見出し画像

【第5回】坐骨神経の「滑り」を取り戻せ:神経モビライゼーションの理論と実践


前回までは、お尻の「後大腿皮神経」や「上殿神経」といった局所の神経トラブルを見極めるテストをご紹介しました。

第5回となる今回は、誰もが一度は耳にしたことがあるであろう高名な神経、**「坐骨神経(ざこつしんけい)」にフォーカスします。

お尻から足の裏側、さらには前面のラインにまで響くような頑固なしびれ。この原因が、もし腰の骨の狭窄ではなく、「神経の滑りの悪さ」だとしたら、今すぐ試してほしい特別なアプローチがあります。
それが、リハビリの専門職である理学療法士が臨床で用いる
「神経モビライゼーション(神経スライダー)」**という技術です。

神経はゴム紐ではない。トンネルを「滑る」もの
多くの人は、神経を「引っ張って伸ばす(ストレッチする)」ものだと思いがちです。しかし、それは大きな間違いです。神経をギューギューと無理に引っ張ると、かえって防御反応が起こり、しびれや痛みが悪化してしまいます。

実は、神経は体の中にある「筋肉や筋膜のトンネル」を、綱引きの紐のようにスムーズに行ったり来たりして「滑る(滑走する)」構造をしています。

このトンネルのどこかで癒着(くっつき)が起き、神経がスムーズに滑らなくなったとき、歩くなどの動作で神経がピンと突っ張ってしまい、あの激しい「足のしびれ」や「間欠性跛行(歩くと痛む)」を引き起こすのです。
これからご紹介するセルフチェックは、その「滑り」をその場で意図的に作り出し、症状が変わるかを検証するテストです。
坐骨神経の「滑走セルフチェック」&エクササイズ
お尻から足の外側、あるいは下肢の前面ラインにまで痛みやしびれがある人に非常に効果的な方法です。

ステップ1(痛みを出す):
まずはこれまでの基本通り、仰向けに寝て、痛い方の足(例:右足)を上に上げ、さらに左側(内側)へ倒して3秒間キープします。このときにお尻から足にかけて走る「いつもの痛み・しびれ」の強さを覚えておいてください。

ステップ2(神経を滑らせるセルフ施術):
椅子に腰掛けた状態(座位)で行います。

痛い方の足を前に出し、膝を伸ばしながら**「つま先を上(自分の方)に反らし」、同時に「頭と背中を後ろに反らして天井を見ます」**。
次に、出した足を下ろし(緩め)、同時に**「頭と背中を前に丸めておへそを見ます」

この「足を伸ばして上を向く」⇒「足を下ろして下を向く」という連動した動きを、交互に心地よいペースで30秒間繰り返します。頭と足を同時に動かすことで、坐骨神経を引っ張ることなく、トンネルの中で「上へ、下へ」と安全にスライド(滑走)させることができます。

ステップ3(再テスト):
もう一度、仰向けに寝て、足を上げて反対側に倒してみてください。

【結果の判定】
この「神経を滑らせる運動」を30秒やっただけで、先ほどあった痛みが消えた、あるいは半分以下に軽くなった場合。

あなたの症状の真犯人は、脊柱管の狭さそのものではなく、「坐骨神経の滑走不全(滑りの悪さ)」だったことが証明されます!

毎日続けることで、トンネルは自然に広がる
もしこのテストでしびれが軽くなったなら、病院で何と言われようと、あなたの神経はまだ死んでいません。ただ、通り道で「引っかかっている」だけです。

この運動は、時々やってあげるだけでも神経の滑りが良くなります。毎日コツコツと繰り返していくことで、神経の通り道の癒着がペリペリと剥がれ、歩行時のしびれがどんどん根本から抜けていく可能性が十分にあります。
次回は、画像には絶対に写らないもう一つの盲点、「脂肪層をもぎ取る!?筋膜の癒着としびれの関係」**について深掘りしていきます。

【整体・自費リハビリのご案内】
体が変われば、心が変わる。心が変われば、生き方が変わります。解剖学的な裏付けと、生命の全体性を捉えるアプローチで、あなたの「覚悟」を全力でサポートします。
🦶 ご相談・お問い合わせは
👉 公式LINE→https://lin.ee/UHp97O8
または ホームページ→https://bushi-maintenance.netlify.app/ よりどうぞ

坐骨神経という一本の長い神経を、頭(中枢)から足先(末梢)までトータルで捉えて動かしていく。この解剖学的な連動性こそが、当サロンの強みです。「歩くのが怖い」を「歩くのが楽しい」に変えるリハビリを、一緒に始めましょう。

いいなと思ったら応援しよう!