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内田縫製のレインボーデニムに惚れた

春の終わり、僕は運命のデニムと出会った。
いや、正確にはインスタの広告と出会った。

スクロールする指を止めたのは、あるデニムの投稿だった。
内田縫製」というブランド。
写真に映るデニムには、妙な色気があった。
色気というか、オーラというか。
言うならば“仕事のできる孤高の先輩感”。

直感が言った。「これは…いいぞ…!」



大阪で、ちょっと緊張した日。

そんなある日、内田縫製が大阪でポップアップストアを開くという情報が。
しかも5月。ちょうどスケジュールが空いていた僕は、前職の先輩・Hさんを誘って行くことにした。

このHさん、ホテル時代の直属の教育係だった人で、見た目は高身長で『高橋一生』似のイケメン。
ただし中身は、いい意味で“頭のおかしい”人である。優しくて面白いので普通に尊敬している。

そんなHさんとともに、緊張しながら大阪のポップアップストアへ。



デニム、惚れてまうやろ。

内田縫製のスタッフさんは、めちゃくちゃ丁寧で、物腰柔らか。
そして何より、商品がすごかった。

その日、僕が心を奪われたのが
レインボーデニム」のセットアップ。
上下で約7万円。高い。
でも、触った瞬間に分かった。

「これは、いい買い物になる」と。

このレインボーデニム、ちょっとすごい。
なにがすごいって、赤・青・黄などに染めた糸に、さらに上からインディゴを重ねて染めているという、超手間のかかる生地。
つまり、普通のインディゴ染めじゃ出せない、奥行きのある色合いになっている。

よーく見ると、生地の奥からじんわりと虹のような色が浮かび上がる。
決してギラついてないのに、目を引く。まるで“陰キャのくせにオーラがある人”みたいな、不思議な魅力。

しかもこのデニム、履いていくうちに色落ちして、それぞれのカラーが少しずつ顔を出してくるらしい。
言わば“育つデニム”。
ロマンが詰まりすぎて、逆にちょっと怖い。

デニムは注文後に生産される受注生産スタイル。つまり、作り置きなんてしない。あくまで“僕のため”に作ってくれるという特別感。

さらに驚いたのが、「リペアサービスが無料」だということ。
破れたりほつれたりしても、内田縫製が責任を持って直してくれる。
これってつまり、「一緒に育てていきましょうね」ってことじゃないですか。

7万円という値段に、“保証”ではなく“愛”が乗ってる感じ。
これはもう、買わずにはいられなかった。



6月、ジーンズが届いた。

ポップアップから約1ヶ月後。
届いた袋を開けると、そこにはあのレインボーデニムのジーンズが。しかも、ふわっと香る新品の匂い。

履いてみたら、しっくり。サイズも、シルエットも、完璧。

これまで何本もデニムを履いてきたけど、
“自分のために縫われた感”は初めてだった。
しかも、どこか気持ちまでしゃんとする。
まるでデニムに「背筋伸ばしとけよ」って言われてるような気がする。

ただ、ジージャンと同じ時期に着て変化させていきたいので袋に入れ大事にしまう。笑

早く来てくれジージャン。



そして今日、ジージャンが届いた。

8月某日。
ついに、待ちに待ったジージャンが届いた。

袋を開けて、触って、羽織って、鏡を見て。

「……カッコいい」

僕が選んだのは、ファーストタイプ。
ポケットはひとつ、フロントに走る縦プリーツ、そして背中にはシンチバック。
装飾は少ないけれど、そのぶん潔さがある。無骨で、クラシックで、どこか色気もある。

もちろんセカンドもよかった。ポケットが2つあって、実用的だし、シルエットもやや今っぽい。
だけどやっぱり、ファーストには“圧倒的にかっこいい”と思わせる説得力があった。

シンプルだからこそ育てがいがある。着るたびに、皺やアタリが出て、自分の動きが刻まれていく。
その変化のすべてが、ひとつの“物語”になっていく。

あのとき、Hさんと一緒にポップアップへ行ってよかったと、心から思った。
あの時間も、会話も、試着の悩みも含めて、全部が“服に込められている”気がした。



内田縫製というブランドのこと

ここまで読んで「その内田縫製ってどんな会社なん?」と思った方に、ちょっと紹介。

内田縫製は、岡山県津山市にある縫製工場が母体のブランド。
メイド・イン・ジャパン、いや、メイド・イン・ツヤマの誇りが詰まったブランドだ。

ただ高級なだけじゃなくて、ちゃんと着る人のことを考えてくれてる。
見た目も、機能性も、着心地も、全部ちゃんとしてる。
“値段=価値”とは限らないけど、ここには確かに「値段を超える体験」があった。

ちなみに、商品のタグも可愛い。細部へのこだわりがえげつない。



デニムは、服じゃなくて“物語”。

ファッションって、どこか表面的なものだと思ってた。
でも、内田縫製のデニムを着て思った。

これは“物語”だ。

ポップアップで出会った時間。
待つあいだのワクワク。
届いたときの高揚感。
全部が、デニムに縫い込まれている気がした。

このジージャンもジーンズも着ていくうちにシワが刻まれて、自分だけの表情になっていくんだろう。
まるで人生のように。



最後に。

もし今、何か「長く付き合えるもの」を探しているなら。
もし今、「自分だけの1着」がほしいなら。

内田縫製、めっちゃいいです。

デニムに人生を語られたくない人には向かないかもしれないけど、
“服に物語が宿る”という感覚を知りたい人には、刺さると思う。

僕の人生の中で、確実に「デニム記念日」として刻まれた今日。
あとは、ただひとつの問題だけ。

暑くて、まだ着れへんのや。

このデニムをまとって街を歩けるその日を想像して、クーラーの効いた部屋で、いまはそっとクローゼットにしまっている。

秋よ、早く来い。
レインボーデニムと、僕はまだ、出会いの続きができていない。

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