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もうすぐ。

09/08
 ホームルーターが届いたので「イブ・セルベール・ハイチオールCプラース!」と呪文をかけて接続(嘘です)。メカに弱いのと老眼のダブルパンチでなかなか手こずったものの無事完了。これであとは私が使用していたネット回線とひかり電話の解約工事が終われば継父だけの固定電話に戻る。良かった。どうしてもっと早くこれをやらなかったんだろう。さて、明日は再度NPO法人に赴き、居住支援の申し込みをしに行きます。緊張。

 そんな中、継父の遠方に住む親戚の方が今月こちらに来るらしく「姉を呼べないか」と聞いて来た。なぜ? と問うと「顔合わせをしたい」と言う。いや、今この状況でそれはきつい。これまでの20数年、全くその人たちと会わなかったんだけど。しかも今月中に家を出る計画を陰で進めているこの時に本当になんで? どうも最近継父の機嫌が良いのも気になる(この間私が友人の家で宅飲みして朝帰りした時だけ無表情だったが)。何というか……ルンルンしている。私は何も変化はないぞ。反対に仏頂面を向けているくらい。姉にもLINEすると「タイミングが悪いねえ」と言っていた。うん、でも大丈夫。会わないから。その人たちが来る頃にはもう私は現在の家にはいない。

09/09
 引っ越し日が決まった。かなりバタバタしそうだが何とかなるだろう! 何とかなれ!(笑)帰り、NPOの施設内で迷子になったけども。今日は居住契約書を書き、後は継父に直接話す日を待つだけになった。その日は継父のショートステイの日でほとんど内密に行うので今は何事も継父に知られてはならない。前日まで大きな荷物を出して何かを問いかけられたら私はなす術もないので当日までの用意は身の回りの物を詰める袋のみの準備だ。

 そんなことも知らず継父はなぜか今日もご機嫌で、私が普段から嫌がっていて過去のエッセイにも書いているが、ポケットラジオで野球中継をガンガン聞かせて来る。トイレの中にまで持って行っては「今日のヒーローインタビューは〇〇だ!」などと叫んでいる。誰に言っているのか。私はこれまで何度も何度も、大音量のアナログラジオの音は耳が痛くなって不快だからやめて、と伝えていて、せめてイヤホンをしてと頼み、1日だけイヤホンをしたがすぐに外して大音量を再開した。注意するのも疲れたので言うのをやめた。代わりに私がイヤホンをつけることにした。ああ、だから機嫌がいいのかも知れない。私が折れたことに喜びを感じているのだろう。
 ただ、あなたの好きな物はあなたの好きな物、私の好きな物は私の好きな物。それは自由だ。けれどその好きな物を押し付けようとするのは傲慢だ。少しだけ継父をひとりにすることに罪悪感があったけれどやはり私の選択は間違いじゃない。最近、若干ストレスが溜まったせいか唇ヘルペスができてしまった。胃腸の調子も悪く頭痛腹痛様々な症状がここ数日出ている。やべえな、早くずらかろうぜ、かゆり。
 早くひとりになりたい。早く自分の人生の責任を取ってあげたい。今まで私は私自身のことを放ってき過ぎていた。ごめんね、私。がんばろう、私。

09/10
 毎晩悪夢に悩まされている。しかしなぜかいつも餃子が出て来る。今回は餃子の出来にケチをつける野郎という現実にはいない存在が出てきた。夢の中の私は超ムカついていた。そして起床して冷蔵庫の中を見ると継父がコンビニで買って来たのであろう餃子があった! 戦慄(いやそこまででは)。昨夜お腹が空いて深夜にカップヌードルを食べたから夢見が良くなかったのだろう。ははは。着々と私の引っ越し日は近づいている。とにかく態度には出さないよう身を引き締める。普通に普通に。

