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心のビタミン(ショートショート)〜忘れられたクリスマスプレゼント

 あっ、ども、”Pro Bono さの”です
 もうすぐクリスマスですね🤶
 さて今回はクリスマス特別企画としていつもの週末noteとは違って、クリスマスにちなんだオリジナルストーリーをお贈りします
 題して「心のビタミン」
 好評でしたらシリーズ化も考えたいなと思っていますので、お気に召しましたらぜひ「スキ」をお願いします<(_ _)>
 この「心のビタミン」ですが、元ネタを脚色したフィクションで、読み切りサイズのショートショートでお送りします
 ぜひ最後までお付き合いのほど、よろしくお願いします🎄

今回の週末noteはオリジナルストーリーです!
最後までお付き合いのほど、よろしくお願いします🎄

※あるクリスマスの夜の出来事

 今から何十年前の12月のある日のこと
 それまで「クリスマス」とは縁遠い家で生まれ育った少年は、「クリスマス」も「サンタクロース」も言葉は知っていましたが、家でクリスマスらしいこともしなかったので、遠い街で行われている行事としか思っていませんでした
 少年は小学4年生
 クラスではサンタクロースがいるかいないかの議論となり、女子生徒たちの多くは「いる」というのに対し、男子生徒たちは「いない」と言い争いをしていました
 少年はそもそも家でクリスマスとは縁遠い生活をしていたので、そんな論争に入ろうとは思わなかったのですが、ある男子生徒から「去年のクリスマスの時にお父さんがこそっと僕のベットにプレゼントを置いてくれたのをハッキリと見たんだぜ」と言った言葉を聞きつけて、それまで欲しいと思っていた「オセロゲーム」をサンタクロースに頼めば買ってくれるかもと淡い期待をし、家に帰るとすぐにお母さんに「サンタクロースさんにオセロゲームが欲しいと言いたいんだけど」と言ってみました
 するとお母さんは「いい子にしていないとそんな高価なものはプレゼントしてくれないよ」と言われたので、その日から少年はサンタクロースからプレゼントを貰いたい一心で、家の用事などいっぱい頑張りました
 そしていよいよクリスマスイブの夜が訪れました

※サンタクロースは来たものの・・・

 その夜、家では骨付きチキンが用意されていて、少しばかりクリスマス気分を家族で味わうこととなりました
 お父さんは普段から帰宅が遅く、この日も家族と一緒に食卓で食べることはありませんでした
 少年は、「きっとオセロゲームを買いに行ってくれているんだ」と思い込み、早く朝が来ないかなと思って、早めに布団に行き、寝ることにしました
 いつもより早くに寝たので、夜中3時に目が覚めたので、少年の枕元にプレゼントが置かれていないか確認しました
 ところが、プレゼントはなく、手紙が1通置かれていました
 そこにはこう書かれていました

 まだ小学4年生にはオセロゲームは早すぎるから、もっと大きくなってからプレゼントするよ
 それまでいい子にしておくんだよ

サンタクロースが少年に送った手紙

 この手紙を見た少年は、サンタクロースはいないと分かりながらも、なんとも言えない悲しさが込み上げてきました
 気がつけば、大粒の涙が少年の頬をつたい、涙ぐんでいました
 そのとき、一緒の部屋で寝ていたおばあさんが、泣いている少年のそばに来て、一生懸命慰めてくれました
 でも少年の悲しさはおさまりません
 おばあさんが少年に「今までいい子でいてたから何かの間違いだよ。サンタさんは手紙を置く家を間違えたんだよ。私がサンタさんに言っておくから、さあ泣き止んで。早く布団に入って寝ないとサンタさんがプレゼントを持ってきてもらえないよ」と言って少年を寝かしつけました
 そして、クリスマスの朝

