ムーミンに見る哲学と縄文時代の価値観
はじめに
KeikoとMoimoiがお届けするPlayful Dialogue。今回は、フィンランドが生んだ愛すべきキャラクター、ムーミンについてお話しします。近頃街中でよく見かけるようになったムーミンですが、実は今年で誕生80周年を迎えるようです。ご存知でしたか?そして、、実はムーミン本はかなり「哲学」なのです!ぜひ紐解いてまいりましょー!
ムーミンの生みの親「トーベ・ヤンソン」さんがムーミンを出版したのが1945年。彼女の歩いた人生を振り返る書籍「トーベヤンソン 人生、芸術、言葉」を読み、かなりかなりよい衝撃を受けました。帯には「大切なことは、いつも同じ。仕事、愛、そして遊び」
まさに、まさに、胸キュンな言葉です!仕事を愛すること!私は一生働き続けたいと思っていて。世界を旅して、感じて、学んで、美味しいものを食べて、対話して、インスピレーションを受けて、幸せな社会を作っていけたらーと思ってます。なので、、そのエッセンスを感じる、学ぶ、という意味でもトーベさんの本やムーミン本から、たっぷり、どっぷり学びたいと思います!(こちらの紹介ページもとっても素敵です!)
私たちは最近、ムーミン全集(9冊ある!)を購入しました📚。ムーミンは可愛いアニメのイメージが強いかもしれませんが、原作はどこか哲学的で、深い示唆に富んでいます。今回は第1巻「ムーミン谷の彗星」と第2巻「楽しいムーミン一家」について語り合います!(【予告】なので、今後全集に関して語っていきますよー!)

ムーミンの世界観 - 個性豊かなキャラクターたち
Keiko: ムーミンの世界で特に印象的なのは、キャラクターの濃さ!見た目も性格もバラバラで個性的な生き物たちが、ムーミン谷で一緒に遊び、時には共に暮らしています。とってもダイバーシティーで、自分らしくいる。そして人を見かけでジャッジしたり、こうあるべき論がまったくない。なんて北欧的な、、と最初からノックアウトでした。80年前からあるなんて!との衝撃感もすごい。

Moimoi: ムーミンの家では、ムーミンママがお客さんをすんなり泊めるんですよね。みんな自由に出入りして、お茶を飲んだり、休んだり。誰かの家に勝手に入って居着く存在が問題にならない、不思議なコミュニティです。ちょっとしたエアビー的な。。。
危機の中のパンケーキ - ムーミンに学ぶ心の余裕
Keiko: 第1巻は、「彗星が地球に衝突する」という世界の危機のお話ですが、とにかくパンケーキを焼いたりコーヒーを飲んだりする場面がたくさん!笑
Moimoi: そうそう。このお話が書かれたのは、フィンランドがソ連に敗戦して間もない1946年。悲しみや苦しみ、危機的状況の中でも日常の瞬間を大切にする空気感は、この時期のムーミン物語の特徴かもしれません。
Keiko: デンマークの概念「ヒュッゲ」も、外が暗くて寒い日や嵐の日こそ、家の中を心地よくして、温かいものを飲んだり甘いものを食べたりする文化ですよね。なんだかムーミンの世界観と重なります。
Moimoi: 地球が滅びるかもしれない不安な時も、ムーミン一家は「とりあえずコーヒーを飲もう」と言います。不安や悲しみに身を任せず、自分たちにできることを続ける。そしてなんと、彗星を探しに冒険に出かけるんです!恐怖の対象に近づいていくうちに、「彗星って、ほんとにひとりぼっちで、さみしいんだろうなあ・・・」と言うムーミン笑。そんなことを気にしているのもとっても可愛いし、すごく人に寄り添った心。それだけで、哲学的にインスパイアされます。未知で恐ろしい対象に近づくうちに、その対象に想像力と共感が生まれていくんですね。

