【親なきあと番外編④】委ねることも、親なきあとの準備だった
中学への就学は、迷わずに支援学校一択だった。
その大きな理由として
・発語がないまま6年間過ごした
・数の概念が入らなかった
・日常的に支援が必要だった
このような状況があったからだ。
就学前相談では、細かく話を聞いてくれ、先生方もよさそうな印象。
学校が新しく出来て、まだ10年ほどしか経たないというのも、嬉しい決め手だった。
「もう頑張らなくてもいい。」
「やっと楽になれる」
支援学校を見学した時、
心の中に浮かんだのは、そんな言葉だった。
出来ないことを責める場所じゃない。
そもそも、地域の小学校で責められてきた訳ではないのに、
できないと責められていると受け取っている私がいた。
だけど、支援学校は、出来ないことをどう支援するかを、一緒に考えてくれる空気感に、私は救われたような気持ちになった。
幸いにも1年の担任は4名いて、どの先生も素晴らしく次男との関わりを大事に、出来る事を増やしていってくれた。
支援学校は自治体ではなく、府立ということもあるのか、優遇されているように思う。
9名の生徒に対して担任が4名。
地域の学校ではありえない人数だ。
それでも小学部から支援学校に通っていた方からすると、中学部に入り手薄になったと感じると聞いた。
「小学部ではもっと手厚かったのに、中学部になってちゃんと見て貰えているか分からない」と、小学部から支援学校に通っているママは言う。
「こんなに手厚いなんて、すごい!!」と、小学校を地域で過ごしたママは私と同じく感じる。
これはあるあるらしい。
それだけの差はあるということだ。
両方見てきた者からすると、手厚いからいいという訳でもなく、それぞれのよさがあるとは思う。
「過ごしている場所で、正解を見つけていく」というのが、私の持論である。
必ず、親身になってくれる先生は、どちらにもいる。
こちらの願いと合わない支援をしてしまう先生も、どちらにもいる。
だけど、それを諦めなければどこかで道はきっと開ける、そんな風に感じている。
学習発表会や運動会での様子。
地域の小学校では正直、能力に合っていないことを、頑張ってさせられているといった感じだった。
支援学校では、能力に合った場面で登場したり、出来る事から内容を組み立てくれる。
だから、周りから遅れていたり、全く違う行動をしている姿を披露することもなく、親の私としてはストレスが減った。
出来るようにアレンジしてくれるから、一曲すべてを踊る姿を見た時には感動した。
中学になり、グッと成長した部分も大きい。
背も急に伸びて、体つきも変わってきた。
小学生中心のデイサービスを卒業し、中高生中心のデイサービスに切り替えたことも大きかった。
外食がなかなか難しい子だったけど、デイサービスでは自分で選び自分で支払いの練習もさせてくれる。
スーパーで総菜やお弁当を選んで、買ったものを食べる。
そんなことがどんどん日常になっていった。
以前は、一緒に買い物になんて行けたもんじゃなかったけど、最近ではついてこれるようになり、支払いの時には自分の財布から支払おうとしてくれる。
頼もしくなったものだ。
これまでは私が守らなくては・・・
私が道筋を作ってあげなくては・・・
そうやって必死にやってきた。
周りには人はたくさんいたけれど、味方になってくれる人はいないと思い込んできた。
それは周りのせいでなく、私が作った思い込みの世界だったのだ。
誰も助けてくれない、誰かにやってもらうのではなく、私が頑張らないといけないという思い込み。
支援学校に通うようになり支援のされ方、デイサービスでの支援のされ方、取り巻く環境が一気に変わった。
私1人が頑張るよりも、周りにゆだねる方が出来る事が増える。
次男の世界が広がり、様々なことが上手くいくようになってきた。
もちろん、年齢が上がったせいもあるけど、私1人で抱えなくてもいいという心の余白が生まれた。
そうすることで、
社会性は外でしっかり身につけ、家は帰ってこられる安全な港を目指すという役割に変えることができるようになってきた。
肩に力が入っていたことに気づき、1人で頑張るステージからようやく降りれたのだった。
※未来の誰かのために、私の経験をアーカイブしています。
あの頃の私みたいに、検索窓に答えを探している人へ向けて、
一つひとつ残している記録です。
必要になる人は少ないかもしれません。
でも、その一人に届けば、それで十分。
そんな気持ちで、この文章を書きました。
これまでの「親なきあとシリーズ」の記事はこちらに格納しています。
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