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やるべきことに追われていた私が、スタンプを描き始めた理由

数あるnoteの中から、この記事を見つけてくださってありがとうございます。

理学療法士として10年、今は整体師として施術をしながら、7歳の子どもとウサギと暮らしているピノです。

この記事では、「#ワークライクバランス」というテーマで、私自身の話をしようと思います。

身体をみる仕事をしているくせに、自分の身体を一番後回しにしていたこと。「やるべきこと」に追われすぎて、心も体もすり減っていたこと。そして今年、LINEスタンプを描き始めたことで、久しぶりに「やりたいこと」の感覚を取り戻したこと。

完璧な話ではありません。でも、もしあなたが今、「やるべきこと」に押しつぶされそうになっているなら、少しだけ寄り添えるかもしれないと思って書きます。

イヤイヤ期という名の嵐の中で

まずは、イヤイヤ期の時の話をさせてください。
娘が2〜3歳のころ、私の毎日は嵐の中にいるようでした。

言葉ではうまく伝えられないけれど、何かを訴えている。それが伝わらないとわかると、娘は全身で表現してくる。大声で泣き叫ぶ。床に寝転がって手足をばたつかせる。この「イヤイヤ期」は、私には強烈でした。

頭では「怒ってはダメ」とわかっている。理学療法士として、子どもの発達だって学んでいる。なのに、怒ってしまう。そして怒った自分を責める。そのループがしんどかったです。

トイレトレーニングも、この時期と重なっていました。失敗するたびに、濡れた服やパンツを洗って、時には布団やカーペットまで。深夜に失敗があれば、眠い目をこすりながらシーツを取り替える。洗濯まではできないから、翌朝にまわして、また朝から洗濯機を回す。それだけで、1日のエネルギーがかなり使われていく気がしました。

料理は子ども用と大人用を別々に作る。活発に動き回る時期だから、掃除も毎日。突然機嫌が悪くなったら、ひとまず抱っこ。本当は話を聞いてあげないといけないとわかっていても、落ち着かせるには抱っこが一番早い。だから、ついつい抱き上げてしまいます。

夜、やっと寝てくれたと思っても、トイトレ中だから起こされることが度々。

精神面も体力面も、じわじわとすり減っていくような時期でした。自分の体に意識を向ける気力も時間も、どこかに消えていってました。

「身体のケアが大切」と人には伝えているのに。自分の身体のことは、完全に後回しになっていました。

コロナ禍が加速させた「やらねば」の呪縛

その頃、世の中はコロナ禍でもありました。

私はもともと先のことを考えて不安になりやすいタイプです。できる対策はとっておきたい。だから、家の中を清潔に保つことに、かなりのエネルギーを使っていました。外から帰ってきたら必ず手洗い・うがい。それを娘にも徹底させようとしていました。

でも、2〜3歳の子どもに「手洗いが大切」とは伝わりにくく、むしろ面倒な作業として機嫌を悪くします。イヤイヤ期の子どもが不機嫌になるのは大変です。それでも私は「やらせなければ」と思っていました。

娘がこども園に通い始めたとき、少しずつ見え方が変わってきました。

家の中をどれだけ清潔に保っても、園から菌やウイルスをもらってくる。そして、もれなく風邪をひく。あれだけ頑張っていたのに、と正直がっかりしました。

そんなとき、かかりつけの小児科の先生がさらっと言ったんです。

「風邪をひくと、また一つ強くなるんよ。どんどん風邪をひきな〜。」

……あ、そうか。風邪って、ひいていいんだ。

その先生はユニークな方で、「薬は出すけど、だいたい3時間くらいで効き目がきれるから、また鼻水が出るよ」と正直に教えてくれます。頓服の座薬を出してくれた時も「出来たらでいいよ」と無理強いしません。熱が出ること自体を悪いものだとは見ていなくて、子どもが自分で回復する力を信じているんだなと、伝わってくる接し方でした。

その言葉で、何かがすっと抜けた気がしました。

「清潔にしなければ」という使命感が、だんだん薄れていきました。これくらいでいいか、と思えるようになっていったのです。大雑把に見えるかもしれないけれど、「これくらいでいいか」と思えることで、かえってゆるく続けられるようになりました。

