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11/03 月曜日
 ダンボール片付けハイになっている。いやどうしようもない大荷物の中で途方に暮れているというのが正解だが、やってもやっても荷物が片付かないのでずっと片付けてたらおかしなテンションになってしまった。おまけに自分がずっと以前にノート(紙)に描いていた漫画まで出て来たので読んでいたらあまりにも無知だったのがストーリーや台詞に表れていて「うひょー!」と変な声が出そうになった。色んな時期の漫画があってそれこそ小学生の頃、中学生時代、そして社会人になって、と様々な時代をノートたちは刻んでいる。モデルも真田広之さん、大澤(誉志幸)さん、女性だと外国のモデルさんをたくさんモデルにしていた(ゲシュタルト崩壊)。体があり得ない状態だったり車を走らせているシーンではガードレールに激突しに行っているようにしか見えない構図だったりして、ああ、本当に下手だったなあと思いつつ、あれ、ここは上手いな、とかばらつきがあった。文章もそうだが絵にもその時の心理状態は表れていた。話も情緒不安定だったり。それなのにきちんと物語は完了し、エンドマークが入っているのでその力技は素直に自分すごいね、と思った。漫画描くの大好きだったんだよね、がんばったね、と。

11/04
 早い。もう引越して4日も経過していたとは。ダンボール荷ほどき作業とゴミ出しと食べて寝る、くらいしかしていなかった気がする。昨日の昼頃やっと我に返った感覚になり、洗濯槽クリーナーを入れた所、説明書に11時間かかると書いてあり「終了が夜中になってしまう!」と知り動揺。数時間残したが強制終了。おとなしく糸くずフィルターの掃除をした。
 中古屋さんで購入した家電あれこれも冷蔵庫と洗濯機以外、後回しになっていて動作確認もしていなかった。ここの所お弁当が続いてお財布も泣くし私もまた動揺するので今日は炊飯器と掃除機を洗い、動作確認。洗うとピカピカになって新品とはいかないまでも色も素敵で偶然とはいえこれほどきれいな家電たちに巡り会えて嬉しい。仲良くしようね。壊れないでね。入手した時ではなく洗ってからやっと自分の物になった気がする。情が湧く。
 
 童話に出て来そうな考えだが、私は1人暮らしだけどひとりじゃない。家電たちやぬいたち、色んな私を動かしてくれる道具たちがいる。全然淋しくない。私はこうありたい。自分が選び縁のあった物たちと相思相愛で暮らして行きたい。そして、時には別れてしまうこともあると思うがその時は縁が切れたまでだ。修復も可能かもしれないがその時はその時に考える。だめならお別れ。後を追わない。人間関係と同じだ。

11/05
 筋肉痛というか腰痛とダンボールばかり触っているせいか指先がカサカサ。何とかハンドクリームをこまめに塗って保湿している。この日は市役所の方がいらして住居契約の書類を書いたり、口座を作りに行ったりした。なかなか落ち着かないが、まだ5日しか経ってないので気が早いぞ、自分。
 そして、9月振りに猫のミウちゃんママである友人が遊びに来てくれた。久しぶり~。話が弾んで弾んで朝の2時半くらいになってしまった。彼女は車で来ていたので当然シラフだったがそれでもすごい勢いだった。酒が入っていたら更にライブ感たっぷりだったことだろう。この間までいた仮住まいは施設だったので場所を知らせてはいけなかった。守られているのと閉塞感が同時にあったが、現在やっと本当の自分の住居になり、今度はふっと手放された感覚と自由だ、という感情が行き来している。もちろんNPOの方とは縁を繋いでいきたいし、感謝の気持ちは変わらない。そしてこういった「女性サポート」というのが市内にあったのも知らなかった。多分家族間や男女間で今も悩んでどこに相談したら良いのか判らない人がたくさん存在していることだろう。強引にでも実家を出た9月の日は生涯忘れられない日になるだろう。

 何事に対してもなぜだか私はいつも「最期」を見る人になっていた。飼っていたセキセイインコ、猫たち、そして一緒にしては不謹慎かもしれないけれど母も。偶然だけどね。今度は継父の最期を見ることになるかも知れないと思った時、こんなおかしな縁はもう切りたいと思った。悠長にいついつ引越します、なんて言えなかった。もし普通に日付も決めて数か月前から引越し準備なんてしていたらその間も継父との暮らしは継続していたのだ。ゾッとする。私の場合は逃げ出すように家を飛び出さなければならなかった。今少し気持ちが落ち着いてからますますそう思う。

11/06
 ん!? 書き忘れていた。多分ゴミ出しショックがあったせいだろう(大げさか)。実家や仮住まいでは24時間ゴミ出しOKだったので、つい転居先でも夕方に出していた。普通に持って行ってたし、近所の人のゴミもあったし、あ、ここも大丈夫なんだな、と燃えるゴミを出しに行くと鍵がかけられていてその上から更にダイアル式の南京錠が括り付けてあった。だめだったのかい! すごすごと2袋分のゴミを持って部屋に戻った。まあ地域によって違いはあるよね。私のせいかな……と思い落ち込んでしまった。それが昨夜。そのせいかまた色んなことを考えてしまってとっとと寝たのでした。

11/07
 そして昨日の続きです。今朝起きたらなぜか闘争心が剥き出しになりドカドカと闊歩して朝、ゴミを出しに行った。どうしてひとつひとつの細かいことに心が引っかかってしまうんだろう。もうこれは治せないものだけど。

