地獄のパニック障害から意地で這い上がる(2)私の症状と日常生活の制約
私の症状はもっぱら「トイレに行きたくなる」でした。
1番最初に困ったのは電車。
電車に乗って、ドアが閉まる瞬間に「え、トイレ行きたいかも」って思い、次の駅まで心臓がバクバクする。
家を出る時にもお手洗いい行ったし、電車に乗る前にもお手洗いに行っていても、電車のドアが閉まる瞬間に「トイレ!」って胸がギュッとなる。
「次の駅で絶対降りる」って降りて、駅のお手洗いへ。
でも別に出ない。
「あれ?」って思う。
「トイレに行きたい」もなんとなくとかでなく、「漏れる!」ぐらい急激なやつだったのに。
次に来た電車に乗っても、またドアが閉まる瞬間には「トイレ!」ってなり。
次の駅までの間、隣にいる知らない人にすがりついてSOSを伝えたくなるほどの切迫感。
だから、お手洗いがついている車両を選び、お手洗いの前に陣取るようになった。
でも、朝の通勤電車で「トイレは俺の個室」ばりに入ったまま出てこない奴とかいるし、なんとなく走っている電車のお手洗いって入りにくい。
私の通学は快速も使って乗り換えが順調で1時間半。
快速に乗ると次の駅までの区間が長くなり耐えられないので、各駅に切り替えた。
家から学校まで全部で31駅。
本当にひどい時は1駅ずつ降りる。
電車を降りただけじゃ尿意はおさまらず、必ずお手洗いに行かないとダメで。
個室に入れば座らなくても尿意はおさまる。
正直、めんどくさいし時間もかかる。
家を出る時間はだんだん早くなり5時台の電車に乗っていた。
1時間半の片道、4時間とかかけて通っていたんだ。
授業中も何度もお手洗いに立つ。
さすがに先生から「休み時間に行っておきなさい」って指摘されることもあった。
車にも乗れない。
祖父母のお墓参りを年に3回はしていて、片道4時間。
父が空いている時間を選んで深夜に家を出るようにしてくれても全然ダメで。
全部のパーキングエリアに寄ってもらう勢い。
ちょっと車が詰まってくると一般道でも暴れ回る。
高速道路であればドア開けて飛び出しかねない恐怖とパニック。
なんだこれ。
明らかに精神的に何かがおかしい。
体の不調ではなさそうってわかっていた。
家族も戸惑っていた。
「お前、精神的におかしいんじゃないか」
「精神病なんてお前の弱さと甘えだ」
メンタル強めの両親からは「頑張れよ」って励ましてくれる時もあったけど、基本的には弱さを指摘され続けていた。
正直、私自身もうつ病とか精神的な病になる人のことを「本人の気の持ちよう」って思っていた。
まさか自分が精神的に病む側の人間になるなんて情けないって自分を責めた。
映画館にも行けない。
美容室にも行けない。
「今ここから出られない」って自覚する場所がダメなので、試験も受けられない。
インターンで働いていたデザイン会社の社長が「卒業してもうちで働いたら」って言ってくれていたので、最初はそれでもいいと思っていたけれど正社員でなくバイトのままって言われて、専門学校まで行って新卒でバイトは嫌だなと思ったので学校へ伝えて。
卒業式の前日に1社面接が決まった。
だけど、本当に憂鬱で。
「お手洗いに行きたいことは恥ずかしいことじゃない。本当にダメなら恥ずかしがらずに伝える」って決めて面接に挑んだ。
受けた会社はたった1社。
だけど採用してもらえた。
卒業式もろくに参加できず。
いつでもお手洗いに行ける状況の時は、ほとんど行きたくならない。
なんか腹が立つくらい行きたくならない。
就職してからもお客さんとの打ち合わせとか本当に無理で。
毎回、「トイレに行きたくなったら必ず言う」って心に決めて、朝から飲み物を摂らず、直前にお手洗いに行って挑んでいた。
本当にダメな日もあるし、「直前に行った」ってすり込んで乗り切れることもあった。
職場の先輩にも「行けないって思うと途端に行きたくなる」って伝えてだましだまし生活していた。
インターネットで「トイレが近い」とか調べても「頻尿」「脳の誤作動」くらいしか出てこなくて。
それでも、「これは脳の誤作動だ」って自分で自分に言い聞かせると気持ちが落ち着く日もあった。
苦しむことほぼ1年。
ある日、本屋さんで平積みになっていたある1冊に出会ってこの症状が何か知る。
その本はコレ↓
ここから次のフェーズ、始まる。
私が試したこと・克服までの道のりは次回に。