オムロン社のSINIC理論とムーミンの共通点
Keiko: 実はムーミンの世界観は、オムロン社が提唱する、SINIC理論の「超自然時代」の価値観に似ていると思いました。
Moimoi: SINIC理論は、1970年に発表された未来予測理論ですが、驚くほど当たっていると話題になりましたね。「情報化社会」から「最適化社会」になり、2025年からは「自律社会」に移行すると予測されています。それは、「自らの思うように生きることが結果として社会に調和して、よりよい社会への価値創出に貢献するような社会」だそう。
Keiko: そして、この自律社会は縄文時代的だとも言われています。私はこれを読んでいて「これはムーミンじゃないか!」と思ったんです。80年前に書かれたものが、これからの時代の理想を先取りしていたなんて驚きです。人とシェアしたり、自分らしく生きたり、お互いをリスペクトしながら、どんなに大変な危機的な時にもパンケーキとコーヒーが出てくるような。。。
まわり道の価値 - ムーミンの哲学
Moimoi: ムーミンの旅の中で印象的だったのは、彗星が衝突する前に急いでムーミン谷に帰ろうというとき、帰り道に野外ダンス場を見つけて、回り道をしながら帰る場面です。
Keiko: そうそう!最短最速で目的地に向かうのではなく、自分なりのペースで興味のあることに立ち寄りながら進むと、思いがけない出会いや幸運にも恵まれるというメッセージを受け取りました。
Moimoi: 「冒険」という言葉もよく出てきますね。パンケーキ、コーヒー、そして冒険!「ムーミン谷の彗星」三大キーワードかもしれません。焦っている時、不安な時ほど効率を求めがちですが、そんな時こそ回り道をする。その結果、彗星がどうなったのか・・は是非小説を読んでみてください。セレンディピティー的に、、いろいろな出会いや発見。それこそ幸せな気持ちマックスになる要因ですよね!とにかく、ワクワク!
魔法の帽子と柔軟な想像力
Moimoi: 第2巻は、ムーミン谷に突如現れた魔法のシルクハットを巡るお話。ふわふわの雲や、ムーミン家が蔦でいっぱいになってしまうエピソードも!ここでもまた、予想外の出来事をなんとなく受け入れてしまい、さらにそれを楽しむ姿勢が良かったです。
Keiko: そう、家が蔦だらけになっても、みんなでターザンごっこをして遊ぶんですよね。笑 ピンチをチャンスに変える?!そんな柔軟さがあります。そしてグリーンが多い!いまのサーキュラーエコノミーを彷彿させます。
魅力的なキャラクターたち
Moimoi: 私のお気に入りはヘムレンさん。好奇心旺盛で頑固な収集家です。最初は切手を集め、次は植物、常に何かを深く知りたい。でも、収集したら飽きてしまって、次のテーマを探すんです。結果じゃなくて、探求する過程が楽しい、そんなところが好きですね。

Keiko: 私はムーミンママとスナフキンが好きです。ムーミンママは何があってもハンドバッグを持ち歩き、その中には食べ物や絆創膏など様々なものが入っていて、いつも備えがあるんです。一方スナフキンは自由な旅人、ミニマリストですね。「本当に必要なもの以外、身軽でいたい」という考え方は現代のノマドワーカーやワーケーションを好む人たちにも通じる部分があるんです。私も一生かけて、世界の全部の国に行きたいので、ムーミンママとスナフキンを掛け合わせた感じで、人生を進んでいきたいです。ただし、荷物は減らせません。。。笑
Moimoi: Keikoさんは荷物の多いノマドワーカーですもんね。ムーミンママのようにいつもお気に入りを持ち歩いて、でもスナフキンのように身軽に自由に動いている感じ。


Keiko: そうかもしれません!でもノルウェーからブラウンチーズを1キロも持ち帰ったのは、ムーミンママ的かも(笑)。あとムーミンパパも印象的です。施設で育ち、大人になってから自分の冒険を物語として書き記しています。時々書斎に籠もってカキカキと執筆する姿が可愛いですね。3巻目はムーミンパパのジャーナリング?!的な話になるので、それも話しつつ、私たちの大好きなジャーナリングについても次回触れてまいりますー!(何気に、予告!)

悪者を決めつけない
Moimoi: モランというお化けが登場する場面も興味深かったです。見た目が怖いからといって即悪者とは決めつけず。むしろモランを「原告」側にして裁判を開くんですよね(笑)。
Keiko: これぞダイバーシティ・インクルージョン?!あとエアビーのように他人と空間をシェアする文化も、ムーミンの世界では当たり前のように描かれています。私も最近エアビーで滞在した時、他の国の人たちと一緒に料理したり情報交換したりして楽しかったです。自分でもエアビーやりたい!と思いました。近所の好きなところをぜひ紹介したい!あと麹文化とか、オーガニックとか古着とか。。。妄想が広がりますー。
Moimoi: ムーミンがエアビー!80年前に描かれていた世界観は、思ったよりも今の私たちの生き方に近いのかもしれませんね。
おわりに
今回はムーミンの第1巻と第2巻を通して、その哲学的な側面や現代社会への示唆について語り合いました。ムーミンの世界は、危機的状況でも日常を大切にし、未知のものを受け入れ、冒険と回り道を楽しむ精神に満ちています。
効率や最短距離を重視しがちな現代社会において、ムーミンが描く世界観は新鮮で、同時に心を落ち着かせてくれます。パンケーキとコーヒーを楽しみながら、ときには回り道をして冒険することの大切さ。トーベ・ヤンソンが80年前に描いたこの哲学は、今の時代にも大きな示唆を与えてくれます。
次回もPlayful Dialogueでお会いしましょう!ムーミン第3巻「ムーミンパパの思い出」についても、いずれお話しする予定です。どうぞお楽しみに!Kiitos!
