止まったから見えたもの
身体は
ときどき心より先に「休もう」と教えてくれる。
ここは、
ほんの少し心をゆるめる場所。
すこしずつ、やさしく前に進むための
「ひとやすみ」のような場所にできたらいいなと
思っています。
先週
私は仕事を一日お休みしました。
火曜日くらいから
何となく身体がおかしかったんです。
頭痛が続いて
体温調節もうまくできない。
水曜日は眼鏡で出勤し
いつもより早めに退勤しました。
帰りは
普段なら駅まで歩く道を
路面電車に乗って体力を温存。
それでも帰宅すると
夕食を作る気力もなく
そのまま眠ってしまいました。
そして翌朝。
頭痛は治まらず
身体も重いまま。
思い切って欠勤しました。
おそらく軽い脱水症と熱中症だったのだと思います。
今振り返ると
身体はずっとサインを出してくれていました。
慣れない仕事。
毎日の通勤。
暑さ。
水分を思うように取れない環境。
「できないこと」がたくさんあって
焦る気持ち。
心は前へ前へと進もうとしていたけれど
身体は少し前から
「もう休もうよ。」
と言ってくれていたのかもしれません。
木曜日は
水分を少しずつ摂って
自然の風の中で眠り
そのあとエアコンの効いた部屋で羽毛布団をかぶってもう一度眠りました。
目が覚めたとき
身体中の関節が「パキパキ」と音を立てるような
不思議なくらい気持ちのいい感覚。
「あぁ、戻ってきた。」
そんな気がしました。
そして金曜日。
OS-1と麦茶を持って出勤。
無事に一日を終えたあと
ずっと楽しみにしていた場所へ向かいました。
推しのクラシックギタリスト
五十嵐紅さんの演奏会です。
今回は
ギター・ヴァイオリン・チェロによるトリオ。
以前は小ホールでも空席が目立っていた演奏会が
今回は中ホールで満席でした。
なんだか親戚のおばちゃんのような気持ちで(笑)
「大きくなったなぁ。」
そんな嬉しさも込み上げました。
そして演奏されたのは
映画音楽。
私が紅さんを知るきっかけになった
『ニュー・シネマ・パラダイス』。
一音目から
涙が止まりませんでした。
映画を思い出しただけではありません。
この数週間
張りつめていた自分まで
音楽が優しくほどいてくれたような気がしたんです。
さらに
実は一度しか観たことのない『タイタニック』。
映画より先に
音楽が私の心へ届きました。
音だけで
映画の景色が鮮やかによみがえり
また涙。
音楽には
その時の自分まで連れて帰ってくる力があるんですね。
今回、体調を崩して思ったことがあります。
私は
「休むこと=止まること」
だと思っていました。
でも違いました。
休んだからこそ
身体は回復し
音楽を受け取る余白が生まれました。
もし無理を続けていたら
あの日の演奏は
同じようには心へ届かなかったかもしれません。
止まったから見えたもの。
身体のありがたさ。
音楽の力。
そして
頑張るだけではなく
休むことも前へ進むための一歩なのだということ。
そんなことを
この数日で教えてもらいました。
このお話は、stand.fmでも少しだけお話ししています。
声で届けたものと、言葉で残したもの。
どちらも、お好きな形で受け取っていただけたら嬉しいです。
今日もおつかれさまでした。
どんな一日でも、きっと“いい日”。
また、ふっとひとやすみしたくなったら
ここに来てもらえたら嬉しいです。
