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#5【実例|14% 新築アパート1棟目】 低い原価はどう作るか

新築アパート1棟目は、表面利回り14%でした。
土地取得のあと、建築会社8社の相見積を取りました。

最終的に提示された建築費は、戸あたり約450万円(外構込み)でした。

ただ、この価格は強引な値引きで作ったものではありません。
工務店に無理な値引きを求めたのではなく、
工務店にも利益が出る形で建築費が下がる仕事の出し方をした結果でした。

今回はその話です。

低い原価を作る方法

低い原価を作るためにやったことは、大きく3つです。

同じ建物を建て続ける。
継続して建てる。
仕様を揃える。

これをすると

建材の掛け率が下がる
住宅設備の数量が増える
設計や仕様検討、打合せの工数が減る

結果として建築費は安定して下がっていきます。

継続して建てる

もう一つ大きかったのが、継続して建てることでした。

私はA社に

「毎年1棟くらい建てたい」

という話をしました。

この時点では、それ以上建てられると思っていませんでした。

結果としてその後は毎年3〜4棟ほど建てることになりますが
この時はまだそこまで増えるとは思っていませんでした。

ただ、工務店にとっては

毎年一定の売上が見込める
職人をつなぎとめることができる
建材の発注量が増える

というメリットがあります。

その結果、建材の掛け率や職人単価が下がりやすくなります。

アパートは設備数量が増える

アパートにはもう一つ特徴があります。住宅設備の数量です。

キッチン
ユニットバス
トイレ
洗面

戸建住宅1戸なら、それぞれ1式です。

しかし8戸のアパートなら、それぞれ8式必要になります。

つまり、1棟当たりにかかる手間は戸建住宅もアパートも
大きくは変わりませんが、発注金額は大きく変わります。

住宅設備メーカーにとっては一度に売上が立つ案件になります。
その結果、掛け率を下げやすくなります。

仕様を揃える

同じ建物を建て続けるためには
仕様を揃える必要があります。

住宅設備や内装仕様は
できるだけ同じものを使いました。

メーカーは建築会社の指定メーカーになりますが
汎用グレードを選びました。

間取りの基本仕様は
モデル物件と同じです。

外装や内装の仕様はこちらで提示し
メーカーのショールームで決めてきます。

工務店との打合せは
結果報告レベルになります。

設計と仕様検討、打合せの工数が減る

同じ建物を建て続けると、設計の内容も変わります。

設計は企画的要素がなくなり、建築申請業務になります。
モデル物件の図面があるため、それに倣えばよいからです。

また外装・内装・建具などはショールームで決めてくるため
工務店は仕様検討にほとんど関わりません。

同じ顧客が建て続けるため、営業マンも不要になります。

つまり

設計
仕様検討
営業
現場打合せ

こうした工程が減るということです。

言い換えると

工務店は「考える仕事」をほとんどしなくてよくなります。

設計は申請業務になり、仕様は決まっている。
同じ建物を繰り返し建てるだけになります。

建物の基本パターン

1棟目の構成は

1LDK30㎡台 6戸
ロフト付きワンルーム 2戸

という構成でした。

その後はこの建物をベースに少し変更した集合住宅と、
1LDKの長屋タイプ。
この2パターンを建て続けていくことになります。

工務店の社長の話

工務店の社長はこんなことを言っていました。

以前、大手ハウスメーカーの下請け工事をしていたことがある。
ただ、単価はかなり低く、利益はあまり残らなかった。

それに比べると

「このアパートの仕事はいいですよ」

と社長は言いました。

元請けで仕事ができ、同じ建物を建て続けることができる。
利益もきちんと出る。

戸あたり450万円でも、十分成立する仕事だという話でした。

その話を聞いていると、ハウスメーカーの建築原価は
かなり低いのではないかと感じました。

高利回りの理由

相見積を見たとき、少しずつ理解できました。

建築費は値切って下げるものではありません。

工務店にとってもメリットがある仕事の出し方をすると
建築費は自然に下がります。

その結果として生まれたのが、表面利回り14%でした。


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