【現地ルポ】「外国人だから分からない」10億円で売られた西の軽井沢、壊れたエアコンとファン付きベストで戦う従業員たちの怒り
2025年9月14日
こんにちは、カネさんです。
豊かな自然に囲まれた美しいゴルフ場が、ある日突然、巨大な太陽光パネルで埋め尽くされるとしたら、みなさんはどう思いますか?
今、広島県廿日市市にある「西の軽井沢」とも称される美しいゴルフ場を舞台に、地元住民や従業員を置き去りにした「メガソーラー転用計画」が浮上し、大きな波紋を広げています。産経新聞の報道をきっかけに表面化したこの問題ですが、実はその裏側には、地方の観光資源や雇用、さらには私たちが命を繋ぐ「水源」を脅かしかねない、極めて深刻な構造的問題が隠されていました。
今回は、居ても立ってもいられなくなった私が、実際に現地の様子を確かめるべく車を走らせ、徹底取材を行ってきた内容をお届けします。この記事を読むことで、全国各地で多発している太陽光発電投資をめぐる歪んだ力学と、地域社会が直面しているリアルな危機について深く理解していただけると思います。
「西の軽井沢」が消える?広島・吉和の森で何が起きているのか
広島市の中心部から車で北へ約1時間。国道186号線を青流に沿って進んだ標高約800メートルの高地に、その場所はあります。今回問題となっているのは、「広島吉和の森ゴルフクラブ」です。

ここは、日本プロゴルフ界の草分け的存在である中村寅吉氏が設計した名門コース。夏場でも市内中心部より気温が5度ほど低く、まさに「西の軽井沢」と呼ぶにふさわしい快適な避暑地であり、地域の貴重な観光資源として愛されてきました。私が現地に赴くと、まず目に飛び込んできたのは、入り口に掲げられた「メガソーラー反対」「許さないゴルフ場閉鎖」という強烈なインパクトを放つ横断幕でした。のどかで静かな山間に漂う、ただならぬ緊迫感。地元の方々の怒りと切実な願いが、その看板からひしひしと伝わってきました。
しかし、なぜこれほど美しい場所が、突然メガソーラーへと姿を変えることになってしまったのでしょうか。その発端は、数年前に遡る運営会社の「売却」劇にありました。
従業員も唖然。水面下で進められた「10億円規模」の転売計画
このゴルフ場は、2021年10月に韓国系の運営会社へと事業譲渡されていました。代表を務めるのは外国籍の社長です。
昨年11月の理事会では、経営側から「増収増益である」との説明がなされており、従業員や会員は誰もが運営は順調だと思い込んでいました。
ところが、事態は水面下で180度異なる方向へ動いていたのです。不穏な噂を察知した従業員が、2024年に入って独自に土地の登記簿を取得したところ、衝撃の事実が発覚します。なんと、2023年12月の時点で、すでに福岡市の太陽光発電事業会社との間で土地の売買契約が締結されていたのです。さらに2024年3月には、代金関西を条件とした所有権移転の仮登記まで完了していました。
関係者への取材によると、この土地と建物の売却額は約10億円程度とみられています。経営陣は、現場で働く従業員や高い預託金を払っている会員に対して一切の説明もないまま、文字通り「お荷物になったから売っ払ってしまえ」と言わんばかりのドライな対応で、水面下での転売を進めていたわけです。これはあまりにも不誠実ですし、筋が通らない話ですよね。
限界地方政治 選挙ウォッチャーちだい (著), 菅野完 (著), 清義明 (著), 畠山理仁 (著), 松本創 (著)
「ファン付きベストを着ろ」壊れたエアコンも直さない経営側の呆れた言い分
秘密裏に進められていた売却計画に対し、従業員側は2024年4月に労働組合を結成。不当な扱いに対して団体交渉を申し入れようと準備を進めていました。しかし、経営側が下した決断は、対話ではなく「一方的な切り捨て」でした。7月末、突如としてホームページ上に「12月15日をもってゴルフ場を閉鎖する」という方針が一方的に示されたのです。
経営側の弁護士が会員宛てに送付した書面には、閉鎖の理由として「インバウンド(訪日外国人客)の来場が想定を大きく下回り、2024年3月期決算で約2000万円の過去最大の赤字を出したこと」が挙げられていました。さらに、現在故障しているクラブハウスのエアコン修理に約3000万円もの巨額の費用がかかるため、これ以上の営業継続は不可能であり、会員への預託金を返還できる資金が残っている今のうちに事業を停止する、という「苦渋の決断」を装った文言が並んでいました。
しかし、現場の実態を知れば、不審感は募るばかりです。エアコンが故障し、熱中症のリスクが高まっている超過酷な職場環境に対して、経営側が放った対策は「修理」ではなく、なんと「従業員はファン付きベストを着て仕事をしろ」という極めて信じがたい指示でした。現場の労働環境や安全への配慮を完全に無視したこの対応には、私も開いた口が塞がりませんでした。これまで真面目に勤務し、ゴルフ場に愛着を持って支えてきた従業員たちの雇用や生活基盤を、これほど理不尽な形で破壊することが許されていいはずがありません。