※奇跡が訪れる

 少年は目を覚ますと、夜中の悪夢をふるい落とすようにバサっと起き上がり、ちょっと不機嫌になりながら顔を洗いに行きました
 顔を洗った後、まだ機嫌が悪い少年がふと飾られていたクリスマスツリーの下に目を向けると、そこにはクリスマスプレゼントのようなものが置かれていました
 少年はすぐさまクリスマスツリーの下に置かれているものを取り上げると、そこには1通の手紙も添えられていました
 その手紙にはこう書かれていました

 昨日は手紙を置く家を間違えてしまったようですまなかった
 欲しがっていたクリスマスプレゼントを用意したから機嫌を直してくれ
 いい子でいてくれてたら来年もプレゼントを持ってくるよ

サンタクロースが少年に送った手紙

 この手紙を読んで、すぐさまプレゼントの包装紙を開けると、少年が欲しがっていたオセロゲームが入っていました
 さっきまで不機嫌だった少年は、それまでのふてくされていた顔が嘘のように大はしゃぎして喜びました
 冬休み、少年は友だちとそのオセロゲームでいっぱい遊び、楽しい冬を過ごしました
 その年以降、サンタクロースはこの家に来ることはありませんでした

※月日が過ぎて

 少年は大きくなり、高校生、大学生となっていくにつれ、一緒に寝ていたおばあさんにキツく当たるようになりました
 時には、少年は居間のこたつでうたた寝することも多くなり、その度におばあさんが風邪をひかないか心配して起こしに来るのですが、きつい言い方でおばあさんに反発することも多々ありました
 そんな少年も結婚をし家を離れると、それまで一緒に寝ていたおばあさんが徐々に認知症になってしまい、少年の顔もわからないようになってしまいした
 それから何年かして少年にも子どもができ、おばあさんのいる家に顔見せにいきましたが、当然のことながら少年のこともわからないままでしたが、少年の子どもは抱いてくれました
 それから1年後の12月におばあさんは亡くなってしまいました
 少年は心の中でおばあさんに今までの傍若無人な態度を悪く思っていましたが、おばあさんに謝りたくても、もうこの世にはいません
 時は流れ、おばあさんの三回忌のとき、親族で昔話に花が咲いたとき、少年のお兄さんから、少年のクリスマスプレゼントの時のお話になりました
 その時、少年のお兄さんからクリスマスプレゼントが貰えなかった少年が泣いているのがいたたまれなかったおばあさんが手紙を書いたお父さんにひどく叱りつけて自分でオセロゲームを買いに行ったというお話を聞きました
 初めてその事実を知った少年は、知らなかったこととは言いながらも、なんて自分は最低なことをおばあさんにしてきたのだろうとひどく後悔をしました
 おばあちゃんっ子だった少年は、自分一人で大きくなったつもりでいましたが、この日を境に周りにいる人たちの支えがあるから今の自分があるんだと思うようになりました
 こんな僕を支えてくれて本当にありがとう
 そうおばあちゃんの位牌に手を合わせてお祈りする少年でした
 事実を知って何年も経った今でも少年はおばあさんの位牌にこうお祈りするのでした
 また今年もクリスマスがこの少年のところに訪れるのでした

※あとがき

 いかがでしたでしょうか?
 VRS(=一般社団法人バリュー・リノベーションズ・さの)時代も含めて、オリジナルストーリーは書いたことがなかったのですが、ふと頭にこんなストーリーが浮かんできて流れるように書かせていただきました
 「心のビタミン」のコンセプトは、昨今、名前を伏せて人を傷つけることが多い中、人はやっぱり人との交流で自分自身を高めていき、そしてまた自分自身も成長するんだなと思ったことから、今回書かせていただきました
 人の数だけぶつかることも多いですが、人を敬う気持ちを忘れなかったら、たとえぶつかったとしても今まで以上に絆が深まると思っています
 一人でも多くの人たちにこのnoteが届いたらいいなと思っている”Pro Bono さの”でした
 ではまた👋


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