とあるタンペレの休日🇫🇮サウナもデートも楽しむ歴史の街訪問
週末にタンペレ(Tampere)の近くにダンナと行く予定があり、せっかくなのでタンペレ観光もしようと前ノリすることにしました。
タンペレはフィンランドの内陸にある都市です。
わたしがフィンランドに移住する前、仕事で一度訪れた以来、来れていませんでした。
無計画に1日気ままに回ってみて、コレ、ベタだけど観光とデートに良いコースなのでは、と思ったので特にカップルで来られる方は参考にしてみてください?!
フィンランド一高い展望台の絶景
土曜日の午前中にタンペレに着き、まず向かったのはナシンネウラ(Näsinneula)というタワー。
ナシンネウラは“ナシ湖(Näsi)の針(neula)”という意味。
その名の通り、巨大なナシ湖(Näsijärvi)のほとりに針のように聳え立つタワーです。

このタワーは134.5mあり、フィンランドで最も高い建築物。
120mの展望デッキからフィンランドで随一の景色が眺められます。
高い建物や山があまり無い国なので、この眺めは貴重かもしれません。
雪景色があるときや、夕暮れに来たらロマンチックですね。


眺望デッキは2階立てになっていて、上は回転する(!)レストラン、下は展望台とカフェになっています。
レストランで食事をすると景色が勝手に回っていくらしく、とても気になったのですが、あまりお腹が空いていなくてカフェで軽食を取りました。
(※レストランが気になって日曜日に戻ってきたのですがレストランはお休みでした。営業日時に気をつけてくださいね。)

上空からは、コンパクトなタンペレの街並み、隣接する遊園地サルカンニエミ(Särkänniemi。冬季休業中)、海のように広がるナシ湖を見渡せました。

老舗テキスタイルメーカー巨大工場跡地へ
次にやってきたのはフィンランドの有名テキスタイルメーカー、フィンレイソン(Finlayson)の旧工場エリアです。
とても大きくて街の2ブロックくらいの範囲にあり、間には”フィンレイソン通り”と名のつく道もあるほど規模が大きいです。
フィンレイソンのアイテムはフィンランド内の色々なショップで見かけるので、観光で来られた方も知っている方は多いでしょう。


フィンレイソンは1820年からタンペレに根付く老舗メーカーで、建物は当時からそのままの姿で残り、レンガ造りの巨大な建物群はお城や要塞のようです。
その昔はタンペレ市民の大半がフィンレイソンの従業員だったという巨大企業でした。
現在は、工場としての操業はありませんがフィンレイソン本社、ショップや映画館などの複合施設になっています。
スパイミュージアム?!
今回、フィンレイソン工場ビルに来たメインの目的、スパイミュージアム(Spy Museum)にやってきました。
地図を見ていて見つけ、よく分からないけど名前からして面白そう、という安易な理由で来てみることに。
もっとエンタメに走っているのかと思ったら歴史に基づいたかなりガチな展示内容で、フィンランドは隣国にロシアがあったり戦時中はナチスと関係があったり、興味深いものが多かったので、タンペレに来たら必ず寄って欲しい博物館です。







フィンレイソンのファクトリーショップで買ったもの
せっかくフィンレイソンに来たんだからと、ショップにも来てみました。

フィンレイソン発祥の地なのでタンペレ限定グッズのようなものはあるかなと期待していましたが特にそういうものはないようで、置いてあるものはだいたいヘルシンキでも見かけるアイテムでした。
でも、大きな店舗なので品数が豊富でアウトレット品も良いものがたくさんありました。

抽象的な北欧デザインのパターンは使いやすいのと、ゾウさんやアライグマなど可愛い動物アイテムや、フィンランドの有名イラストレーターTom of Finlandのコラボ商品もあり、見ていて楽しいです。

覗くだけ覗いて帰ろうとしたら、ダンナが渋いおっちゃんの写真の前で立ち止まり、
「サウナマスター公式商品だって!タオル使ってみたい」と言い出し、これまた渋い柄のタオルを買っていました。

フィンレイソン教会の結婚式
フィンレイソン教会(Finlaysonin kirkko)は1879年にフィンレイソンで働く従業員のために建てられたゴシック様式の教会です。
教会に行くと、ちょうど結婚式を挙げていたようです。

教会から出てきた新郎新婦を囲み、参列者が白いリボンのついたスティックを振っていました。

し、白旗?な訳はないよね。何を降参することがあるんだ、何だあれ、と思い、ダンナに「あれってフィンランドの慣わしなの?」と聞いてみたところ彼は、
「そうではないと思うけど、何をやりたいかはわかるよ。ライスシャワーの代わりみたいだね。本物のお米は鳥が集まっちゃうし、今の時代フードロスだって言われちゃうから、ああいう形になったんじゃないかな。多分。」
と考察していました。
なるほど。白くてヒラヒラ揺れるリボンが空を舞う白いお米に見えなくもない。
北欧最大のマーケットホールで心が躍る
タンペレマーケットホール(Tampereen Kauppahalli)は1901年から続く北欧最大級のマーケットホールでその広さは2,100㎡。
生鮮食品のほか、カフェ、レストランなど様々お店が連なり、市民の憩いの場でもあります。


中に入ると、近々あるという市議会選の候補者とその支援者がシナモンロールとコーヒーを配っていました。
小腹が空いていたのでラッキー!