09/11
 お仕事がお休みの姉と、私の荷物を「とりあえず」纏めるために必要な物の買い出し。大きな袋とか仮住まいになるシェルターの掃除道具とかそういうもの。少し疲れた。昨日はらしくもなく菜箸を掴もうとして間違えて包丁を掴んで指を切った。本当にらしくない。ドジではあってもこんなドジは滅多にしない。緊張しているのが判る。継父とはなるべく話をせず普通を装っているが、注意など一切しなくなった私に対してどこか優越感でも抱いているような気がする。なぜならどれだけ年をとっても継父の性格はどこまでも子供っぽいからだ。私自身は離れると決まってからどこか俯瞰できる。あなたの思う通りにはならない。母、男の趣味悪かったんだね(母、とばっちり)

09/12
 継父、運動系デイサービスの日。この日を逃しては大掛かりな荷造りができないので、色々と纏めて2階に置いておく。しかし纏めていて思ったが服が多い。しかも箪笥を引っかき回していたら着ていない服や、こんなのあった? というものまで続々と発見。普段着ている部屋着や外出着以外ほとんど身に着けていない物の多さに驚く。冬物の服と靴がそのままだが、仮住まいは取りあえず1か月だけなので、それもすべて持って行ったら本当の居住先が見つかった時大変になるのでこのまま置いといてもらうことにする。実家だしね、と都合良くこの言葉を使わせていただく。
 継父と最後に会うのはショートステイ中のデイサービスの施設で姉やケアマネさん、NPO法人の方と一緒の日なので、その日に「私の物で置きっぱなしになっているものがあるけど触らないでね。いずれ絶対持って行くから」と言っておかねば。継父は他人の物を勝手に触ったり知らない内に使ったりするのが平気な人なのでそこはしっかり約束したい。

 そして夜7時56分、テレビ番組『沸騰ワード10』に西島秀俊さんが出演されるとのことでテレビとTVer画面を両方開いて視聴(なんでやw)。スイーツにテンション爆上がりな西島さん、瞳孔開いてて面白かった。食べ方がきれいで早くて羨ましい。しかも数え切れないくらい沢山召し上がっていた。いやあ、いいですね。日々のストレスの解消になりました。何だろうな、あの西島さんのヒーリング感は。ご本人がめちゃくちゃテンション高くても視聴してる側は非常に落ち着くんですよね。しかし途中挟まれた本日公開の西島さんとグイ・ルンメイさん出演の映画『Dear Stranger / ディア・ストレンジャー』の予告映像が流れたのだけれどその正反対の姿に改めて衝撃を受けた。血を流しながら微笑むあの姿……どんなシーンなんだろう。公開日に観たかったが今の私の現状では観られない。せめて北見市で公開されていれば……。どうか皆さま、私の分まで『Dear Stranger』を観てください……(メモはここで途切れている)

 そして深夜、私の中で遂に機が熟したようで、Amazon Primeにて『MaXXXine』鑑賞。1作目『X』2作目『Pearl』の完結篇。80年代のポップな音楽とハリウッドホラー業界の内輪などを華やかに描きながらも1作目でヒロイン、マキシーン(ミア・ゴス)の身に起こった凄惨な事件はずっと彼女の心身に影響を及ぼしていた。彼女は終始強気な発言を繰り出すもその声は小さく口数も少ない。そこに悲哀を感じてしまう。そんな彼女の過去を知り追い続ける探偵(ケヴィン・ベーコン)がマキシーンにボコボコにされて(ここ笑ったw)依頼人の頼みではなく私怨でマキシーンを追いかけ、最後はそうなるよね、甘く見たね、という結末を迎える。どこで終わってもいいくらい連続で盛り上がる箇所が散りばめられているので本当のラストシーンはどうなるんだろう、と心臓はざわつきっぱなしだった。しかーし! 面白かった! マキシーン万歳。途中、ソフィー・サッチャー(『コンパニオン』)が僅かな出演だが登場していたのも嬉しかった。
 マキシーンって本来、友達思いだし仲間思いなんだよね。性産業の職には就いていたけれどそれは仕事と割り切っていて色恋にはさほど興味を持っていない気がした。だからこそ、1作目『X』では「あんたなんか大嫌い!」とか散々な言われようだったロレイン(ジェナ・オルテガ)に対しても最後まで助けようとしたし、今回もリリー・コリンズ演じるモリ―を救いに行こうとした。危険な場所なのに。更にはエリザベス・デビッキ演じるやり手のベンダー監督の元でもクビにならず仕事を継続している。彼女の天性の情け深い心を活かしたアクション映画なんかも観てみたいな、なんて思った。

