少子高齢化で不動産が下がるなら、車産業もピークアウトする——鉄鋼株に感じた絶妙な気持ち
なんか、投資の話って、なかなか「メインの話題」としてパッと切り出せないことってありませんか? 僕だけなんですかね。会社でも飲み会でも、「いや、大した話じゃないんですけど…」って前置きしちゃう自分がいるんです。
今日も、そんな「大した話じゃないんですけど」から始まる、ちょっとモヤモヤする投資の話なんです。特にJFEホールディングスっていう銘柄のことなんですけど。実はこれ、僕の中では「反省銘柄」の一つで。正直、なんで買ったのか、ちゃんと説明できなかったりするんですよね、笑。
でも、最近、このJFEへの向き合い方が、ちょっとだけ変わってきたんですよ。
「手放そうかな」と思っていた銘柄がある
以前、JFEホールディングスっていう会社の株を持ってたんです。というか、今もまだ持ってるんですけど。正直、一時期は「もう手放そうかな……」って、かなり真剣に考えていました。
だって、配当金が年間140円(2022年ピーク)から80円(2025-26年)に、なんと43%も減っちゃったんですよ。これって、結構なインパクトじゃないですか。もう、なんでこんなことになっちゃったんだろう、って。
あの時、なんでこの株を買ったのかって、今振り返ると本当に反省しかなくて。たしか「名前知ってる大企業だし、利回りもなんか良さそう?」みたいな、すごくふわっとした理由だったんですよね。全然ちゃんと調べてなくて、配当利回りっていう数字だけを見て飛びついちゃった、みたいな。ああ、またやっちゃったな、僕って凡人なんですよね。特別な才能もなければ、鉄の意志もない。
配当が減った時って、やっぱり「損したくない」っていう気持ちがすごく強く出るな、って実感しました。
ダニエル・カーネマンさんが提唱した損失回避バイアスって、まさにこれだなあ、って。人間って、得をすることよりも、損をすることの方が2倍くらい嫌な気持ちになるらしいんです。まさにその心理状態だった気がします。とにかく「この損を早く確定させて、もう見たくない!」って衝動に駆られてましたね。
調べたら、経営より中国だった
でも、その「手放したい」っていう気持ちを抑えて、もう少しだけちゃんと調べてみようと思ったんです。すると、意外な事実が見えてきたんですよね。
JFEの業績悪化の主因って、実は会社の経営そのものが歪んでたとか、PLがめちゃめちゃおかしいとか、そういうことじゃなかったんですよ。
もちろん、全く問題がないわけじゃないとは思うんですけど、より大きな原因が外部要因にあったことがわかったんです。具体的には、中国の不動産バブル崩壊と、それに伴う鉄鋼のダンピングが大きかったみたいで。
業績の話をすると、営業利益が2024年3月期には2,420億円もあったのに、2025年3月期には870億円、さらに2026年3月期には680億円と、急速に落ち込んでるんです。これだけ見ると「うわ、やばい」って思いますよね。でも、その背景には、中国が国内で余った鉄鋼製品を安い値段で輸出しまくって、世界の鉄鋼価格が下がっちゃった、っていう話があったんです。
僕、最初は「きっと経営が悪いに違いない」って、なんとなく思い込んでた気がします。ピーター・ワトソンさんが提唱した確証バイアスっていうやつなのかもしれませんね。
「こうだろう」って思うと、その考えを裏付ける情報ばかり集めようとしちゃう。でも、よくよく調べてみたら、「ああ、PLがめちゃめちゃおかしいとか、経営が歪んでるわけじゃなかったんだな」って気づけたんですよね。自分の中の思い込みが、するっと溶けていくような感覚でした。
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外部要因か、構造問題か
この気づきが、僕の銘柄を見る目をちょっと変えてくれた気がします。つまり、「外部要因で一時的にやられているなら、もしかしたら持ち続けてもいいのかもしれない」って思えるようになったんですよね。
一方で、「もしそれが、会社自体が抱える構造的な問題だったりしたら、やっぱり積極的に増やしていくのは難しいな」っていう、2段構えの判断軸みたいなものがうっすらと見えてきたんです。
マイケル・ポーターさんが提唱している内部要因と外部要因っていう考え方があるじゃないですか。企業の業績が悪くなった時、それが「自社の経営判断ミス」によるものなのか、それとも「業界全体やマクロ経済の外部ショック」によるものなのかを区別するフレームワークなんです。
JFEの場合は、まさに中国の鉄鋼ダンピングっていう「外部要因」が大きかった。これって、会社が頑張ってもどうしようもない部分も大きいじゃないですか。
株価の動きだけじゃなくて、「企業の実態」がどうなってるのか、経営は健全なのか、という視点で考えること。これって、投資のすごく大事なところなんだなって、今さらながら実感しましたね。
もう一つの不安。車産業というピークアウト
ただ、これで完全に「JFEを持ち続けよう!」って気持ちになれたかというと、正直、まだ「絶妙な気持ち」なんです。というのも、もう一つ、僕の中には漠然とした不安があるんですよね。
それは、日本の車産業のピークアウトです。少子高齢化で、僕らの周りを見ても、若い世代が車を持たないっていう話はよく聞くじゃないですか。地方ではまだ必需品なところもあるけど、都市部だと「車いらない」っていう人も増えてる気がします。
産業構造の転換っていう概念に近いんじゃないかなって思ったりします。農業から工業、そしてサービス業へっていう流れの中で、工業の王者だった自動車産業も、人口減少っていう大きな波には逆らえないんじゃないかな、って。
不動産が少子高齢化でピークアウトするのと同じように、車産業もピークアウトしているんじゃないかな、って僕は考えてるんです。JFEは事業の70〜75%が鉄鋼で、ほぼ鉄鋼市況に連動しちゃうんですよね。
もし中国問題が落ち着いたとしても、そのメインの顧客である車産業の成長余地自体がきついとすると、JFEの本格的な成長も難しいんじゃないかな、って。
もちろん、EV(電気自動車)が普及しても、車体やフレームには引き続き鉄を使うらしいんです。エンジン部品の分が1〜2割減るくらいで、「鉄がなくなる」わけじゃないっていう話は聞きました。
でも、やっぱり全体の需要が伸び悩むんじゃないかっていう、うっすらとした不安は残るんですよね。このまま持ち続けていいんだろうか、絶妙な気持ちのまま持ち続けることが正解なのか、正直よくわからないんです。
絶妙な気持ち、というのが正直なところ
だから、今のところの僕の着地点は「JFEは持つけど、積極的に増やさない」っていう、なんとも絶妙な気持ちのままなんです。かつては配当目当てでなんとなく買った「反省銘柄」だったんですけど、ちゃんと調べて、自分なりに外部要因と構造問題を区別する判断軸が育ったのは、自分の中で大きな変化だった気がします。
昔の僕だったら、きっと「名前知ってるし利回りも良いから」って、衝動的に買ってたかもしれないんですよね。でも今は、こんなふうに迷いや不安を抱えながらも、自分なりに調べて考えることができるようになったんです。これって、僕にとってすごく大きな進歩なんじゃないかなって。
答えはまだ出てないんですけど、こういうふうに考えながら投資と向き合っていくこと自体が、きっと大事なんだろうなって思うんです。
あの頃の「利回りと知名度で買った自分」と、今の「絶妙な気持ちを抱えながらも、なんとかもがいている自分」を比べると、ちょっとは成長できたのかな、なんて思ったりします。
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この記事は個人の投資記録・感想です。特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。