ヘルシンキにも似たようなマーケットホールはありますが、タンペレの方が広くカフェやレストランが充実していて歩いているだけで楽しいです。


地方に来たら探さずにはいられない、ローカルロースタリーのコーヒーもGet!

待ち望んだ氷湖のサウナ体験
ラウハニエミ・フォルク・スパ(Rauhaniemen kansankylpylä)は巨大なナシ湖(Näsijärvi)に面したサウナです。


わたしが初めてフィンランドに来た時に、タンペレで行った思い出のサウナで、あれからフィンランドに移住して色々なサウナに行った今でも、マイベスト3に入るお気に入りのサウナ。
なかなかタンペレに来る機会がなかったのですが、いつかまた行きたいと思っていた念願が叶いました。
サウナ
サウナは10人ほど座れるベンチが3段あり、それが通路の左右にあります。
奥には1㎡以上はある石の積まれたサウナストーブがメラメラしています。
ストーブの真横に座ると、ロウリュ係に自動的に任命されるため、時折、柄杓で水をストーブにかけることを期待されます。
サウナはいつも混んでいて約60人のサウナーがひしめいており、ロウリュ係になると彼らの快適なサウナ体験がその腕にかかってくるのです。
前回は、よく分からずロウリュ係席に座り、誰かにやれと言われるわけではないのですが、「やった方がいいのかな」と水をバシャバシャかけていたら、蒸気で空気が熱くなりすぎて、上段にいた人の大半が耐えられず逃げ出す失態を起こしてしまったため、今回はリベンジです。
今回同じ席に座りよく見ると、フィンランド語で「水をかけるのは一度に2度まで」とストーブに書いてあるようでした。大阪の串カツソースみたいなルールです(?)。
前回は、かけ過ぎだよと言ってくれればいいのに、皆じっと熱さに耐え、黙って逃げていく感じが、フィンランド人ぽいなと思います。
今回は、わたしもフィンランドのサウナ経験を積んできたので適度なロウリュができたはず。
ここのサウナが好きな理由は、賑わい溢れるローカル感と一体感です。
混んでいるのですが、1人で来た時もここにいるみんなが仲間のように感じ落ち着ける雰囲気があり、肩身の狭さはありませんでした。
アヴァント
アヴァントはここのサウナのお気に入りポイントの一つです。
岩の先端から、ところどころ表面が凍った湖に飛び込み、壮大な湖の景色に酔いしれます。
前回より氷がなくて若干温度は高いようですがそれでも1度くらい。
思い切って頭まで浸かり、水の冷たさにたまらず飛び出ると、外気が急にポカポカしてきてまるで小春日和。



美しい景色を見ながらしばし“ととのう”タイムを楽しめます。
バーベキューグリルもあるので寒空の下、気温感覚がおかしくなったサウナーたちが水着でソーセージを焼き出し、まるで南国のリゾート地に来たような不思議な風景が見られます。

サウナを出た後、ダンナが、
「今日フィンレイソンで買った、サウナマスター公式のタオル、使ったけどめちゃくちゃ良かった…。kokkoにもこの素晴らしさを共有したい…。帰りにkokkoの分も買って帰ろう。」
とキラキラした目で言うので、次の日またショップに行くことになったのは言うまでもありません。

豪華な歴史的建築ホテル・タンメルに泊まる
サウナですっかり良い気持ちになったら今回の宿泊先、ホテル・タンメル「Hotel Tammer」へ。

ここは1929年にタンペレの工業協会のために建てられた建物で、当時のフィンランド大統領マンネルヘイムや、宇宙人飛行士ガガーリンなどの要人も訪れる由緒正しい施設です。
フィンランドの文化財に指定されています。
景観の良い観光スポットや駅から近く便利な場所にあります。
現在はヘルシンキなどにもいくつもホテルを展開するチェーン、Radisson Bluがホテルを運営しています。




とても素敵なホテルなんですが、お値段は他のRadisson Bluと変わらず、比較的お手頃です。

ロビーも廊下もお部屋も全て素敵なデザインで、ロマンチック!
スタンダードのお部屋しかわかりませんが、古い作りのせいかトイレ&シャワールームが畳一畳ちょっとくらいで狭いのだけが気になりました。
銀行の地下金庫を改装したレストランが美味しすぎる
すっかりお腹も空いたので近くのレストランへ。
今回訪れたTiiliholvi(ティーリホルヴィ)はタンペレで50年以上続く老舗レストラン。

