いよいよ彩色へ
昨日は、胡粉塗りについて書いた。
今日は、その次の工程である彩色について振り返ってみたい。
中将の彩色を始めたのは、6月12日頃だった。
まず、胡粉を塗り終えた中将の表面を布で拭いた。
粉っぽさが残っていないか。
布に白い胡粉が付かないか。
表面にざらつきがないか。
指先でそっと触れながら、彩色に入れる状態かを確かめた。
そして、肌色づくりに入った。
胡粉を主体にして、黄土をごく少量、朱はさらにわずかに加えた。
膠液も濃くなりすぎないように気をつけた。
彩色で心がけたのは、最初から肌色を決めようとしないことだった。
1回目は、色を付けるというよりも、薄い色水を置くような気持ちで進める。
ごく薄く色を重ね、よく乾燥させた。
乾燥した色を確かめてから、また薄い色を重ねた。
一度で濃くしない。
薄い色で、よく乾燥させて、また薄い色で。
それを繰り返しながら、肌の色を少しずつ重ねていった。
苦手としてきた彩色が、ここから始まった。
タイトルにあげた写真は、エアブラシ1回目の吹き付けを終えた5面である。1回目では肌色はほとんど分からない。この薄さを大切にしながら、乾燥と吹き付けを繰り返し、肌の色を重ねていった。