兵庫県告発文書問題 なぜ日本を揺るがすのか 奥山 俊宏 (著)
広島市民の命の水を脅かす、水源地汚染と土砂災害のリアルな恐怖
この問題は、単に「一企業の経営トラブル」や「雇用の問題」だけに留まりません。私たちが最も危機感を持たなければならないのは、「環境破壊と水源地への深刻な影響」です。
ゴルフ場の周辺には、太田川原流の森が広がっており、ここは広島市中心部を含む多くの流域住民の飲み水を支える極めて重要な「水源地域」にあたります。このような場所に広大なメガソーラーを建設することには、以下のような極めて重大なリスクが専門家からも指摘されています。
有害物質による水質汚染の懸念:太陽光パネルの部材には、種類によっては鉛やカドミウムといった重金属などの有害物質が含まれているケースがあります。万が一、台風や大雪、あるいは経年劣化によってパネルが破損し、これらの成分が地中に染み出せば、下流に住む広島市民の水源が取り返しのつかない形で汚染される恐れがあります。
土砂災害リスクの跳ね上がり:このゴルフ場は、もともと27ホールの設計を予定していたため、敷地内には広大な造成途中の山肌が存在します。ここに保水力を失わせるような形で大量のパネルを敷き詰めれば、山の保水機能は完全に失われます。豪雨の際に川の流量が急激に変化し、大規模な土砂崩れや洪水を引き起こす危険性は極めて高いと言わざるを得ません。
豪雪地帯ゆえの設備破損リスク:この地域は標高が高く、冬場は激しい積雪に見舞われるエリアです。大量の雪の重みによってパネルや架台が損壊するリスクも、他地域に比べて非常に高いと考えられています。
現在、オンライン署名サイト「Change.org」では、この美しい水源地をメガソーラーの手から守るため、すでに2万3000筆を超える反対署名が集まっています。しかし、地元の廿日市市側は「民間同士の契約に口を挟むのは難しい」「事業用の太陽光発電の設置を厳しく規制する条例が未整備である」といったスタンスを崩しておらず、行政の対応の遅れに対しても地元住民からは厳しい批判の声が上がっています。
取材で見えた「当事者意識の欠如」と、これからの地方が直面する課題
産経新聞の記者が、この問題について運営会社の社長に直撃取材を試みた際、返ってきたのはあまりにも無責任な言葉でした。社長は「私は外国人なので、何がどうなっているのかよく分からない。弁護士事務所に連絡してほしい」とだけ答え、説明を拒否したというのです。
日本国内で事業を展開し、地域のインフラや雇用を預かる立場でありながら、「外国人だから分からない」という言い訳が通用すると思っているのでしょうか。これほど地域を軽視し、表に出にくい投資マネーの力学だけで物事を進めようとする姿勢には、強い憤りを感じざるを得ません。経営側の代理人弁護士も、売却後にメガソーラーへ転用される計画である事実を認めた上で、「従業員に対してすべての計画を事前に開示する義務があるのか」といった極めてドライな主張を展開しています。
今回の問題の本質は、地方の美しい土地や資源が、地域に何の愛着も持たない外部の投資家によって「マネーゲームの道具」として消費され、儲からなくなったらリスクだけを現地に押し付けて売り払われていく、という現代日本の縮図そのものです。
兵庫県知事問題 失敗の本質 ――情報不信はなぜ生まれたか (ちくま新書 1920) 小林 和樹
従業員側は現在、廿日市市議会へ向けて請願書を提出する方向で準備を進めており、法的・行政的な観点からも徹底抗戦を続ける構えです。一度破壊されてしまった自然や、汚染されてしまった水源は、どれほどの巨費を投じても二度と元には戻りません。この「西の軽井沢」の美しい景観と大切な命の水を守ることができるのか、今後も政経プラスチャンネルではこの問題の動向を厳しく注視し、新たな動きがあり次第、随時皆さまにお伝えしていきたいと思います。
まとめ
広島の美しい自然と水源地を揺るがす「吉和の森ゴルフ場」のメガソーラー転用問題。一見すると地方の一ゴルフ場の閉鎖ニュースに見えますが、その根底には「地域住民を置き去りにした不透明な転売」「現場の労働環境の軽視」「水源汚染の恐怖」という、現代の日本が抱える歪んだ構造的課題がすべて凝縮されていました。
地域の観光資源や雇用、そして何より安心安全な「水」は、決して一部の投資家の利益のために犠牲にされていいものではありません。地元の声が行政や議会を動かし、この暴挙にストップをかけることができるのか、私たちはこれからも関心を持ち続ける必要があります。
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この記事は、政経プラスチャンネルの動画・ライブをベースに、Geminiを利用して文章化したものです。内容については、アップロード日をベースに書き起こしていますので、その点ご理解ください。
初出動画:http://www.youtube.com/watch?v=_ITB0jMyDmI
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