【サマソニ2026東京・前編】Adoだけじゃない。朝から最高だったサマソニを振り返る
8月15日、SUMMER SONIC 2026東京に行ってきた。
この日観たのは、HANA、紫 今、中島健人、SIRUP、ALEX WARREN、そしてAdo。途中、羊文学も少しだけ覗いた。
もちろん最大の目的はAdoだった。
ただ、一日を終えて振り返ってみると、「Adoが最高だった」だけでは終わらないくらい、それまでの時間も楽しかった。
普段なら自分から単独ライブへ行くことはなかったであろうアーティストを観て、思いがけず刺さる。
逆に、気になっていたけれど自分には合わないと分かることもある。
これこそフェスの面白さなのだと思う。
今回はまず、Adoに辿り着くまでの一日を振り返りたい。
「旬」の勢いを感じたHANA
最初はHANA。
妻が好きなので何曲かは知っていたものの、自分から積極的に聴いていたわけではない。
そんな状態だったが、運よくかなり前、ほぼ先頭で観ることができた。
そして実際にライブを観て感じたのは、やはり今まさに勢いのあるアーティストはすごい、ということだった。
会場の熱気はもちろんだが、それだけではない。
全曲を通してライブのクオリティがかなり高い。
歌もダンスも含めて、「話題だから盛り上がっている」というより、これだけのパフォーマンスを見せられたら人気が出るのも納得だと思わされた。
数曲知っている程度の自分でも十分に楽しめた。
旬のアーティストが持つ勢いを、そのまま目の前で浴びたようなライブだった。
刺さらないのもフェスの面白さ
続いて紫 今。
こちらは少しだけ観たのだが、思っていたより自分の好みとは違った。
もちろんパフォーマンスの良し悪しという話ではなく、完全に相性の問題だ。
今回は「もう少し観ていたい」と自分を引き止めるところまではいかず、途中でその場を後にした。
でも、こういう体験もフェスならではだと思う。
名前を知っている、少し気になっている。
それだけでふらっと観に行ける。
そこでハマれば最高だし、「自分には違ったな」と分かるのも一つの収穫だ。
最大の予想外、中島健人
そしてこの日、Adoを除いて個人的に最も良かったのが中島健人だった。
これは本当に予想外だった。
めちゃくちゃ良かった。
一緒に行った友人が詳しかったので、曲やコール&レスポンスを横で教えてもらいながら観ていたのだが、予備知識がほとんどない自分でも普通に声を出して楽しんでいた。
何よりすごいと思ったのが、圧倒的に「アイドル」なのに嫌味がまったくないこと。
格好いい。歌う。踊る。観客を煽る。
それでいてMCではしっかり笑わせる。
自分が格好いいことを当然理解しているはずなのに、それすら含めてエンターテインメントにしてしまう。
男3人で観ていたのだが、ライブが終わったあとには、
「これ、普通に単独ライブ行きたいな」
と話していた。
ものすごく雑な感想を言えば、
「ジャニーズってすげえ……」
となった。
これまで自分があまり触れてこなかった世界だったが、長年巨大なエンターテインメントとして支持されてきた理由を、少しだけ体感した気がした。
曲を知らない人間まで巻き込んで楽しませる。
中島健人は、純粋にものすごく優秀なエンターテイナーだった。
今回のサマソニで一番印象が変わったアーティストかもしれない。
海風の中でSIRUPに揺れる
その後は羊文学を少しだけ覗いた。
ただ、これはアーティストというより環境との相性で、個人的に幕張メッセ内の音の響き方があまり好みではなく、早めに離れることにした。
そしてBEACH STAGEへ。
SIRUPである。
これはもう、ロケーションまで含めて最高だった。
海風を感じながらSIRUPを聴いて、ただ横に揺れる。
朝からいろいろな音を浴びてきた身体に、この時間帯のSIRUPがあまりにも気持ちいい。
もともとSIRUPのような音楽は好きだが、海の近くで、夕方の空気を感じながら聴くとまた違う。
ライブだけではない。
風や景色まで含めて一つの体験になる。
「フェスでSIRUPを聴く」ということ自体が、すごくエモかった。
曲を知らなくても伝わったALEX WARREN
そしてALEX WARREN。
正直、ほとんど曲を知らなかった。
さらに、自分にとって海外アーティストを生でしっかり観るのも今回が初めてだった。
それでも、ものすごくいいライブだった。
歌詞の意味をすべて理解できるわけでもないし、彼がどんな人生を歩んできたのかも詳しく知らない。
それなのにライブを観ていると、彼らが大切にしているものや、音楽のルーツのようなものが不思議と伝わってきた。
具体的な背景まで分かっているわけではない。
それでも「この人たちは、これを大切にしているんだろうな」という感覚がステージから伝わってくる。
言葉が分からなくても、ライブではここまで伝わるのか。
それがかなり新鮮だった。
そして演奏チームも格好よかった。
単にボーカルを支えるバックバンドではなく、それぞれのプレイヤーにきっちり見せ場がある。
演奏そのものをショーとして見せてくる感覚が、自分にはとても新鮮だった。
特にベースのお姉さんが素敵だった。
曲をほとんど知らない状態で観始めたのに、終わったころには「いいものを観たな」と思っている。
こういう出会いこそ、フェスの醍醐味なのだろう。
そして、最後にAdoが待っていた
HANAで今まさに売れていくアーティストの勢いを感じ、中島健人という予想外の大当たりに出会い、海風の中でSIRUPに揺れ、ALEX WARRENから海外アクトの面白さを教えてもらった。
この時点ですでに、
「今日サマソニに来てよかったな」
と思える一日だった。
そして最後に待っていたのが、今回最大の目的だったAdo。
ここからAdoについても書こうと思ったのだが、無理だった。
あまりにも書きたいことが多すぎる。
ヘッドライナー就任時に向けられた批判。
それを真正面から取り上げたオープニング。
さらにMCで語った、ヘッドライナーとして立つことへの思い。
私には、あのライブ全体が「なぜAdoがサマソニのヘッドライナーなのか」という問いへの回答に見えた。
なのでAdoについては、次の記事で一本丸ごと使って書くことにする。
AdoはなぜSUMMER SONICのヘッドライナーだったのか。
そして、あの夜のステージで何を見せつけたのか。
次はその話を書きたい。
