予定を空けた瞬間、体の緊張が抜けなかったケース
よくある場面として、
先の予定を見直し、
負担になっていた用事を外す。
仕事や約束をキャンセルし、
スケジュールが一気に空く。
判断としては、
これ以上詰め込まない方がいい、
という結論に達している。
頭の中では、
少し余裕ができた感覚もある。
しかし、
予定を空けた直後、
体の緊張はそのまま残っていた。
肩や背中に力が入り、
呼吸も浅いまま。
「楽になった」という感覚は
ほとんど出てこなかった。
このとき起きていたのは、
判断の失敗ではなかった。
予定を減らしたにもかかわらず、
体が緊張を解除する処理に
入っていなかった。
それまでの流れでは、
予定があること自体が
緊張の原因だったわけではない。
むしろ、
予定に対応し続ける状態が
常態化していた。
体は、
何かが入っていても、
入っていなくても、
同じ準備状態を維持していた。
そのため、
予定が消えた瞬間も、
体の側では
状況が変わったとは
認識されなかった。
外的な負荷が下がっても、
内側の設定は
そのまま残っていた。
結果として、
スケジュールは空白になり、
行動量も減ったが、
体の緊張だけが
取り残される形になった。
何かをしているわけでもなく、
何かに備えているわけでもない。
ただ、
解除されていない状態が
続いていた。
このケースでは、
予定を空けるという操作が、
体にとって
緊張を解く合図には
なっていなかった。
判断は変わっても、
体の状態は
切り替わらないまま
残っていた。
予定を空けた瞬間、
体の緊張が抜けなかったのは、
緊張の有無が
予定そのものではなく、
それ以前から続いていた
状態として
保持されていた、
という記録だった。
