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映画『ブラッド・ダイヤモンド』と「資源の呪い」

映画『ブラッド・ダイヤモンド』は、アフリカのシエラレオネ内戦を背景に、「紛争ダイヤ」が戦費を支え、人々を苦しめた現実を描いた作品です。


現在は内戦は終結しましたが、「資源の呪い」は、いまだに課題として残っています。

💀資源の呪いとは

普通に考えると、石油とかダイヤモンドとか、お金になる資源がたくさんある国は裕福になりそうですよね? でも実際はそうならないことが多く、皮肉にも「呪い」と呼ばれています。

理由を簡単に言うと、天然資源が「楽して稼げるお金」になってしまい、そのせいで産業が多様化せず、健全な経済発展を妨げ、汚職などの政治腐敗を産んでしまうということです。

『ブラッド・ダイヤモンド』の舞台になったシエラレオネは、ダイヤモンドが豊富に産出するにもかかわらず今でも世界最貧国のひとつですから、呪いの怖さが実感できようというもの。
が、シエラレオネはただ単に「ダイヤがあったから呪いにかかった」ということではありません。そこには複雑な事情が絡んでいます。

💎シエラレオネと紛争ダイヤモンド

1961年にイギリスから独立したシエラレオネですが、その後は独裁政治が続き、権力を持った一部の人間が国を私物化する状態が続きました。
そんな中で反政府勢力「革命統一戦線(RUF)」が武力蜂起し、内戦が始まったのです。『ブラッド・ダイヤモンド』はこの内戦を背景としています。

映画の主人公ソロモン(ジャイモン・フンスー)は、RUFに拉致されてダイヤモンド鉱山で無理やり働かされます。こうして採掘されたダイヤは「ブラッド・ダイヤモンド」――武力紛争を資金援助する「血塗られた宝石」であり、「紛争ダイヤモンド(Conflict Diamond)」とも呼ばれます。

採掘したダイヤを隠してRUFの手から逃れたソロモンは、刑務所の中で元傭兵のダニー(レオナルド・ディカプリオ)に出会います。ダニーはダイヤ目当てでソロモンに協力し、戦火の中を隠し場所に向かいます。このあたりのスリル満点の描写がこの映画の見どころの一つです。

武器密輸や闇取引に手を染めてきたダニーでしたが、家族思いのソロモン、そしてダイヤ密輸の不正を暴こうとするジャーナリストのマンディ(ジェニファー・コネリー)との出会いが、ダニーの心を変えていくのでした。

🌏キンバリー・プロセスとコンフリクト・フリー

シエラレオネの内戦は2002年にようやく終結。
2003年からは、紛争ダイヤモンドを市場から締め出すための国際的な認証制度「キンバリー・プロセス」が始まりました。
これによって、証明書のないものは「闇ダイヤ」として市場から排除されるようになりました。

しかし現実には密輸や偽造書類で市場に流れるケースがあったり、また、今度はダイヤ以外の資源(金やコバルト)が新たな紛争資金になるなど、問題はまだ残されています。

消費者の側は、ダイヤを購入するときは「コンフリクトフリー(紛争由来ではない)」のものを選ぶことが大切です。ちゃんとしたジュエリーショップやブランドの公式サイトには、コンフリクトフリーの説明があるはず。

今のシエラレオネは、内戦やエボラ出血熱の影響が大きく、いまだに貧困が深刻な問題となっています。それでも、内戦を乗り越えて平和を取り戻したシエラレオネは、少しずつでも国を良くしようと頑張っています。

欧米に比べたらどうしても遠く感じられてしまうアフリカ。
ときには映画を通じて、アフリカの諸問題に思いをはせたいものです。

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