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熱中症を知れば百戦殆うからず#29

こんにちは、はりきゅうサロンHALUです。
今回は熱中症について深掘り。
個人的にですが「とりあえずやるぞ~!」よりも、ひとまず理論や知識をしっかり仕込んだ方が実践時に応用がきくし、記憶にも残る。知識という武器を持とう、というところからこのブログは始まっています。
というわけで今回もレッツ地固め💡😀


まず、熱中症とは?

身体は運動や活動によって平熱よりも体温が上がってしまった場合、
①皮膚から放熱する
(皮膚表面に血液を集めて血液を冷やす)
②汗をかく
(汗は蒸発するときに熱を発散させる)
ことで体温を下げるという方法をとります。

①放熱では、気温・湿度が高い環境では体温をさげる気化作用が起こりにくくなるため、主に②汗をかくことでより効率的に体温を下げようと働きます。
ですがそれが長く続いてしまうと体内の水分や塩分バランスが崩れる→血流が悪くなり、さらに体温を下げにくい状況になってしまいます。
このように体温調節機能がうまく働かず、身体に熱がこもった状態のことを熱中症といいます。

汗をかくことにより身体から水分や塩分が減少すると、筋肉や脳、内臓(肝臓、腎臓など)に血液がいき渡らなくなり、筋肉のこむら返りや意識を失う、さらに内臓機能が障害される可能性があります。
また、熱 ( 高温 ) 自体も各臓器の働きを悪化させてしまいます。

条件がそろえば老若男女とわず、いつでも・どこでも起こりうるものですし、病院で処置してもらえば大丈夫でしょ、という簡単なことではないことも近年、広く知られてきていることと思います。

「人間の60%は水分でできている」

なんてフレーズ、学校の授業やCMなんかでも一度は聞いたことがありますね。
厳密には成人男性の体重の約60%が水分といわれており、これは女性よりも筋肉量が多いため水分率も高くなります。
女性の場合は約55%が水分、そのかわり男性よりも脂肪率が高めになっています。

その中でも高齢者の方の水分保持率は50~55%と低め。筋肉量の低下が要因のひとつです。さらに加齢により体温調節の機能が低下するために積極的に水分をとりにくい、筋肉量が低下する→水分保持がむずかしい、汗が出にくくもなります。

さらに生まれたばかりの赤ちゃんは80%と非常に水分量は高いのですが、代謝が活発なために水分を失うリスクも非常に高くなっています。
小学校入学前くらいのお子さんで65%くらいと徐々に減っていきます。

ここからわかるように、小さいお子さんや高齢者の方は身体の構造的に体温や塩分バランスの管理がむずかしいため、温度・湿度の環境や水分補給についてはよりしっかり見守る必要があることがわかりますね。

水分減少率を知る

先のとおり汗をかいて体温を下げることはとても大事なことなのですが、同時に水分(体液とも)と水分を移動させるために必要な塩分(ミネラル)も失う脱水が起きてしまうのが困りどころ。
ここでは水分を失うことで実際に身体に起こる症状を具体的に並べてみました(体重に対する水分減少量の割合を%で示しています)。

軽度脱水(損失率:1~5%未満)
1%→大量の汗をかく、のどの渇き
2%→強い口の乾き感、めまい、ぼんやりする、食欲減退、重苦しい、尿量の減少、血液濃縮
3%を超える→発汗がおこらなくなる
4%→全身の脱力感、動きの鈍り、イライラする、疲労や強い眠気、皮膚が赤くなる、精神不安定

中等度脱水(損失率:5~10%未満)
5%→熱中症
6%→手足のふるえ、ふらつき、頭痛、熱性こんぱい、呼吸や脈拍の上昇
8%→幻覚・呼吸困難、言語不明瞭、精神錯乱

重度脱水(損失率:10%超)
10~12%→筋肉のけいれん、ロンベルグ徴候(閉眼で平衡感覚失調)、嘔吐、失神、不眠、血液の減少、腎機能不全
15~17%→皮膚がしなびてくる、目がくぼむ、聴力損失、皮膚感覚の鈍化
20%超→生命の危険、死亡

