楽しや読書 ♫ 忘却との闘い

夕方になると「オオッと いけない」
まるで 何かに押し出されるように 忙しなく 読書へと出かける。
助手席には いつも数冊の本があり、貯まり過ぎて山になると慌てるし、無くなると又 バッテリーの充電不足を発見したような飢餓感に襲われ 慌てふためく。文字中毒?長く 体に染みつく習慣なのかしら。
★ マキタスポーツ 「グルメ外道」

自宅は「生活サファリパーク」
ああじゃこうじゃ情報が溢れる中、誰にも何にも頼らず 長い道で己が発見した食し方の 妙なこだわりを
大酔払いのマキタスポーツが説く。
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本人が大共感する「男はつらいよ」寅さんが 義弟(前田吟)に言う台詞
「俺が芋 喰って、おまえのケツ
から プッと屁が出るか!」
寅さん語録、私もめっちゃ好き。
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焼鳥屋は 食のエンタメだと言う。
妻は夫のライブを観ると
「この人と結婚して良かった」
帰宅した翌朝には もう ため息
「なんで こいつなんだ?」
" 持ち帰った 焼鳥も
大事にして欲しいな "
と 妻にいつも思うと言う。
マキタさん、それ 酒の飲み方だな。
★ 村岡俊也 「穏やかなゴースト
画家・中園孔二を追って」

25歳、夜の海で遊泳死。
芸大を首席で卒業。卒業制作は芸大が 買上げた。迸るエネルギーを燃焼するように描きまくり、夜は1人 山の中を朝まで歩く。店を抜け出して1人 公園で寝たり、ちっともじっとしていない。規格外の画家は
期待され 回りから愛されながらも
短い生涯を 一気に駆け抜けた。
芸大受験の一次通過するのには、教室いっぱいにイーゼルを立てて この日のために特訓に特訓を重ねた 受験生が一斉にデッサン。その中の1-2人だけが肩を叩かれ(それ以外は 全員不合格)次の試験に進むと言う 努力だけじゃ通れない 才能の有無を測られる 無慈悲な競争がある。
元同級生 「あまりにショックで、いつまでも悲しみは あるが、どこか
ああ これでもう
これ以上 離されないで
済むんだなって。
彼は いつもいつも 輝いていて
眩しかったから」

★ 光浦靖子
「ようやくカナダに行きまして」

底無しにネガティブな 光浦さんが、バンクーバー留学(移住?)。私も若い頃では あったものの、南米系の修道院ドミトリーに滞在していた事もあり、ルームメイトのコロンビア人とのやりとり、とにかく懐かしくて 可笑しくて 興味深かった。
友人 「ねぇ(私の母国)コロンビアは 皆からは どんな印象なの?」
光浦 「珈琲と…うーん、麻薬?」
友人 「えーっ!コロンビア人だって麻薬が危険だなんて 重々わかってるの。だから輸出だけにしてるのよ」
光浦 「ホラ、だめじゃん」
友人 「そうだった〜」
その友人の里帰りに同行。治安の悪い地域のアパートでのドキドキも こってりした人間愛も宝物になった。
聡明で繊細な光浦さんは、多分日本の芸能界には戻って来ない気がする。でも外国で1番助けてくれたのはウィキペディアに載ってる有名人の自分。矛盾もズルも徒労感も楽しい、話をまた聞かせて欲しいです。
雑誌や新聞 あちこちで得た おススメ本を 片っ端から集めて読む。ゴーストライターのも ノーベル文学賞作家の本も 全部 ごちゃ混ぜだ。
最近であれば 評判の高い
・朝井リョウ「正欲」
・中島京子「坂の中のまち」
・ 桐野夏生「オパールの炎」
・ 朝比奈 秋「サンショウウオの
四十九日」
読んだ事すら メモを見るまで 全く記憶になかった。
・平野啓一郎「富士山」
楽しみにしていた話題作なのに 表紙は覚えてるが 内容は…忘れた。
まだまだこんなもんじゃない、私の巨大な お恥ずかしい忘却袋の中の 数々の名作・話題作は。もう "失礼すぎ "の てんこ盛り。読後しばらくは覚えていて 内容を説明したりしてるのに 数ヶ月で Gone!残り香さえない。我が身の記憶のひどい薄情さには もはやお手上げなのだが、
一方で 普通の人が何気なく呟く思いや 日々の出来事の記述を いつまでも忘れずに 熱く心を持ってかれている事が多々ある。
誰かの心からの嘆きに 立ち上がり、思考は空間を 飛び越える。私は 窓の隙間からスルリと抜け出し、地図も無いのに 迷わずに 闇夜をグイグイ泳ぎ切り、吸い込まれるように 遠い見知らぬ窓へと滑り込んで行く。
「泣かないで。大丈夫、あなたは きっと幸せになる!」
暗がりで震えて泣く 見知らぬ人の背を 抱き、力いっぱい念じて 戻って来る。" 私は 何をしてるんだろ "
そんな事をしてる 夜がある。
数百ページを使っても 膨大な時間を費やしても、心が動かされたり 記憶に留めるのは 難しい。それら全部が 流れ出てしまうとしても 多分 私は 本を読むのを 止めないだろう。
金槌の私が 古いオールと小さな網を手に 今日も 海へと小舟を出す。
★ 伊坂幸太郎
「アヒルと鴨のコインロッカー」

