「営業部長に向いていない」上司から告げられた衝撃の一言と、私が自分のキャリアを受け入れるまで
はじめに:「結論、営業部長に向いていない」
職場の上司と話をしていたとき、ズバッとこう言われました。
「結論、営業部部長が向いていない」
あまりに衝撃的な言葉でした。ショックで、悲しくて、最初は頭が追いつきませんでした。
新卒からずっと営業一筋。 1社目でも入社5年目以降はずっと管理職として走り続け、今の会社に転職してからもずっと営業部の管理職を任されてきました。
周りからも「早く営業部に戻ってきてほしい」と言ってもらえていた矢先のことです。周囲からの期待と、上司の言葉のギャップに、当時はただ驚くしかありませんでした。
ずっと抱いていた「しっくりこない」違和感
でも、数日たったいま、冷静に自分の心と向き合ってみて気づいたことがあります。
「あぁ、わたし。営業部の部長は向いていなかったんだ」
そう素直に思えるようになったのです。
実は、ずっと違和感がありました。 営業という仕事は好きだし、メンバーをマネジメントすることも好き。 自分が営業部を離れたあと、売り上げが下がっていくのを外から眺めているのはとても不思議な感覚だったし、「戻ってきて」と言われるのは素直に嬉しかった。
それなのに、なぜか心が「しっくり」きていなかったのです。 「自分は本当にずっとこれでいいのかな?」という物足りなさを、心のどこかで感じ続けていました。
その理由が、上司の言葉によって一気に解き明かされた気がしました。
「向いていない=ダメ」ではない
あの日、私に「向いていない」と告げた上司は、こう続けてくれていました。
「営業部の部長が向いていないからって、ダメってわけじゃないんだよ。あなたには、別のポジションや才能が向いているんだ」
その場ではショックが大きすぎて理解が及びませんでしたが、時間が経つにつれて、その言葉の温かさと意味がじんわりと胸に染みてきました。
自分では「好きでやってきた」「得意なことだ」と思い込んでいたけれど、実は本当にやりたいことではなかったのかもしれない。 自分の本当の特性を、自分自身が一番理解していなかったのかもしれない。
新卒から右も左もわからないまま愚直に続けてきた営業。 それは間違いなく今の私を形作る大切な経験であり、これからも大好きな職種です。 でも、「自分の本当の専門分野(本領を発揮できる場所)は、ここではないのかもしれない」と受け入れ始めた今日この頃です。

スーパーのキャリア発達理論:「確立段階」を生きる
いま、私は新しい資格の勉強を始めています。
その勉強の中で出会ったのが、心理学者ドナルド・E・スーパーが提唱した「キャリア発達段階」という考え方でした。
15〜24歳:探索段階(Exploration)… 自分の試行錯誤や挑戦を通して可能性を探る時期
25〜44歳:確立段階(Establishment)… 自分に合った分野を見つけ、基盤を固めていく時期
この理論を知ったとき、ハッとしました。
「そうか、私は今まさに、何が合って何が合わないのか、どんな専門分野が得意なのかを確立している最中なんだ」
新卒からのキャリアは決して無駄ではなく、むしろ自分の強みや特性を知るための大切なステップだった。 そして今、30代・40代という「確立段階」の中で、私は自分の本当の専門性を模索し、作り上げようとしているんだと納得できました。

おわりに:自分の特性を受け入れて、次の一歩へ
長年続けてきた立場や役割を手放すこと、「向いていない」と認めることは、最初は少し怖いかもしれません。
けれど、自分の「向き・不向き」を正しく受け入れることは、決して諦めることではなく、自分らしい人生をスタートさせるためのポジティブな一歩です。
もし今、自分のキャリアに「なんだかしっくりこないな」と違和感を抱いている方がいたら、一度立ち止まって自分に問いかけてみてください。
「今いる場所」だけが、あなたの全てではありません。
私もこれから、自分に合った新しい専門分野を少しずつ確立していきます。
