服好きの心をわしづかみする『ウィッチウォッチ』という異色のコメディ
はじめに
漫画『ウィッチウォッチ』。
ジャンプ連載作品で、作者は『スケットダンス』でおなじみの篠原健太先生。
僕はLINEマンガで無料配信されていたのをきっかけに読み始めた。
最初は「魔女と鬼の同居コメディか。ゆるっと笑える作品かな」と思っていたが、読んでいくうちに気づく。
作者、服好きすぎやろ。
魔法の世界観よりも前に、デニムや古着、ワークジャケットの描写が目に飛び込んでくる。
少年誌なのに、誌面の片隅から「Lightning(ファッション誌)」が顔を出しているような感覚になる。
普通なら「魔法で空飛んだ!」とか「変な呪文で失敗ドタバタ!」みたいな展開が印象に残るはずなのに、僕の記憶には「リジッドデニム」や「縫製のこだわり」の方が強烈に残っている。
これはもう魔法以上の魔力。
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ジャンプ誌面で炸裂する“服トーク”
ジャンプといえば王道バトル、友情、努力、勝利。そんなイメージが強い中、『ウィッチウォッチ』では服の話題がかなりの頻度で差し込まれる。
キャラクターが真顔で服のうんちくを語り出す。しかも説明がやたら具体的。
リーバイスだの、デニムの色落ちだの、ワークジャケットだの年代判別だの。
思わず「ここはメンズファッション雑誌の特集ページですか?」とツッコミたくなる。
いや、もはやツッコむ必要すらないのかもしれない。篠原先生自身の“服好き”が隠しきれず、原稿ににじみ出ているだけなのだろう。
そして、その“好き”が本気だからこそ、読んでいて共感できる。
僕もフレンチワークのブラックモールスキンを愛用しているので、キャラが服について熱弁するシーンを読むと「わかるわかる!」と心の中で拍手してしまう。
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ファッション描写の異常なリアリティ
『ウィッチウォッチ』を読んで驚くのは、
服の描写がリアルすぎること。
デニムの色落ちや、古着特有のアタリの出方。
ボタンや縫い目のディテール。普通の漫画なら省略する部分にまで、やたらとこだわりが見える。
しかもそれをキャラクターの会話に自然に混ぜ込んでくる。「あ、この人たち、魔女とか鬼とかじゃなくて古着屋の常連なんじゃないか?」と思うレベル。
こういう服のリアリティって、服好きの人にはたまらないんですよ。
「そうそう、デニムは育てるんだよな」とか、
「そのブランド名の出し方、ガチ勢じゃん」とか。心の中でニヤリとできる。
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ファッションがキャラを立たせる
『ウィッチウォッチ』の面白いところは、単なる知識披露にとどまらず、ファッションがキャラクター性を際立たせている点。
服は人を表すと言うが、この漫画でもそれがしっかり描かれている。
あるキャラはデニムにこだわりすぎていて、そこから性格や価値観まで透けて見える。
別のキャラは古着を楽しむことで、日常のユーモアや余裕を象徴している。
つまり、ファッションが単なる小道具じゃなく、「キャラの人格を語る装置」として機能している。
これって、ファッション誌のスナップ記事に近い。「服装を見れば、その人の人生観や趣味が見えてくる」というあの感覚。
少年誌でそこまでやるのは、やっぱり異端。
でも、その異端さがたまらなく刺さる。
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『スケットダンス』からの進化
『スケットダンス』も日常コメディだが、あれは学園もの。青春や人間関係を軸にしたギャグとシリアスの緩急が魅力であった。
『ウィッチウォッチ』ではそこに“服”という要素が加わり、より文化的な広がりを持っている。
ギャグで笑わせつつ、急に古着への愛を語り始める。この振れ幅がクセになる。
そして、『スケットダンス』を読んでいた当時の僕らも大人になり、ファッションに興味を持ち始めた世代になっている。
「当時の読者が刺さるネタを今の漫画でやってるのでは?」と勘ぐりたくなるくらい、タイミングが絶妙。
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服好きの“あるある”が漫画で救われる
正直、服好きって少し「変人」扱いされることがあら。古着屋でタグや縫い目をじっと眺めていると、友人に「そんなとこ見てどうすんの」と笑われる。デニムの色落ちを語り始めると「長いな」とツッコまれる。
でも『ウィッチウォッチ』を読んでいると、その“あるある”が肯定される。
むしろキャラたちが全力で服を語り、それがストーリーに自然に組み込まれている。
「ああ、自分の趣味って間違ってないんだな」と安心できるし、同時に「ここまでやっていいのか」と勇気をもらえる。服好きにとって、この漫画はちょっとした救いになる。
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伝説(?)のデニム回
そして、特に服好きが盛り上がるのが
「デニム回」。
キャラクターがデニムの魅力を語り始めるのだが、その熱量がすごい。
少年漫画でここまで“リジッドデニムの育て方”や“色落ちの個体差”について真剣に語られるのは異例だ。
普通なら「バトルの必殺技紹介」で使うテンションを、作者は「デニムの育て方」に費やしている。
いやいや、そこ燃えるとこちゃうやろ!……とツッコミながらも、服好きには嬉しい限りです。
僕も読みながら「このページ、ジャンプなのにLightning誌か?」と錯覚した。
そして気づいたら、自分のリジッドデニムを引っ張り出し、穿いていた。
漫画に背中を押されてデニム育成を再開するとは思わなかった…。
しかも、この「デニム回」はYouTubeにボイスコミックとして公開されている。
実際に声優さんの熱演でキャラがデニムを語ると、これがまた妙に説得力が増す。
「ジャンプのキャラにデニム愛を説かれる」という不思議な体験を味わえる。
ぜひ一度、漫画と併せて観てみてほしい。
『ウィッチウォッチ』デニム回ボイスコミック
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おわりに ― 気になったら実際に手に取ってみてほしい
ここまで『ウィッチウォッチ』を「服好きに刺さる漫画」として紹介してきた。
僕自身、気づけば魔法以上にデニムや古着の話に夢中になってしまったが、やっぱり漫画は実際にページをめくって読むのが一番。
もし少しでも興味を持ったなら、ぜひ手に取ってみてほしい。
魔法×日常コメディ×ファッション愛が詰まった『ウィッチウォッチ』、そして篠原健太先生の原点でもある『スケットダンス』。
どちらも読めば「この作者、本当に人間味と趣味が深いな」と実感できるはず。
『ウィッチウォッチ』はこちら
『スケットダンス』はこちら
※本記事はAmazonアソシエイトを利用しています。
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