舟
傷ついた大海をゆく
私の手に
櫂はない
ただ
光があるだけ
流れのままに進もう
私は舟だから
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不条理なこの世界で
選択肢を取り上げられた私たちは
何もできないのか
そんなことはない
櫂は持たずとも
光は持たされた
脈々と受け継がれたこの光には
太古からの生命の記憶が宿っている
私たちはこの光を手に
作ることができる
世界を作ることができる
作ること
それこそが人間に持たされた唯一の
希望の光だ
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生命記憶の螺旋を
ぐるぐると廻る
私という舟
舟という私
舟をつくる
私をつくる
水平線の向こうへ
未だ見ぬ
新しいはじまりを求めて
