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「正直者は損をする」と思っていた——アニメ『LIAR GAME』1話を観て気づいた“信頼”の重さ

ドラマ『LIAR GAME』を学生時代に夢中になって観ていた。

頭脳戦や駆け引きが面白く、当時の僕は「世の中は騙した者勝ちなのかもしれない」と思っていた。

特に主人公の神崎直のような“バカ正直”な人間を見ると、「こんな性格では損をするだけではないか」と感じていた。

しかし大人になって改めてこの作品を振り返ると、見え方がまったく変わっていた。

この作品は単なる騙し合いではない。

“信頼”とは何かを描いた作品だったのである。

『LIAR GAME』では、平気で嘘をつく人間が次々と現れる。

最初は、その場では得をしているように見える。

しかし嘘を重ねる人は、やがて「あの人は信用できない」というレッテルを貼られていく。

そして一度失われた信頼は、簡単には戻らない。

それは僕自身の過去とも重なった。

学生時代、僕はカードゲームに夢中になっていた。

自分の都合を優先し、友達との約束をドタキャンしてしまうこともあった。

当時はそこまで深く考えていなかった。

しかし後になって、その友達から距離を置かれるようになった。

冷たい態度を取られ、自分自身も同じようにドタキャンされるようになった。

そこで初めて気づいた。

人は、自分が傷ついて初めて相手の痛みを理解するのだと。

だから『LIAR GAME』という作品は、ただの心理戦ではなく、“人間関係の因果”を描いた作品にも見えた。

作中冒頭では、主人公の神崎直が100円を交番へ届けるシーンがある。

学生時代の僕なら、「そんなの意味がない」と思っていたかもしれない。

実際、昔の僕は図々しく、性格もあまり良くなかったと思う。

しかし大人になってから、自分でも驚くほど性格が丸くなった。

それを実感した出来事がある。

数年前、遊戯王カードを1枚購入した時のことだった。

家に帰って確認すると、カードがもう1枚重なって入っていたのである。

昔の自分なら、そのまま黙っていたかもしれない。

しかしその時の僕は、強い罪悪感を覚えた。

「このままではいけない」

そんな不安な気持ちになり、結局そのカードを店へ返しに行った。

ここで気づいたことがある。

正直な人というのは、“未解決な問題”を抱えたままにできないのである。

だからこそ、神崎直のような人は生きづらい。

突然大金を渡されても、不安になり、罪悪感を抱えてしまう。

一方で、悪意のある人間は平気で嘘をつき、人を騙し、自分だけ得をしようとする。

だから世の中では、正直な人ほど苦しみやすいのかもしれない。

それでも『LIAR GAME』を観ると、最後に残るのは“信頼”の大切さだった。

人は頭の良さだけでは生きていけない。

結局、最後に人間関係を支えるのは「この人は信用できる」という積み重ねなのだと思う。

学生時代には分からなかったが、大人になった今だからこそ、この作品の本当の意味が少し理解できた気がした。

「『正直者は損をするのか?』——その答えが、この作品には詰まっている。」

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