得意で勝負するなら、キャラクター決めが大事。noteを書く前に考えたいセルフブランディングのコツ
SNSを積極的に発信していると、投稿内容だけでなく、自分のあり方そのものに悩むことがあります。
「自分はどう見られたいのか?」「発信を通じて、どんな世界にいきたいのか?」
noteやXで文章を書きつづけているものの、ふりかえると、なにをしたいのかわからなくなってきた…という方も、いるのではないでしょうか。
「パーソナル編集者®」の受講者限定のコミュニティ・ペンクラブでは、そんな「セルフプロデュース」に関するお悩みに向き合うイベント「吉本ユータヌキのセルフプロデュース講座」を開催しました。
漫画家として活動し、パーソナル編集者としても活躍する吉本ユータヌキさんが「理想の自分として見られるためには、どんな発信をすればいい?」「そもそもセルフプロデュースってどういうこと?」といった疑問にこたえます。
アシスタントは、同じくパーソナル編集者のあずまさんがつとめました。大好評だった講座のなかから一部をレポートでお届けします。
セルフプロデュースができると、発信しやすくなる
ユータヌキさんはnoteやXといったSNSにおけるセルフプロデュースを「ポジション・キャラクターを決める」ことだと表現します。
ユータヌキさん:発信していくうえでの方向性が定まると、自然と書きたいことが出てきたり、誰に向けてメッセージを送るのかイメージが湧きやすかったりと、創作がしやすくなります。
noteを書いていると悩みがちな「なにを書いたらいいのかわからない」問題も、まずは自分の在り方を整理することが重要になると教えてくれました!
ユータヌキさん:自分のポジションやキャラクターが決まると、発信しなくていいことがわかります。目指したい理想像が見えるからこそ、理想を目指すうえで不要な要素(ノイズ)や、言わなくてもいいことも見えて、迷いにくくなるんですよね。
でも、ときには「いつもと違ったものを書いてみたい!」と思うときや、トレンドを踏まえた発信が必要なことも。そんなとき、自分の軸が決まっていれば「今はそういう時期だ」「あえてキャラと違うことをしている」と冷静にブレることができるとユータヌキさんは言います。
ユータヌキさん:無意識にブレると、迷っている状態からなかなか帰ってこられなくなるのですが、自分の軸がわかっているうえで意識的にブレるのは、すぐに回帰することができます。あえてブレるのは、全然OKなのではないでしょうか。
ポジション・キャラクターが決まると「期待」がわかりやすい
セルフプロデュースするメリットとして、ユータヌキさんがもう1つ挙げたのは「期待」がわかりやすくなること。
ユータヌキさん:「レシピを投稿する人」「フォロワーの増やし方を投稿する人」など、ポジションやキャラがあると、フォローする目的がわかりやすくなります。自分にとってもなにを投稿したらフォロワーに喜ばれるのか、周囲の期待がわかりやすいのでお互いハッピーですよね。
また、仕事へのつながりやすさも変わると話します。
ユータヌキさん:期待がハッキリとしている人は「この人には、こういう仕事をお願いしたい」と思われやすいんですよね。発注者としては、その期待に近い案件が来たときに「この人にお願いしよう!」と想起されやすいんです。
セルフプロデュースとは、相手の期待にこたえやすい状況を作るということであり、自分の得意分野で勝負できるように環境を整えることだ、とユータヌキさんは伝えます。SNSの発信にとどまらない、セルフプロデュースの魅力を感じますね!
やりたいことがないときは、どうすればいい?
ここで疑問に思うのが「そもそも、なりたい方向性ややりたいことがないときはどうすればいいのか?」という問題。
お話のなかで、ユータヌキさんは一枚の画像を見せてくれました。

ユータヌキさん:なにがやりたいのかわからない方は、まずは“自分の素材”を書き出してみるのが良いんじゃないでしょうか。これらを深堀ると、キーワードや大切にしたい価値観が見つかることも多いと思います!
また、これらの掛け算は、ひとつ一つの要素では先駆者がいても、掛け合わせれば唯一無二になれることも。
ズボラだけど、料理が好きな人は「ズボラ×レシピ」で、包丁を使わずにできるレシピを紹介し続ける。ダイエット中だけど、どうしてもラーメンが好きでやめられない人は「ダイエット×ラーメン」で、罪悪感なく食べられるラーメン屋さんのレポートを書いてみる。
視点を変えることで、自分だけのポジションが見つかると、ユータヌキさんは伝えました。
さらに「逆転の発想もあり」とアドバイスが飛び出る場面も。
ユータヌキさん:noteでなにを書いたらいいかわからないなら、気になったnoteのすべてに感想を書いてみる。やりたいことが多すぎるなら「やりたいことの天下一武道会、開催します!」みたいな企画にしてみる。“迷い”や、過程自体を発信するのもアリなんです。
ユータヌキさんご自身も、発信したいことが見つからないけどクライアント先へ企画を提案する必要があったときに、「子どもたちと庭でキャンプしてみようと思います」と伝え、やってみたことがあるそう。
わからないからこそ、まずはやってみて、過程そのものを物語にしてもいい。自分のポジションやキャラクターを“探している今”こそが、発信の原点になるかもしれません。
自分のやりたいことが、求められることと違うときは?