「あれ、なんか身に覚えが…」ってなりませんか? わたしは数年前、庭先でちょっと草とりでもなんて時にしばらくして「頭がガンガンする…視界がグラつくし、なんか手にチカラが入らない?」中等度の脱水でしょうか。日陰のない、初夏の晴れた炎天下でした。
その時はすぐに経口補水液を摂ることで徐々に症状が引いていき、安心とともに怖っ! となりました😨
水分損失は条件がそろえば思っているよりも早く進みます。

水分減少率(%)は=体重減少量(kg)÷運動前の体重(kg)×100で計算でき、運動前後の体重の差を割合で水分減少率を把握できます。
たとえば体重50kgの人が運動後の体重が47.5kgと2.5kgの体重減少があった場合、5%の水分損失が起きていることに。
いや2.5kgマイナスはすごい。。。

格闘技などで行われる試合前の計量をクリアするために"水抜き"という方法がありますが、筋肉量は落とさずかつ即効で体重を落としたいなら、たしかに汗をかくのは効果的ですね🤔

熱中症の発生条件

①環境
温度・湿度が高い、日差しや反射がきつい、風が吹いていない、アスファルト、閉め切っている室内、日なたに停めていた車内など

②行動
運動や肉体労働の程度、休憩や水分補給の回数、活動の持続時間など

③身体の状態
体調(二日酔い、寝不足、下痢、感染症など)、 性別、年齢、持病やそれにともなう服用、飲酒、肥満、暑さに慣れているか(暑熱順化)など
が複雑に絡み合って起こります。
つまり①~③は熱中症の発生条件でもあり、同時に回避点・予防点でもあるわけです。

これからの時期、野外でのイベントや活動が多くなってきますね。
たとえば①環境にあるように、高温多湿で日差しがきつく、風が吹いていない、アスファルト環境下は熱中症まっしぐら😭
でも逆に言えば、この環境から脱することが熱中症の回避になります。
涼しい日陰の屋内に移動し、ハンディファンや扇子などの風で身体の表面を冷ます、あれば氷のうなどで身体の熱をとることもいいでしょう。

②行動では、屋内での休憩をこまめにする、滞在時間を短めにする、太陽が高い時間帯の外出を避ける、通気性のいい服装をえらぶなどで気を付けることができます。

③身体の状態では、ご自身はもちろん高齢者や小さいお子さんがいる場合はより気を配る、ムリをしない・させないことも重要です。

また心臓疾患や糖尿病、悪性腫瘍、精神神経疾患、範囲の広い皮膚疾患をお持ちの方は、病状や服用しているお薬のために体温調節がしにくく脱水も起こしやすくなっています。

こういったことをちょっとでも知っていれば「この環境・状況はやばいぞ!」と思えた人が行動をおこしたり、注意喚起することができますね。


熱中症後遺症…

今回、いちばん共有したい! と思った点がこちら。熱中症は対応が遅れると、まれにではありますがさまざまな後遺症を残すことがわかっています。

・中枢神経障害(脳やせき髄の損傷)
→手足のマヒ、感覚の異常、認知機能の低下など。
・高次脳機能障害
→記憶、注意、言語、思考、感情などの認知機能に障害が生じ、日常生活や社会生活に支障をきたす状態。
・嚥下障害
→食べ物を飲み込めない。
・小脳失調
→例えばコップをそっと音を立てずにテーブルに置く、という動作は小脳が関係しています。身体がふらついたり、歩きにくいといった障害がおこる。
・失語(しつご)
→会話ができない、内容が理解できない。
・パーキンソン症候群
→運動機能のさまざまな障害がおこる。筋肉の強いこわばり、姿勢維持が困難など。

