金曜日は、だいたいカレー
ヘルパーSさんは料理が苦手。
本人も自覚しているし、
見ていても、うん、わかる。
包丁の動きがちょっと不安定で、
味付けは冒険気味。
でも、Sさんはとても優しい。
そして、やたら元気が出る。
が
時間の感じ方が私よりゆっくり目。
その「もうちょっと」は、「今する!」のタイミングだと思うよ
なので、お鍋をよく焦がす、肉を真っ黒にする、が
頻繁に起こる。
「私は料理が下手だ」と落ち込むから
「タイミングを5秒早くしてみるといいかもよ。と伝えた。
だから私は考えた。
毎回、カレーの下ごしらえをお願いしよう。
カレー下準備にしておけば、
シチューにもポトフにも変更可能。
最終的にどうにでもなる、万能選手。
結果、我が家はだいたい金曜日がカレーになる。
たぶん来週も、カレー。
人員変更をお願いすればできるのかもしれない。
でも、料理の腕前は後からでも伸びるかもしれないけれど、
あの人柄は、なかなか出会えない。
私はそちらを取った。
そして思いがけない副産物があった。
カレーに一品プラス。
動きにくい左手で野菜を押さえミニサラダを作る。
左手で鍋の取っ手を持つ。
湯気にびくびくしながら、少し踏ん張る。
気づけば、それがリハビリになっていた。
金曜日はカレー。
でも、金曜日は挑戦の日でもある。
完璧じゃないことが、
かえって私を動かしてくれる。
カレーがくれたもの。
それは、
スパイスと笑いと、
ちょっと強くなった左手。