09/13
 昼間、突然呼び鈴が鳴り、出ると町内会の会長さんだった。継父の米寿のお祝いに(『この子の七つのお祝いに』を思い出す語呂の良さ)、とご近所さまから金一封いただいた。ご丁寧に痛み入ります、という言葉を使いたかったのにその時に限って頭から抜けていた。ちぇっ。基、これからもよろしくお願いします、と挨拶されて微妙な気持ちになりながらも、こちらこそ、と返した。けれど、途中から入居して来て20年以上経っているのにあまりご近所を知らない私などより、この土地に家を建て長年住んでいる継父の方が町内にはなじみがあって当然だろう。ま、その間にどれだけの人たちがこの家を出入りしていたのかは知る由もないけれど、とりあえず最後の日には、それでも住まわせてくれてありがとう、とお礼は言いたい。そこは紛れもない事実だから。出て行く決め手となった事柄はその全てを覆す衝撃はあれど、もう出て行く身であるからその後は引きずりたくないと思う。
 さて、今日の夜はまぐろのお刺身が安かったのでそれを切って、あとはナスの蒸しものと味噌汁とごはんにしよう。

09/14
 何となく緊張感が高まって来る。継父にバレていないにしても細かい物を机の上に出し過ぎていて若干みっともない。普段の私なら片付ける類いだから。どうか継父には要らない物の大掃除だと思ってもらえれば助かる。引っ越すまで後数日に迫っているので非常に自律神経が狂って色々と辛いが、新たな仮住まいに行くまで耐えてくれ! 新たな場所でなら朝から晩まで更には次の日の晩までぐったりしていても大丈夫なのだから。
 とにかく以前も書いたが焦燥感が強いので、大事な物が目に付いたらすぐ袋に詰めてしまいたくなるが、まだ料理に使う、まだお風呂も入る、まだ歯も磨く、など手出しできない物たちがあって歯痒い。しかし思った以上に大荷物になりそうなので当日NPO法人さんの車に乗り切らなかったらどうしよう。往復してもらうしかない。とりあえず、本はここに置いてもらうが追々持って行くものと今回どうしても持って行きたいものの振り分けがしんどい。ここは仕方ないのでまたしても巨大な袋に登場して本専用にしよう。さすがに本だけは譲れない心の友で、過去に体調を崩して入院した時もどうしても愛読書が読みたくなって当時まだ健在だった母に「本棚の何列目何番目に並んでいる本(作家名とタイトル)を持って来て欲しい」と懇願した。環境が変わると突然読みたくなる本というものがある。だから必死になる。CDは……きれいに並べられているので崩すのもなんだし追々かな。それこそ本当の引っ越し時にすべて持って行きたい。
 今は大変そうに書いているが、案外この家から違う部屋へと持参する荷物としてはそう多くないかも知れない。元々本を読み、音楽を聴き、最近は映画を観る趣味ができたくらいでパソコンとスマホで頭の中の言葉を言語化する一日が大半を占めている毎日なのだ。



 さて、一週間纏めての日記エッセイですが、今日更新してから来週どのようになるかはちょっと自分でも予想がつきません。ホームルーターがあるからネット環境に関しては大丈夫かな? とは思いつつ、もし来週日曜日に更新がなかったら引っ越し後の手続きで多忙なんだな、くらいに思っていただければ。もし楽しみに読んで下さっている方がいらしたらごめんなさい。でも、なるべく滞らないよう努力します! ……いやしかし、このような家庭内エッセイ、果たして皆さまは興味があるのだろうか?

※トップ画像は『Pixabay』より。

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