世界のG20と私のG20
今年のG20サミットが南アフリカ・ヨハネスブルグで開催されたという話題。
各国の首脳たちが集まり、世界の経済や情勢について語り合う、あの大きな会議だ。
——でも、その「G20」というワードを聞いた瞬間、私の頭の中にまっ先に浮かんだのは、世界を動かす会議の方ではなかった。
近所のスーパー「G20(ジェー・ヴァン)」である。
フランスの住宅街にぽつんとある、あの中型〜小型スーパー。
品揃えは「まあまあ良い」。
必要なものはちゃんとそろっている、そんな店。
世界のリーダーが集まる“G20”と、私がちょっと足りないなって時、気軽にふらっと牛乳や卵を買いに行く“G20”。
同じ名前なのに、存在感のギャップがすごい。
たとえば、「バター切らしてた!G20寄っていこう」「やばい、玉ねぎ忘れた…G20ならまだ開いてる」「重いものはCarrefour、E.Leclerc、細かいものはG20、あ、8 A HUITもある」みたいなルーティンが自然にできてくる。
ふと思う。
サミットのG20は、世界の大きな流れを決める場所。
じゃあ、スーパーのG20は——なんだろう?
大型スーパーみたいにやたら広くて、入口からレジにたどり着くまでに“軽い冒険”を強いられることもない。
玉ねぎ1個、牛乳1パック、バター、パン——サッと買って、サッと帰れる。
いつものレジのマダムが気分次第で優しかったりツンデレだったりするのも含めて。
そんな日常の中の小さな“サミット”を回すことも、案外楽しい。
そしてふと、別の疑問も浮かんでしまう。
「G7ってお店、どこかにあるのかな?」
スーパーのカートを押しながら、私は今日も小さなサミットを楽しむ。
