見出し画像

【作品解説】モサモサさん個展「でたらめに迷子」


モサモサさん個展「でたらめに迷子」を、2026年7月22日(水) – 8月2日(日)の期間にピカレスクギャラリーで開催いたします。

今回は、モサモサさんへ出展作品10点についてお聞きしました。
ぜひお楽しみください。


自己紹介をお願いします

モサモサさんと申します。アジア調レトロで混沌とした世界観をベースに、石粉粘土の立体作品や物語を創作しています。不器用なキャラクターたちが抱える痛みや、どこか懐かしい温もりを形にしたシリーズ「ほんのりビターなおともやち」を作っています。おともやちが活躍する世界の「これはチャーハンかもしれない」といった物語を紡ぎながら、見る人の未消化な感情にそっと寄り添うような作品をお届けします。

今回の展示のコンセプトについて教えてください。

午前10時、軽トラから落ちた鉢植えから現れたのは、予測不能なニューヒロイン「マンドラ坊や」。彼女を追いかけて、ヤニの不思議でほんのりビターな冒険が始まります。路地裏で出会う個性的な仲間たちと、でたらめな迷子の記録。バンドデシネ風の鉛筆画と立体作品で描く、小さな物語の結末をぜひ会場で見届けてください。

ご出展いただく作品のコンセプトを教えていただけますか?

疲労が困憊

マンドラ坊やを追いかけ、町中を彷徨ったヤニ。ずっと緊張と焦燥の中にいたヤニでしたが、頼れるおともやち、ポポの元でようやく坊やが身を寄せ、穏やかに眠る姿を目にします。その安らかな寝顔を見た瞬間、張り詰めていた糸が切れ、ヤニの心には安堵が広がりました。激務の末に力尽き、少しだけ遠い目をするヤニへ。本当にお疲れ様。

安心したら、疲れがでたんだ。

ヤニはお話のできない生き物ですが、その表情や仕草からは豊かな感情が伝わります。坊やを追いかけ続けたこの一日は、繊細な心を持つヤニにとってあまりに過酷な冒険でした。ついに冒険が終わり、坊やが無事に帰路についたのを見届けて、心底ほっとしたのでしょう。張り詰めていた糸が切れ、静かに安らぐヤニの姿に、心からの「お疲れ様」を。

マンドラ坊やがやってきた

荷台に積まれた過積載の山、その窮屈なプランターの中で、坊やはすやすやとお昼寝中でした。しかし、悪路でトラックが大きく揺れた瞬間、留め具が外れてあおりが倒壊。衝撃と共に、坊やはアスファルトへと放り出されてしまいます。夢から強制的に引き剥がされ、叩きつけられた路面の上。最悪すぎる目覚めに、坊やの怒りが今まさに爆発しようとしています。

何が正しいって、誰も決められないよね。

ポポは眠る一角の子からおしゃぶりを奪い取り、泣き叫ぶマンドラ坊やへ差し出します。騒動は収まり町に平穏が戻りましたが、無防備に奪われた一角の子の心中は穏やかではないはずです。善意の押し付けか、それともただの気まぐれか。どちらにせよ、「人のものを取ってはいけない」という道理は、この不思議な町でも変わりません。

三時間遅刻

「銭湯前に集合」という約束だけで集まったラムネ君たち。確かに場所は間違っていませんが、広い敷地や入り口の影のせいか、絶妙な位置でニアミスを繰り返していたようです。お互いを待ち続けて、気づけばあっという間の三時間。顔を合わせられずにいた二人は、ヤニとマンドラ坊やのおかげでお互いの存在に気付けました。なんとも間抜けで愛おしいすれ違いの風景です。

泡を数えるあそびちゅう

海獣君のお家は、静かな池の底。最新のゲーム機よりもずっと彼を熱中させているのは、水面に浮かび上がる泡を数える遊びです。一つ、また一つと弾けては消えていく繊細な鼓動。単調で穏やかなその時間は、彼にとって何よりも刺激的で大切な宝物です。泡の向こうに世界を広げる、海獣君の不思議な日常を覗いてみてください。

(ごきげんいかがですか?)

愛嬌たっぷりの瞳で、こちらを見上げるラムネ君。「ごきげんいかが?」と語りかけるような、その愛らしい視線には誰もが心を奪われてしまいます。実はこのラムネくん、後ろの手が少し短いため、腕組みをしたくても届かないという秘密が。そのちょっぴり不器用な仕草さえも、たまらなく愛おしいチャームポイントになっています。

プライベートタイム、海獣くん

海獣くんの住まいは静かな池の底。海獣くんが何よりも熱中しているのは、水面に浮かぶ泡を数える遊びです。ただ、どうしても10までしか数えられないため、それ以降はまた1からやり直し。その様子は覚えられないことさえも楽しんでいるようです。水中のゆったりとした時間と、海獣くんの愛らしい記憶力を閉じ込めた、穏やかな立体作品です。

ブランコ大満喫ケチャップ、ボブ

ケチャップのボブにとって、公園のブランコはただの遊具ではありません。それは彼が「丘のジェットコースター」と呼ぶ、心躍る一大スペクタクルなのです。風を切り、空へと放り出される一瞬の浮遊感。ボブにとってその景色は、どんな乗り物よりも刺激的な冒険そのもの。全力で揺れる彼の大冒険を、ぜひ覗いてみてください。

なんとなく、なごりおしいな

楽しかった時間を思い返すと、お別れが切なく胸を締め付けるものです。でも不思議なことに、そんな寂しさを抱えている時に仲良しと出会うと、世界はまた一瞬で楽しさに満たされます。出会いと別れを繰り返したり、忘れたりしながら、毎日を繰り返していく感情の揺らぎをヤニは抱えています。今は、なごりおしいの時間です。

お客様、ご来場予定の皆様に向けてメッセージをお願いいたします!

軽トラから落ちた鉢植えから始まった、でたらめな迷子の冒険。会場では、まるで絵本の中に入り込んだような感覚で、ヤニたちの不思議で『ほんのりビターなおともやち』の世界を歩いてみてください。慌ただしい日々の中で、ふと足を止めて深呼吸したくなるような場所になれたら嬉しいです。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰

モサモサさん、たくさんの貴重なお話をありがとうございました。

モサモサさんの展示作品実物を一堂に鑑賞できる貴重な機会です。皆さまのお越しを、お待ちしております。

モサモサさん個展「でたらめに迷子」

〈会期〉2026年7月22日(水) – 8月2日(日)
〈詳細〉https://picaresquejpn.com/mosamosasan_exhibition_2607/
〈モサモサさん 公式SNS〉
X(旧Twitter) https://x.com/mosa2san
Instagram https://www.instagram.com/mosa2san/
note   https://note.com/mosa2_san

作家情報

モサモサさん

香川県在住。
1991年2月24日静岡県生まれ、神奈川県育ち。
東京工芸大学芸術学部デザイン学科イラストレーション谷口研究室卒業。
ほんのりビターなおともやち「ヤニ」を作っている人です。
日常にちりばめられているほんのり温かい瞬間を、粘土に捏ねて作品を作っています。
実は絵も描きます。

現在は、展示会を中心に作品を発表、販売を行い、今に至ります。


⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰

【Picaresque 基本営業日時】
*営業 水 - 日・祝 13:00 - 21:00
*定休 毎週月火
*会場 Picaresque Gallery
*住所 東京都港区元麻布2-11-6 B1
*電話 070-5273-9561
*Instagram https://www.instagram.com/picaresquejpn/
*X https://x.com/picaresquejpn


⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰


いいなと思ったら応援しよう!