ピットとはなんぞ
「カツってますねー」と言われながら、
いつもセッティングをやめられない話。

今日はラジコンなしでドクターのところに顔を出してきた。写真を撮りに、という名目で。大半はおしゃべりだったけど。まあ、それがいい。

ピットっていつもこんな感じだ、とあらためて思った。走る人、しゃべる人、ぼーっとしてる人、ひたすらいじってる人。全員が「ここが好きで来てる」ことだけは共通してる。

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TYPE A
永遠のセッティング職人
走って、戻って、バラして、組む。無限ループ。走行時間よりピット時間の方が長い日もある。私のことです。
💬
TYPE B
情報交換マン
「フロントが逃げる時はここを」。ピットが研究室になっている。有益かどうかは走ってみないと分からない。
😴
TYPE C
疲れて座ってるだけの人
缶コーヒーと遠い目。何と戦って疲れたかは聞かない。でも、なんか分かる。ピットに必要な「間」を作ってる。
🗣️
TYPE D
世間話してる人
ラジコンの話はほぼゼロ。仕事、家族、近所のラーメン。でもここに来る。サーキットが「居場所」になってる人たち。
誰が正しくて誰が間違ってるとか、そういう話じゃない。全員がここに来る理由を持ってる。

ドクターの口癖
「そんなことしてないで走れ」
正論です。分かってる。でも手が止まらないんだ。
ダンパーを開けて、オイルを量って、スプリングを変えて、また走って——。
無駄だと言いたいのか?
こんな俺だって、少しは走りが良くなったりするんだわ。
ごくごく稀に、ね。でも、ある。確かにある。あると思いたい。あるはずだ。あるよね?
セッティングを詰めた後のあの「あ、違う」って感覚。マシンが素直に動く瞬間。走り込んだだけじゃたぶん辿り着けなかった、そういう場所がある。
とにかく、ラジコンは走らせるだけじゃない。いじるのも、ちゃんと楽しいんだ。気づいたら1時間、ひたすらピットで作業してたりする。走行枠が半分終わっていることもある。それでも後悔しない。……少しする。でも楽しかった。
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RC用語解説
カツる(カツってる)

大掛かりなセッティング変更や、本気度が過剰に高い状態を指すらしい用語。 「カツカツ」に本気・必死という意味があり、そこから来ているとかいないとか。 正直よく分からない。でも文脈は分かる。
そしてこの言葉、俺がよく言われる。
「カツってますねー」
元のセッティングに戻しながら言われることもある。家で夜中に変えてきたセッティングが全滅して、2パック走って、考えて、また走って、やっぱり違うとなって元に戻す。その作業を見ながら言われる。
悔しいけど、否定できない。確かにカツってる。
本音
だって、マシンの変化に鈍感だから。
大掛かりにやらないと変化が分からないから!
繊細な変化を感じ取れるドライバーは、ちょっとスプリング硬くしただけで「あ、フロントが変わった」とか言える。
俺はアッパーアームを倍の長さにしてやっと「なんか……違うかも?」くらいの感覚。
だから大掛かりになる。必然的にカツる。
「そんなことしてないで走れ」って言われるのは当たり前か。
(うるせージジイ……)
ラジコン あるある
「家でセッティング変更して意気揚々とサーキットに来ても、
結局うまく走らず元のセッティングに戻る」
あの虚しさ、分かってほしい。
前日の夜にダンパーオイルを換えて、スプリングを変えて、「これは行けるぞ」ってなって。翌朝ワクワクしながらコースイン。
……なんか違う。
2パック走って考えて、また走って考えて。
結論:元に戻す。
そんな時にかけられる言葉は——
「カツってますねー」
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今日のこと

今日はラジコンなしで、写真だけ撮りにドクターのところへ行った。
大半はおしゃべりだったけど、それでよかった。走行音を聞きながら話して、缶コーヒーを飲んで、誰かのマシンを眺めて。
ラジコンって、走らせるだけじゃないなと改めて思った。いじるのも楽しいし、見るのも楽しいし、しゃべるだけでも来る価値がある。
来週はちゃんとマシンを持っていく。そして絶対またカツる。
今日のピット、独り言
世間話してる人が笑ってる。缶コーヒーの人がまだ座ってる。情報交換の輪ができてる。
そして俺は今日、マシンなしでここにいる。
それでも来てよかったと思ってる。
「カツってますねー」なんて言われない日も、悪くない。
……来週はカツる。
「走らせるだけじゃない。いじるのも楽しいし、しゃべるだけでも来る価値がある。」
今日もカツった。来週もカツる。
(うるせージジイ……
諸事情により自己嫌悪中のドクターのしもべ
