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【衝撃の予測】 "エリート過剰生産"が引き起こす国家の宿命 : エリートの「椅子取りゲーム」が国家を破壊する!?

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翔平 : 奈美さん、「エリート過剰生産が国家を滅ぼす」っていう本知っている? 歴史を科学的に分析するっていう、これまでの歴史観とはちょっと違うアプローチなんだけど…。

奈美 : え、歴史を科学的に?歴史って、一つ一つの出来事がバラバラで、人間の気持ちとか気まぐれな部分も多いから、科学的に分析するなんて難しいんじゃないの?

翔平 : 確かに、昔はそう考える人が多かったんだ。でも、この本の著者のピーター・ターチンさんは、もともとカブトムシやネズミの個体群の変動を研究する生態学者だったんだけど、その「複雑系科学」の知見を人間社会に応用できないかと考えたんだって。そして、彼らが「クリオダイナミクス」、つまり歴史動力学っていう新しい分野を開拓したんだ。

奈美 : クリオダイナミクス?なんだか難しそうだけど、面白そう!それで、歴史を科学的に分析すると何がわかるの?

翔平 : 彼らの研究で驚くべきことがわかったんだ。人類史には1万年以上前から繰り返し起きる重要なパターンがあって、あらゆる複雑な人間社会は、根本的なレベルで同じ一般原則に従って組織されているっていうんだ。そして、その科学的分析は、私たちがより良い未来を選ぶ手助けになる可能性があるって言うんだ。

奈美 : なるほど、歴史って単なる繰り返しのようでいて、実はもっと奥深い法則があるってことか!それで、具体的にどんなパターンを見つけたの?

翔平 : 著者は、政治的な安定と不安定、特に国家の形成と崩壊のサイクルに焦点を当ててきたんだ。彼の定量分析によって明らかになったのは、複雑な社会が繰り返し、ある程度予測可能な政治的不安定性の波に影響されるということだよ。そして、なんと彼は2010年の時点で、アメリカ社会が2020年代初頭に再び急激に不安定な状態になるだろうと予測していたんだ。そして、残念ながらその予測を覆す事実は何も出てきていないと。

奈美 : 2020年代に不安定になるって、まさに今の時代じゃない!なんだか鳥肌が立つわ。でも、何がそんな不安定さを引き起こす原因なの?

翔平 : それがこの本の核となるテーマで、大きく分けて二つの社会的な力が関係しているんだ。一つは「エリート過剰生産」、もう一つは「大衆の貧困化」だよ。

奈美 : エリート過剰生産?大衆の貧困化?言葉だけ聞くと難しそうだけど、どういうこと?

翔平 : 簡単に言うとね、エリートっていうのは、他者に影響を与える大きな社会的権力を持つ人のことなんだ。例えば、たくさんお金を持っている人や、会社のトップ、政治家なんかがそうだね。そのエリートを目指す人が多すぎるのに、権力の座(椅子)が少ない状態が「エリート過剰生産」なんだ。まるで音楽が止まると座れなくなる「椅子取りゲーム」みたいに、権力の椅子を巡って激しい競争が起きるんだ。

奈美 : 椅子取りゲームか!想像しやすいわ。それで、大衆の貧困化っていうのは?

翔平 : それは、経済成長の恩恵がエリート層にばかり流れ、一般の労働者の賃金が伸び悩んだり、実質的に減ったりすることだね。その結果、多くの人々の生活水準が低下していくんだ。アメリカでは1970年代から、実質賃金の停滞や貧富の差の拡大、そして高度な学位を持つ若者の過剰生産といった要因が不吉な方向へ向かい始めたんだ。

奈美 : なるほど、エリートになりたい人が増えるのに、なれる席は少ない。さらに一般の人はどんどん貧しくなっていく。それらが絡み合って社会が不安定になるってことね。トランプ大統領が選ばれたのも、そういう社会的な力が背景にあったって、この本は説明しているの?

翔平 : まさにその通りだよ。多くの人がトランプ氏の当選を陰謀論で説明しようとするけれど、著者は個人的な資質よりも、この「エリート過剰生産」と「大衆の貧困化」という計り知れない社会的な力が彼をトップへと押し上げたと分析しているんだ。大衆の不満と、既存のルールを無視するエリート志望者が増えたことが、当時の状況をひどく引火しやすい状態にしたんだ。

奈美 : すごい!トランプ現象の裏に、そんな科学的な説明があったなんて!でも、それはアメリカだけの話?

翔平 : いや、この本ではアメリカだけでなく、南北戦争前のリンカーンの時代、清朝末期の中国で太平天国の乱を主導した洪秀全の事例、さらに中世フランスやイギリスの歴史、そして近代ロシアやウクライナの事例まで、様々な時代や地域の国家の崩壊と再生のパターンを分析しているんだ。どの複雑な社会も、一時は成功を収めても、例外なく問題に直面するって言っているよ。

奈美 : そんなに広範な歴史をデータで分析しているのね!でも、そんな過去のデータなんて、どうやって集めたんだろう?

翔平 : そこがクリオダイナミクスのすごいところで、何百もの歴史的および現代国家の情報を集めた大規模なデータベース「CrisisDB」を構築しているんだ。考古学的な発掘データや古文書、教区記録簿なんかも使って、過去の人口動態や生活水準まで推定するんだよ。まるでタイムマシンで過去を覗き込む「マクロスコープ」みたいだね。

奈美 : マクロスコープ!未来を予測するだけじゃなくて、過去を詳細に分析するっていうのもロマンがあるわね。それで、結局のところ、国家が滅びるのを避けるためにどうすればいいのかも書いてあるの?

翔平 : もちろん、未来を正確に予測することはできないけれど、このモデルは様々な政策や改革が未来の軌道をどう変えるかを予測するプロトタイプも開発されているんだ。例えば、エリート過剰生産を止めたり、大衆の貧困化を逆転させたりすれば、危機を回避できる可能性があるって。でも、そのためには、エリート層が短期的な利益を犠牲にしてでも改革を受け入れる必要がある、とも指摘している。

奈美 : ふーん、なるほど。データと科学で歴史の法則を見つけて、未来を変えるヒントを得ようとしているのね。単なる希望的な観測で終わらせるんじゃなくて、科学的な根拠に基づいているところがすごく興味をそそられるわ。この本、読みたくなってきた!

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