 そのあと、新住所になってから初めてAmazonに注文していた山崎実業さんの「折り畳み式室内物干し」が届いた。やった。私の機嫌は傾斜が急だ。しかし箱を開けると一瞬気が遠のきそうなバラバラな棒、六角レンチにねじが数本出て来た。説明書をじっくり見て30分後完成。こういう時ひとりでできると自信に満ちますね。アドレナリンの仕業か。この部屋大好きなんだけどとにかく何かを吊るす、干す、という物がない。どこかにないものかとハンガーを片手に部屋中うろうろして探し回ったが一切ない。手を拭くタオルかけはキッチンにひとつついていたが本当にそこだけなので洗い物を拭いた布とかを引っかけておくちょっとしたことすらもできなくて困っていた。
 そこで100円ショップの出番である。マグネットフックを数個購入。ひとつは玄関に貼り、その下に布的な物を吊るしてドアスコープを外から見えなくした。もうひとつはキッチンの本当に僅かな金属部分を探し出し、ちいさなマグネットフックをつけ、カップなどを洗った布巾もタオルとは別の場所に吊るせた。良かった。そんな事情でやっと先ほど溜めに溜めてた洗濯物を洗い、干すことができた。仮住まいの時に使用していたシーツや布団カバーなどは纏めてコインランドリーで洗った。あと気になるのはブラインドだけだと心許ないのでロールスクリーンを取り付けたい。何度も外に確認しに行って私の部屋の中は見えないのは判ってるけども気になるので、近い内に購入しようと色々探している。そんな訳で一喜一憂しながらも時は流れている。立ち止まって見えても動いている。月曜日には市役所にゴー。

11/08
 昨夜、久しぶりに350ml缶ビールを4本飲んだ。そのせいか今朝は思い切り9時くらいまで寝ていたら、ピンポーン「郵便配達ですー」おお、そうだ。この間銀行口座を作ったばかりだったのでキャッシュカードのお届けだい。すぐさまカメラ付きインターホンで確認して郵便物を受け取った。バタンとドアを閉じてから気づいたが思い切り裸足だった。しかも明らかにパジャマだ、と判るオールグレーのスヌーピー柄パンツ。まあいいか。その後も無印良品の「ヘッドが付け替えられるスポンジと本体」が届き、すぐにバスルームの壁にマグネットで浮かせて収納した。

 それから携帯会社に住所変更するのを忘れていたことに気づき、慌ててスマホから変更しようとするもエラー続きでパソコンでも全くできず夕方になってしまった。もう面倒になり直接電話をかけると数分でできた。ネットで手続きができるのは本当に便利なんだけどそれができないとやはり生身の人間に頼らざるを得ないし、とても助かる。AIもいいけど人が身に着けた技術と、こちらがどれだけ口下手でも「~ということでよろしいでしょうか?」と機転が利く能力を携えて接客してくださるのは素晴らしいことだなと切に思った。
 誰かと会話すると脳みそがいつもとは違う感じで動く気がするし。いや半ば「できるか!」と投げ出して電話に縋ったのだが(笑)後は、早く中古の本たちを引き取ってもらわなくては。文庫本、単行本、雑誌、パンフレットなど合わせて200冊ほどとDVDが9本入ったダンボールが部屋のど真ん中を陣取っている。

11/09
 早くも週の終わり。本当にバタバタと進んでやっと今週、寝坊したり気が滅入ったりできたと思う。ダウナーに陥りやすいというのは私の基本的な性分なのでがそれが抑え込まれなくなった、というのは良いことだと思っている。寝坊に関しては、これから今の部屋に住むことで隣や下の方の暮らしの迷惑にならないようにしていきたいのでどのような暮らしかをある程度把握したい。今の所、大抵の方同様、平日は皆さんお仕事に行ってらして留守なのでその時間に思い切り気を抜いている。ずっととは言わないが心からひとりになれる時間はやはり必要に思う。しかし深夜まで起きていると突然片づけを始めたくなったりするのでそれはいかんな、と思った次第。昼間にやりたいことをやり、ごはんも入浴も早めに済ませ就寝、と……ここまで書いていると妙に健康的な生活になりそうだ。もちろん年齢的に考えても良いことなんだけど「固定されたやるべきこと」の間、最も大切にしなければならない書くこと、それに伴う精神の集中など今は抜け落ちていて不定期なのでここをこれから真剣に考えていこう。
 市役所の方は全員きちんとした関わり方をして下さるが、中でも現在担当してくれている女性職員さんは私の健康をいつも気遣って下さり、これからの計画などを話し終え、席を立つ瞬間、
「落ち着いたら書くこと、がんばってください」
 と仰ってくれた。心に沁みた。生活は大事。けれどその生活を維持していくのは住む人間の健康的な心身が必要になる。彼女はそれをオロオロして心が迷子になりそうだった私に投げかけてくれた。そんな時だからこそハッとして我に返った。そうだ、今の忙しさは手続き等でいっときのこと。続く生活の中で私はしたいこと、到達させたいことがある。そこを忘れてはいけない。絶対に。



疲労が蓄積した一週間でした。ずっと屈んで荷ほどきしているため腰が……。いやしかしがんばる。タイトルのように私は少しずつアップグレードできていると思う。

😸これまでの生活エッセイはこちらからぜひ♩

😸トップ画像はPixabayより(文字入れは幸坂かゆり)

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