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こんにちは、春乃ひかりです。
「学校や療育センターで指摘された課題を、家でも完璧に練習させなければと焦ってしまう」
「家の中でも、つい子どもを『指導・評価』するような声かけばかりになり、親子の会話が指示と叱責だらけになって息苦しい……」
発達特性(特に自閉スペクトラム症やADHDなど)を持つお子さんを育てる中で、家でも親が療育の先生にならなければと、
プレッシャーを抱えてしまう方はいらっしゃいますでしょうか。
子どもの将来を思えばこそ、
少しでも早くできるようになってほしい
家でも練習しないと遅れてしまう
そんな焦りから、
家庭でも先生になってしまうのは、
親としての深い愛情の表れでもあります。
しかし、海外の発達心理学や療育研究では、
家庭で親が先生の役割を担いすぎることは、
子どもの発達だけでなく親子関係にも悪影響を及ぼす可能性がある
と指摘されています。
今回は、家庭で親が本当に担うべき役割について考えてみたいと思います。
1. 家が訓練の場所になると起こること
学校や療育では、子どもは一日中たくさんの課題に向き合っています。
苦手なことに挑戦し、人間関係にも気を遣い、
常に頑張り続けています。
そんな子どもにとって、本来の家庭は、
何もしなくても受け入れてもらえる場所であること
がとても大切です。ところが家でも、
「それ違うよ」
「もう一回やってみよう」
「ちゃんと座って」
という声かけが続くと、
子どもは24時間ずっと評価されているような感覚になります。
安心できる場所がなくなると、心は休まりません。
結果として、
・癇癪が増える
・無気力になる
・反発が強くなる
・自己肯定感が下がる
といった状態につながることもあります。
2. 親にしかできない役割がある
療育や学校には先生がいます。
教えることは、専門家の役割です。
でも、
安心できる場所を作れるのは、親しかいません。
発達心理学では、
親は子どもの安全基地(Secure Base)であることが
重要だと考えられています。
つまり、
疲れたら戻ってこられる場所。
失敗しても責められない場所。
何もしなくても愛される場所。
それが家庭です。
もちろん家で遊びながら学ぶことはたくさんあります。
でも、それは訓練ではありません。
一緒に笑う。
ふざける。
好きな遊びを共有する。
そんな何気ない時間こそが、子どもの心を回復させてくれるのです。
3. 先生の役割は手放していい
療育の先生は療育を。
学校の先生は勉強を。
親は、
今日も頑張ってきたねと迎えてくれる人。
この役割分担で十分です。
家に帰ってきた子どもが、
ここなら怒られない
ここなら失敗しても大丈夫
と思えるだけで、
また明日、学校や療育へ向かうエネルギーが生まれます。
親が全部背負う必要はありません。
専門家に任せるところは任せる。
そして家庭では、
大好きなお父さん・お母さん
として過ごす時間を大切にしてください。
4. 今日からできる小さな一歩
もし今日、
「また注意してしまった……」
そんな日だったとしても大丈夫です。
今日からできる小さな一歩として、
今日は一日だけ教えることをお休みしてみませんか。
隣に座って、
一緒にテレビを見る
一緒にゲームをする
一緒にゴロゴロする
それだけでも十分です。
何かを教える時間ではなく、
一緒に過ごす時間
を意識してみてください。
その安心感が、お子さんの心を少しずつ満たしていきます。
家庭で自然にコミュニケーションを増やすコツや、親自身の「教えなきゃ」という焦りを手放す方法については、また有料記事で詳しくお話ししたいと思います。
家庭は、療育の延長ではありません。
子どもが疲れた心を休めるための安全基地です。
親だからこそできるのは、
教えることではなく、
安心させること。
今日だけは先生を少しお休みして、
ありのままのお子さんと一緒に笑う時間を、大切にしてみませんか。
今回の内容について「つい教えすぎてしまう」「つい注意ばかりしてしまう」と感じる場面があれば、ぜひコメントで教えてください。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
春乃ひかりでした。
用語解説
ティーチャーモデル(Teacher Model)
親が教育者や療育者の役割を担い、家庭でも指導や訓練が中心になってしまう関わり方です。
安全基地(Secure Base)
子どもが安心して戻ることのできる心の居場所のこと。安心できる場所があるからこそ、子どもは外の世界へ挑戦する力を育んでいきます。

