2022.9.4~9.10と2026.2.25ー刑務所の給料日、シャバの給料日。ー
2022.9.4 - 9.10|報奨金662円の衝撃
北関東出身、全身に「どんぶり」の刺青を背負った32歳の男がやってきた。
性犯罪者処遇プログラム(分選)を終えて移送されてきた彼は、地元では名の知れた大きな事件の主犯格らしい。懲役10年――その数字の重さとは裏腹に、彼はとにかくよく喋る男だった。
正直、騒がしい。
けれど、他施設の様子や刑務所内での立ち回り方など、彼が話す「教訓」は、孤独な生活の中での数少ない情報源でもあった。
「〇〇さんは懲役4年でしょ? ちょうど大学に入り直したと思って、何か勉強してみたら?」
彼にそう言われ、ハッとした。
確かに、ここには「時間」だけは残酷なほどにある。腐るか、学ぶか。私は何かを学び始めることを決めた。
その週、刑務所の「報奨金(娑婆でいう給料)」の言い渡しがあった。
担当の刑務官が、指印を押すための書類を持ってくる。
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