物語が 書きたい」
私「確かに浮いてた 浮いてた!」
僅かですが ブータンに残る鳥葬。山の上に死体を置き、鳥が啄んで空へと 神へと運んで行くと言う 残酷でゆっくり過ぎる昔話のような 習わし。山々に囲まれた仏教国ブータン。同じ仏教でも日本のような達観したものではなく、寺院のあちこちには 仏の性交が あっけらかんと描かれていたり 仏教儀式も紛い物もテキトーも 大らかに受け入れる。
ブータンからの留学生が巻き込まれる事件。場面を区切って、生と死、悪と正、緩やかな展開の速度と 転がる石。苦手なミステリーものだけど、コインロッカーに閉じ込めた音楽は 私の心に五月蝿いほど反響し続けた。輪廻転生だから 別れじゃないのに、何故こんなに悲しいのだ。
★ 伊藤亜和
「存在の耐えられない愛おしさ」

大変しなやかな文章で、若さがほとばしる魅力的な新星。父がセネガル人で、家族の中で1人だけイスラム教徒。穏やかな日々に感謝し 様々な戒律を厳守して 祈りを捧げているはずの父が 1番短気で、その怒り方は アフリカ大陸の地鳴りに似て 大暴れ だと言う。信仰は どこへ行った?
でも母方の青森の祖母も 外では ハムスター、 家では ピットブルって 日本の田舎の老婆 負けてない。地上の猛獣の 滅茶苦茶に つい笑う。
★ 佐藤愛子 「老いは ヤケクソ」

「離れ小島にいるような生活」
沢山のかけがえのない友人を亡くした、寂しくて仕方がないと言う。

作家 中山あい子の話には驚いた。
中山は 娘 マリが2歳の時、夫が戦死。1人で育て、マリは女優に。
長年の腎臓の不調で 医師から人工透析を勧められたと言う。
中山 「あれって100%税金がカバーするって。私なんて 大した事もしてないから よすわ。遺体はゴミだから捨てていい。何にも役に立たなかったから 私 献体する事にしたの」
佐藤 「えーっ、あれ ホルマリンのプールに いっぱい死体がプカプカ 浮いてるんだってよ」
中山 「いいの、ゴミだから」
そして 彼女の死を自宅で偲んでいると 白衣の2人が遺体を引き取りに来た。バンに乗せられるのを 佐藤は「あい子さーん!」堪えられずに 涙で追い縋ると、隣で手を振る人影が
マリ 「バイバーーイ!」
あの母にして あの娘。肝が違う。

★ 坂村 健 「毛沢東の赤ワイン」
作者は建築家。私の古い偏見かもしれないが、建築家は往々にして 美食家で 艶福家で 話が面白い。
中国を旅した友人の話に ようやく合点した。上海の水は煮沸しても不味いので 料理もお茶も不味い。ペットボトル飲料は どれもたんまり加糖され 誤魔化された味に ゲンナリする。サントリーなどの 無糖の水は 現地では高級品だ。美味しい中華料理は 台湾で食べた方が 良いそう。水って 水の味が、当たり前じゃないって、全く 気づいてなかった。

★ ジェーン・スー✖️桜林直子
「過去の握力×未来の浮力」

前回に続いて アゲイン♫
" 世界1嫌な相撲 = 負けるための選手権 "
この角度の斬り込み ナイスだわ。
「お金ないんだ」←「私もだよ」
共感しても「簡単に言わないで」
ネガティブ VS ネガティブ?
あるある〜
世界は あなたを傷つけないように デザインされてない
「傷つけられた」ではなく「傷ついたけど、そのあと頑張って生きてきた」ライトを当てる場所を変えるって なるほどじゃ。ジェーン、変わり者だけど 時々 中央を突くよな。

プリンセスが 降臨してた
