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ストレスでお腹が痛む理由と漢方の選び方

腹痛や下痢が続くときの漢方薬の選び方

緊張するとお腹が痛くなる。
検査では異常がないのに、胃もたれや下痢が続く。

そんな症状を、気のせいと片づける必要はありません。

脳と消化管は、自律神経などを通して互いに影響しています。心の状態とお腹の症状を切り離さず、体の病気や薬の影響も含めて考えることが大切です。

▼この記事で分かること


・ストレスと腹痛や下痢が結びつく理由
・FDとIBSの主な違い
・症状に応じた漢方薬の選び方
・早めに受診したい危険なサイン


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ストレスでお腹が動くのは自然な反応


大切な予定の前に腹痛や下痢が起こるのは、珍しいことではありません。

不安や緊張を感じると、自律神経を介した信号が消化管へ伝わります。その結果、腸の動きが速くなって下痢になったり、反対に動きが乱れて便秘や膨満感が起きたりします。

消化管から脳へ届く情報も、痛みや不快感の受け取り方に関係します。この双方向のつながりが、脳腸相関です。

ただし、心が弱いから症状が出るわけではありません。脳と腸の情報交換が変化し、症状として表れていると考えます。


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検査で異常なしでも症状は存在する


内視鏡などで炎症や腫瘍が見つからなくても、消化管の働きや感覚の変化によって症状が続くことがあります。現在は、こうした病気を脳腸相関の病気として捉える考え方が広がっています。

代表的なのが、機能性ディスペプシアと過敏性腸症候群です。

機能性ディスペプシア FD


主な症状は、食後の胃もたれ、少し食べただけで満腹になる感覚、みぞおちの痛みや灼熱感です。適切な検査をしても、症状を十分に説明できる病気が見つからない場合に検討されます。

過敏性腸症候群 IBS


腹痛とともに、下痢、便秘、または両方を繰り返す病気です。排便すると痛みが変化する、便の回数や形が変わるといった特徴があります。

FDとIBSが重なることもあります。精神疾患があるから腹痛が起きたと決めつけず、消化器症状として評価することが重要です。

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漢方薬は症状と体質から選ぶ



漢方薬は、同じ腹痛でも、便通、冷え、食欲、膨満感などを組み合わせて選びます。

六君子湯


胃もたれ、食後の膨満感、早期満腹感、食欲低下などで検討されます。FDに対する六君子湯は、日本の診療ガイドラインでも治療選択肢として強く推奨されています。

桂枝加芍薬湯


腹痛やしぶり腹があり、排便後もすっきりしない場合などに使われます。IBSの腹痛や便通異常に対する選択肢の一つです。

半夏瀉心湯


下痢や軟便に加え、みぞおちのつかえ、吐き気などがある場合に検討されます。

大建中湯


便秘や腹部膨満感があり、お腹の冷えを感じる場合などに使われます。

IBSに対する桂枝加芍薬湯、半夏瀉心湯、大建中湯はガイドラインで提案されていますが、研究の量や質は処方ごとに異なります。症状を確認しながら選ぶ必要があります。

漢方薬だけで治療するとは限りません。食事や睡眠の調整、西洋薬、心理的な支援などを組み合わせることもあります。

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自然由来でも副作用には注意する


漢方薬も医薬品です。自然由来だから、誰にでも安全とは限りません。

特に甘草を含む複数の漢方薬を重ねると、むくみ、血圧上昇、筋力低下などを伴う偽アルドステロン症や、低カリウム血症のリスクが高まります。

市販薬や別の医療機関でもらった漢方薬を含め、現在使っている薬を医師や薬剤師へ伝えてください。向精神薬の中にも、便秘や下痢、吐き気などに関係する薬があります。


症状が良くならないときは、自己判断で量を増やしたり、処方薬を中止したりせず、治療を見直すことが大切です。

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血便や体重減少は早めに相談する


腹痛や下痢を、すべてストレスやIBSで説明することはできません。

次のような変化がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。

・血便や黒い便
・発熱や繰り返す嘔吐
・意図しない体重減少
・夜に目が覚めるほどの痛みや下痢
・症状が急に始まった、または強くなった
・飲食ができないほどの症状

こうした症状の背景に、炎症性腸疾患、潰瘍、感染症、がんなどが隠れている場合があります。

精神疾患がある人の身体症状が、心理的な問題として受け取られてしまうこともあります。いつもと違う変化があるときは、遠慮せず伝えて構いません。

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お腹と心を二者択一にしない


腹痛や下痢には、ストレス、自律神経、消化管の動き、薬の副作用、別の身体疾患などが重なっていることがあります。

心の問題か、体の問題か。

どちらか一方に決めるのではなく、両方から確認する。その視点が、自分に合う治療を見つける第一歩です。

診察では、痛む場所、便の状態、食事との関係、症状が起こる時間、服用中の薬を伝えてみてください。

お腹の不調は、我慢や努力不足の問題ではありません。
相談できる症状であり、一緒に整理していける症状です。

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