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え、波那最高。

こんばんは。

今日は、おススメの本の紹介をしてみようかしら、と。
選んだ本は、金原ひとみさんの『マザーアウトロウ』(U-NEXT)です。


1.買うまで

私の好きなミュージシャンの人が、金原ひとみさんの「沼津」っていう短編をものすごいおススメしてて、それを買いに本屋に行ったんです。
でも、その本が置いてなくて。2、3軒回ったんですけどね。

まぁでも、せっかく来たんだし、どれか買おうと思ってて、それでこちらを見つけたんですね。
表紙がポップで、気楽に面白く読めそうだな、と思って、ジャケ買いしました。


2.あらすじ

簡単にあらすじを紹介します。
一言で言うと、「新しい形の嫁姑ドラマ」です。

主人公は波那(ハナ)、40歳の女性。
年下のパートナー、蹴人(シュウト)と結婚して3カ月。
蹴人の母、張子(チョウコ)と3人で初めて食事会をする場面から始まります。

遅れてやってきた張子は、上下金色でアッパーでエネルギッシュな女性。
意気投合した2人は、飲みからカラオケ、美容整形、勢いで韓国旅行と、ものすごい展開で話が転がっていきます。


3.動いた点

私が面白いと思った部分を、ここでは1つだけ紹介します。
もちろん他にもいっぱいあるんですけど、物語の序盤のワンシーンから "チラ見せ" って感じで。
これ全然ジャブですからね。特に後半は、ストレート、アッパーの連続でノックアウト必至です。


張子経由で知り合った友達エンゾと、波那との会話より。

「その疎外感は、私が子供がいる人たちの中で抱く疎外感と似てるのかも。親子関係が良好な人とか、資本主義者とか、愛国者とかに囲まれても疎外感抱くだろうけど」
「え、波那最高。今の言葉でめっちゃ波那の生き方分かるくない? 親子関係良好奴、資本主義奴、愛国奴から阻害される俺、っていくない? 超素敵なキャッチフレーズ」

『マザーアウトロウ』金原ひとみ著(U-NEXT)p.95

即座にこの反応を返すエンゾにしびれます。
この一言で、エンゾは波那をさらっとまるごと肯定して、疎外感を個性に変換してくれる。
めっちゃやさしい、と思いました。
僕も「変わってる」ってよく言われるんですけど、自分ではあまり分かりません笑。
でも、どこかで疎外感は感じてきたのかもしれず、だからエンゾのこの言葉に心が反応したんだと思います。


4.書いた人

「金原ひとみ」と聞いて、作品を読んだことがあるという方はどれくらいいらっしゃるんでしょう。
コンテンツがあふれ過ぎて細分化が進む時代、見当すらつかない。

金原ひとみさんは、2004年、当時20歳で芥川賞を受賞して注目されました。
私は当時ニュースでお姿を拝見したんですが、"なんか尖ってる人" という印象があって、私にとっては "読んでみたいけどなかなか読めない" っていう存在でした。


5.てことで

今回、金原ひとみさんの作品を初めて読みましたが、言葉のキレがすばらしくて、他の作品も読んでみたいと思っています。
結論、金原ひとみさん入門の「最初の一冊」として、『マザーアウトロウ』おススメです!

(「沼津」はどこ行った?ってツッコミはごもっとも。「沼津」は『TRIP TRAP』という連作短編集に収録されています。もちろんこちらもおススメ!)

じゃあまたね。


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