いずれも耳なじみのないものばかりかもしれませんが、障害されると「これまでの生活が一変する」ものと思ってもらうとわかりやすいかも。

たとえば正座のあとの足のしびれが寝ても覚めてもずっとあったら、綿の服が肌にすれる感覚に常に意識を持っていかれていたら、言いたいことを言葉にすることさえも困難になったら、筋肉がこわばって思うように身体が動かないなら、それが毎分毎秒あって一生つき合わないといけないとしたら…もし、自分の身体や大切の人の身にそれが起こったら、どうでしょう。

職業柄(熱中症が原因ではないですが)そういった症状で悩まれている方々をたくさん見てきましたが、そのご苦労は本当に筆舌に尽くしがたいものがあります。

実生活でできること

①日差しよけ対策
とりあえず車に日傘は一本、積んでおきましょう。折りたたみタイプの日傘もあります。

②風をおくる装置を携帯する
個人的に、扇子は持ち物の場所もとらないし、男女両用だし百均でも買えて便利です! ハンディファンみたいに充電切れもありません。

③冷やすものを用意する
コンビニやスーパーでカップに入った氷は、大量にはいらないけどという時に便利です。飲み物にはもちろん、氷のうに入れて使うのもありですね。
氷のうでは首まわり、わきの下、そけい部(足のつけ根)などの太い血管が通るところに当てると効率よく身体を冷やすことができます。
小さいビニール袋を二重にしても即席氷のうになります。

④こまめな水分補給・塩分補給
野外活動があるなら経口補水液を準備しておく、塩分タブレットは熱で溶けないし、いくつか持っておけば人にあげることもできます。

⑤暑熱順化
30分以上の運動や、38~40℃で10~20分ほどの入浴で汗をかくことを5日~2週間程度、続けることが大切です。暑熱順化の効果は一週間ほどと言われているので、夏季でもシャワーで済まさず湯船につかりましょう。

⑥飲酒量のセーブ、同時に水分補給をする
アルコールは脱水症状を引き起こします。「明日は屋外での活動時間が長いんだよな」なんて日は、前日から飲酒をしない・飲酒量を減らすことも効果あり。

⑦尿の色を観察する
ふだんは薄い黄色ですが、脱水症状があるときは濃い黄色になります。自身の状態を見るにはいい指標かも。

他にも寝不足の解消や睡眠の質を高めること、軽めの筋トレを続けることも(筋肉量が水分保持量に関係しています)体調管理のひとつです。

そしてついつい忘れてしまうのが「無理はしない」こと。
付き合いがあるから、約束してたから、断れないから…ちょっと無理すれば大丈夫、って思っていませんか? ここを断る、言い出すことが明暗を分けるかも。時にはウソも方便😀💡
さらに本当にやばい時は周りに助けを求める、頼る勇気をもつ、とりあえず座ったり横になることをいとわない、そんなことも頭に入れておいてくださいね。

おわりに

ここで声を大にして言いたいのは「身体は大切に使いましょう!」ということ(一生、言ってる気がする)。
身体はよくも悪くもやったことが返ってくる、病気や痛みは”ある日、突然に襲ってくるもの”ではありません。だいたいは。
だから日々、積み重なっていく”生活”をどう送るのかがなによりも大切。
わたしはできる限り長く自分の足でどこへでも出かけられる状態でありたいし、命が絶えるその日まで精いっぱい人生を楽しみたいなと思っています。

たとえば「身体に悪い○○は食べない!」と厳しく制限したりするのは身体にとってはいいかもしれませんが、それで大好きな物と決別し続ける人生はあまりにも悲しい😭
身体によくないよな~ってものって、なんであんなに美味しそうな見た目してるんでしょうね?笑
だから食べるけど量は少しにする、口にする頻度をさげる、調子が悪い時は避ける、など適度な距離感でつき合えたら心もからだも楽しいかも😊

熱中症はいつでも、どこででも、誰にでも起こってしまうものです。
対応が遅くなれば命を落としたり、これまでの生活を一変させるような後遺症を残す可能性があります。
これからも身体、大切に使っていきましょうね。

また情報シェアしていきます。

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