果物でコミットしないなどの工夫を最も要する。
などと考えを整理すると個人的にはかなり納得するのだが、かなり関心を持つ人は限られるだろうな、と我に返った_| ̄|○
前職のコンサルティング会社のデータサイエンス部門は、顧客の業種や業務ではなく(今振り返ると結果的に)この3つの分類が反映されたチーム編成になっていたくらい重要な概念だと思う。帰納法・演繹法のチームはそれぞれ統計や最適化の専門家が、アブダクションのチームは業務コンサルタント出身者が主戦力だった。そもそもの考え方や発想、仕事の進め方の違うものね…。
でもデータ利活用を糧にしていない人には意味不明な供述を繰り返してるように見えるだろうなぁ、、、その肝を伝えられる表現が見つかったら改めてこの記事もブラッシュアップすることにして、今回はここまで。。。
参考文献:アブダクションや論理的推論についての解説
アブダクションの原理 | ICOT or アブダクションの原理 | 人工知能学会
余談:noteに表を挿入
texっぽい記法でできた、解説記事は以下
他の情報を見たい方は、目次ページへ
仕切り直しで収集情報の整理から|くすぐったがり|note
