Epstein事件 : 側近の1人サラ・ケレンの非公開聴聞会での証言(2026/5/21下院監視委員会)
Sarah Kellenとは何者か——エプスタイン事件の「黒幕の右腕」が初めて語った被害の実態
2026年5月21日、米下院監視委員会の非公開聴聞会にて、長年「エプスタインのナンバー2」と見なされてきた女性が米下院監視委員会の非公開聴聞会(証言録取)に出席し、宣誓供述を行いました。
非公開の聴聞会は、連邦政府によるエプスタイン事件の扱いを調査する同委員会の取り組みの一環として実施されました。証言の中で彼女は、自分自身も長年にわたりエプスタインの性的・心理的虐待の標的であったと主張、委員会は彼女の証言を「極めて実質的かつ生産的であった」と評価しています
【この証言に関する詳細は、PBS News や CNN の報道記事で確認可能】
彼女はJE側近と言われていた四人のうちの一人、Sarah Kellen(Sara Kellen Vickers)。彼女は今回「加害側の共犯者」という従来のイメージとは真逆の立場——自らも被害者だった——として、10年以上にわたる性的・心理的虐待の全貌を初めて詳細に語った。
Sarah Kellenとは誰か。Who's Sarah Kellen?
Sarah Kellenは、Jeffrey Epsteinの「スケジュール管理者」として若い女性のアテンドや移動手配に関与していたとされる人物。Ghislaine Maxwellとともに、エプスタイン性的人身売買ネットワークの「幹部(lieutenant)」と被害者側から告発されてきた。
2008年のEpstein司法取引では、彼女は「不訴追合意(non-prosecution agreement)」の恩恵を受け、刑事訴追を免れたことが長年批判されてきた。その後、デザイナーのNate Vickersと結婚し、「Sara Vickers」として再出発。(現在離婚手続き中)しかし今回の証言で、彼女自身が「支配と強制の連鎖」の中に組み込まれた被害者であったと主張した。
2026年5月21日の非公開証言——主な内容
1. Epsteinによる10年以上の支配と性的虐待
Kellenは開陳陳述において、Epsteinから受けた被害を次のように述べた。
「文字通りの奴隷(indentured slave)」のような存在として、10年以上にわたり支配下に置かれた
虐待は週平均で発生し、時に暴力を伴った
Epsteinが深夜に部屋に侵入し、身体的接触により目を覚まさせる行為を繰り返した
Palm Beachのジムでは、金属シャッターを下ろし、大音量の音楽で叫び声をかき消した状態で、首を絞めながら性的暴行(強姦)を行った
「私はレイプされる対価として、一部報酬を受け取っていた」
「24時間オンコール状態」を強いられ、自分の意思で行動できる余地がなかった
グルーミング(洗脳)、コントロール、操縦、ガスライティングを受け続け、「自分自身の考えすら区別できなくなった」
「お金もなく、家族もなく、教育もなく、自分がより良い扱いを受ける価値があるとも思えなかった」——そのため逃げることができなかった、と証言
2. Ghislaine Maxwellによる支配
Maxwellから「slave(奴隷)」「minion(手下)」と呼ばれ、支配・脅迫を受けたと証言
「MaxwellがEpsteinを怪物にした」という趣旨の発言もあったと報じられている
新情報:3人の人物による性的被害を名指し
委員会のJames Comer委員長が「委員会にとって新情報」と確認した、Kellenによる追加告発。いずれもEpsteinのネットワーク内で発生したとされる被害。
人物 概要 告発内容(写真左から)
①Frédéric Fekkai 著名ヘアスタイリスト 性的暴行(sexual assault)
②Philip Levine 元Miami Beach市長 性的暴行(sexual assault)
③Patrick Demarchelier ファッション写真家(2022年死去) 性器の露出(exposed himself)などの行為

いずれの関係者側もこれらの告発を否定している。
Sarahは「被害者」か「共犯者」か——残される議論
今回の証言で重要なのは、Kellenが一貫して「強制・操縦下での行動だった」と主張した点だ。しかし被害者コミュニティからは、彼女を「lieutenant(幹部)」として告発する声が現在も根強い。
グルーミングと共犯性の境界線、権力構造の中での加害と被害の重複——この問題は、エプスタイン事件全体が問い続けている問いでもある。
サラ・ケレンについての役割やリクルーター兼加害者としての被害者からの複数証言&裁判資料をまとめて過去記事に書きました✍
今後の動き
証言の議事録(transcript)は、黒塗り(redactions)の調整後に公開予定(2026年5月25日:日本時間時点で未公開)
他の被害者名等の詳細については、委員会がredactionsを協議中
今回の告発を受け、新たな捜査・訴訟に発展する可能性がある
まとめ
Sarah Kellenの証言は、エプスタイン事件における「加害と被害の連鎖」という複雑な構造を改めて浮き彫りにした。彼女の語りは、単なる告発を超え、性的搾取ネットワークの中で「どのようにして人が自らの意思を失っていくか」という支配のメカニズムそのものへの証言でもある。
個人的にはさらなる大きな名前を出さない(出せない)ためのDistraction=ディストラクション(めくらまし)なのではないかと感じる。
議事録の全文公開後、さらなる事実関係の検証が求められる。
※本記事の内容は、CNN、ABC News、Miami Herald等の報道と2026年5月21日の下院監視委員会に提出された証言情報に基づきます。議事録の正式公開前の段階であり、一部情報は更新される可能性があり。
次回の記事では下院監視委員会:今後の証言スケジュールと注目人物
をまとめます。