その建物は1901年にフィンランド連合銀行(現ノルディア銀行)として建てられ、金庫として使われていた地下階がその後レストランに生まれ変わりました。

階段を降り、店内に足を踏み入れると、天井から壁までレンガが敷き詰められており、なぜかドイツのレストランを思い出す暖かい雰囲気。
ダンナが予約の際に、どこで見たのか「ロマンチックなレストランて書いてあったよ!」と言っていたのですが、レンガに反射したオレンジ色の灯りがホッとさせてくれる雰囲気で、どことなくムーディ。

着席し、メニューを見るとアラカルトもあったのですが、私たちはシェフのおすすめコース(Chef's tasting menu 8 courses, 89€)という、アラカルトの中から色々ちょっとづつお試しができるコースにしました。
ワインペアリング(69€)もつけてもらいました。
ディナーのコースとしてはフィンランドではリーズナブルで、わたしの経験上、当たり外れの出やすい価格帯です。
どうなることやらと思っていましたが、ここのレストランはめちゃんこ当たりでした!
各お料理の見た目はシンプルで、期待が上がるような趣向はないのですが、一口一口に手が込んであって、とても美味しかったです。
この時のメニューは、サーモンスープ、パーチ(白身の魚)のソテー、ヘラジカのローストのほか、冬の終わりを祝うこの季節しか食べられないパンケーキ”ブリニット”もあり、フィンランドのこの時期の主な味覚をちょっとづつ味わうことができました。


ペアリングのワインも、その価格帯の中でこだわって選ばれているのがわかりました。
お店の雰囲気と、美味しい食事とワインですっかり心地よくなり、ほろ酔い気分。
ここは、またタンペレに来ることがあればグルメリストに入れておきたいお店です。

楽しくなっちゃったのでビアホールでハシゴ酒!
ビアレストラン・プレヴナ(Panimoravintola Plevna)は、昼間に行ったフィンレイソン工場エリアにあります。
ティーリホルヴィで食事をしていたら、すっかり楽しくなってしまい、もう一軒行きたい!とダンナに提案。
スパイミュージアムに行く時に前を通り、気になっていたお店へ行くことにしました。
中に入るとそこは広いビアホール。
昔、フィンレイソンの紡績工場があった場所です。
今はコスキパニモ(Koskipanimo)というブルワリーが経営するビアレストランになっています。



一杯飲んだら、自分の体力メーターが下がってくるのがわかり、撤収の時間。
楽しかった〜!
タンペレでかける“愛の南京錠”
ホテルに戻る時に、観光スポットの一つタンメルコスキ(川)のパト橋(Patosilta)へ差し掛かりました。

この橋は少し小高く下は滝になっていて、歴史的な水力発電の施設があります。
眺めもよく、ちょっとした観光スポットです。


橋の欄干下は網になっていて無数の南京錠がかけられています。

わたし「これ“愛の南京錠”?!カップルが記念にかけて行くものね!フィンランドにもあるんだ〜。」
遅い時間なので主なお店は閉まっていたので鍵を売っているようなお店を周りに見かけませんでしたが、鍵の形は様々なので、おそらく恋人たちが持参してきているのでしょう。
ダンナ「ぼくたちも鍵を持って来れば良かったね?!
それにしても、アレだね。ぼくら今日はカップルみたいなところばかり行ったね。
ナシンネウラタワーの展望台はカップルがたくさんいたし、フィンレイソンで結婚式を見て、水着でサウナでしょ、ロマンティックなホテルやレストランを満喫して、愛の南京錠橋にいる。」
わたし「タンペレのマーケットホールもヘルシンキよりメルヘンだったよね。デートしてるみたいだった。タンペレってカップルの街だったんだ?!」
そんなことを酔っ払いながら橋の上でギャーギャー騒いでいた私たちは全くロマンティックなカップルではなかったですが、とても楽しい休日でした!

おわりに、タンペレの街で思ったこと
以前、1人でタンペレに来た時はサクッとサウナとムーミン博物館くらいしか行けなかったので、どんな街かあまり分からず帰ってきていたのですが、今回は色々と発見がありました。
フィンランドの主要都市といえば、ヘルシンキとトゥルク、タンペレが数えられます。
ヘルシンキとトゥルクはどちらも首都が置かれていた歴史的背景があるためか、政治経済や文化的に発展した街です。
タンペレは産業と共に発展してきたためか、先の二都市と雰囲気がかなり違い、もっと大衆的で商業的な活力があります。
ヘルシンキよりも高層の建物が増えているし、スタジアムも新しく先進的。
中心地から離れた郊外では、新しい住宅地や会社を建設するための開拓が進んでエリアが拡張しているようでした。
わたしの中で、ヘルシンキは東京、トゥルクは京都、タンペレは大阪、いや名古屋か浜松かな〜と日本の都市に当てはめています。