やらなければという緊張が緩むと、知らず知らずのうちに体に入っていた力も、ふっと抜けていきました。

「やりたいこと」を思い出したのは、今年のことだった

そんな今年、LINEスタンプが収益になると知りました。

最初のきっかけは、正直それだけです。副業になるかもしれない、という打算的な動機でした。でも、実際に作り始めてみると、気づいたら全然違うことになっていました。

気がつけば、3時間経っているのです。

キャラクターの表情をどうしたら気持ちが伝わるか、ポーズはどんなものがいいか、フレーズはどうするか、文字の大きさやデザインは。そういうことをあれこれ考えている時間を、ものすごく楽しんでいました。

しかも、その間は他のことを考えていない。施術のこと、家事のこと、娘のこと、何も頭にない。ただ、スタンプのことだけを考えています。

あ、私、こんなに集中できるんだ。

出来上がったときの達成感は、なんとも言えないものがありました。疲れたはずなのに、気分は上々。充実した時間を過ごしたような、清々しさがあります。

それまでの「やった。終わった。くたくた。」という達成感とは、全然種類が違いました。

「やるべきこと」と「やりたいこと」の間で

理学療法士として働いていた頃、「やるべきこと」は明確でした。患者さんのリハビリに全力をつくす。知識をアップデートする。資格を取る。それが仕事であり、やりがいでもありました。

でも、子育てが始まって、「やるべきこと」の種類が一気に増えました。育児、家事、感染対策…。それぞれに「ちゃんとやらなければ」という気持ちがついてくる。

気づいたら、全部が「やるべきこと」になっていました。自分が何をしたいのか、どんな時間が好きなのか、そういうことを考える余白がなくなっていました。

あのイヤイヤ期の頃から、もう4〜5年が経ちます。娘は7歳になり、育児の大変さの種類は変わっても、「やるべきこと」が山積みな感覚は、今も続いています。整体師としての施術、家事、育児、noteの発信。「ちゃんとやらなければ」という気持ちは、形を変えながら、ずっとそこにあります。

「やりたいこと」のことを、すっかり忘れていたのかもしれません。それに気づかせてくれたのが、今年始めたスタンプ制作でした。

「やりたいからやる」という時間が、日々の中に存在することの大切さを、身をもって知りました。それは生産性とか効率とかとは関係なく、ただ「これが好きだから」という理由だけでいい時間です。

少しゆるめると、見え方が変わる

今も私は、先のことを考えて不安になることがあります。できる対策はとっておきたいと思います。それは、たぶん変わりません。

でも、イヤイヤ期とコロナ禍のあの時間が、そして今年スタンプを作り始めた時間が、一つのことを教えてくれました。

「やるべきこと」を少しゆるめた時、見え方が変わる。

「これくらいでいいか」と自分を許せると、心が軽くなる。そして、余白が生まれる。余白ができると、自分のやりたいことが見えてくる。それに時間を使えるようになる。

完璧にやれなくていい。なるようになる、という感覚を少し持てると、不思議とバランスが取れてきます。

私にとっての「ワークライクバランス」は、そういうものだと思っています。やるべきことと、やりたいことを、きっちり半々に分けるのではなく、「これくらいでいいか」と思える瞬間を、少しずつ増やしていくこと。

今もスタンプは作り続けています。気づけば23作品になりました。最初は収益が目的だったのに、今は純粋に楽しいから続けています。それが、私にとっての一番正直な「やりたいこと」です。

最後に

子育て中のお母さんは、毎日たくさんの「やるべきこと」を抱えています。私もそうでした。今もそうです。

でも、あの小児科の先生の言葉が、少しだけ私を楽にしてくれたように、誰かのちょっとした言葉や気づきが、ふっと肩の力を抜いてくれることがあります。

この記事が、そのひとつになれたら嬉しいです。

「なるようになる」は、諦めじゃない。少し緩めて、自分のやりたいことに目を向ける余白を作るための、ひとつの選択だと思っています。

あなたにとっての「やりたいこと」は、なんですか?

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。スキやフォローをいただけると、とても励みになります。コメントもお気軽にどうぞ。

LINEスタンプも作っています。よかったら覗いてみてください。

【保有資格・経歴】 理学療法士(臨床10年)/3学会合同呼吸療法認定士/ボバースアドバンスコース上級修了/整体師

#ワークライクバランス

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