イベントに参加した受講者の方のお悩みに、ユータヌキさんが応えた様子を一部お届けします。どのやりとりも有料コンサル級の、濃いアドバイスばかりでした!
最初に手を挙げてくれたのは、パーソナルコーチのゆいとしまささん。
「自分のやりたいことと、まわりに求められることの間にギャップがある」
「そのズレをどう扱えばいいかわからない」
そんな問いに、ユータヌキさんはこう答えました。
ユータヌキさん:自分の“心地よさ”を大事にしてほしいです。僕も他の人のリクエストが入ると、一気に分からなくなっちゃうタイプなのですが、だからこそ、自分が届けたいことはなにか見失わないようにすることを意識しています。
ゆいさん:ブレないためのコツって、ありますか?
ユータヌキさん:誰になにを届けたいのかを、常に明確にしておくこと。それがあれば、少しブレそうになっても戻ってこれます。
周囲の声に揺れそうなときこそ自分の内側の感覚に立ち返り、“ブレない軸”をつくっていく。そんなメッセージは、他の参加者の皆さんにも響いたのではないでしょうか。
ニッチな発信をしている私。もっと多くの人に見つけてもらうには、どうすれば良いだろう?
「地名が出てくる歌のコレクター」という肩書きで発信を続けているワタンドさん。
音楽と地域を掛け合わせたユニークな視点で、noteやXなどで発信しているものの、「もう少し見つけてもらいやすくするにはどうすればいいのだろう?」と質問しました。
ワタンドさん:肩書きがニッチすぎて、関心を持ってもらいにくい気がします。テーマも“音楽×地域”と少し広がりすぎていて、伝えづらさを感じることもあって。
ユータヌキさん:めちゃくちゃ面白い活動ですね!広く届けるためのアイデアですが、たとえば音楽や地域にまつわる“ヒト”に焦点を当てて、ドキュメンタリー風に描いた記事を書いてみるのはどうでしょう?ただの情報発信でなく、エッセイ形式でも読まれると思います。
あとは、記事の冒頭にSpotifyのリンクを貼って、“この曲を聴きながら読んでみてください”と誘導するのもおもしろいかも。テーマが尽きなそうな話題なので、noteやXだけでなくPodcastやライブ配信もウケそうですよね。

プロデュースの場は、Xやnoteに限定的にする必要もない。ワタンドさんの今後の発信が楽しみになるとともに、発信媒体についても学びが得られました。
「生きづらさ」で想起してもらえる人になるには、どんな発信をすれば良い?
最後は、noteでエッセイを中心に発信する、じんさん。
ベースにあるのは、“気にしすぎる”、“引きずりがち”といった生きづらさ。働き方や日常のモヤモヤを、ありのまま言語化しています。
じんさん:解決策ではなく「生きづらさにフォーカスした記事」も、もっと書きたいと思っています。ただ「生きづらさを言語化している人」で印象づけるには、どんな記事を書いたら良いかわからなくて!アイデアがあればいただきたいです。
これに対して、ユータヌキさんが提案したのは、2つの視点。1つ目は「見つけてもらうための工夫」、2つ目は「次も読みたくなる仕掛け」です。
ユータヌキさん:いまは、記事をどんなふうに締めているんですか?
じんさん:できるだけネガティブな感情だけで終わらないようにしてます。でも、結局堂々巡りで「甘いものを食べて、今日の自分を労わって、明日も頑張ろうか」みたいなオチになることも多いですね。
ユータヌキさん:それ、すごく良いと思います!そのうえで、プラスαの要素として「オリジナリティ」を出すといいです。
甘いものを食べている人というキャラクターがすごく立つので、たとえばnoteで最後に毎回違うアイスを紹介していたら、読者に“次はなにを食べるんだろう”と期待してもらえそうですよね。
生きづらさをそのまま発信するのはOK。でもそこに、少しだけポジティブな「癒し」や「行動」を添えると、キャラクターとして読者の記憶に残りやすくなり、真似したくなる要素にもなるという、ユータヌキさんからのアドバイスでした。
ファンになってもらい、継続的に読みたいと思ってもらうヒントをもらえる時間になりました。
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合計2時間にわたる講座でも紹介しきれないほど、たくさんの相談が寄せられた今回のプロデュース講座。
ユータヌキさんの言葉に背中を押されて、「これからの発信が楽しみになった」という方も多かったのではないでしょうか。
今回の学びを活かして、次のステップに進む皆さんのご活躍を楽しみにしています。
