齊藤由香さん×青海エイミーのトークイベント
沈黙は「泣き寝入り」ということばと結び付けられることがあります。しかし『夜をめくる星』を読んだ齊藤由香さんは、沈黙は大事なものではないか、と感じたそうです。
『夜をめくる星』出版記念イベントシリーズでは、今回、齊藤由香さんをお迎えしました。
齊藤由香(さいとう・ゆか)氏
東京大学大学院総合文化研究科修士課程。
アクティビスト・翻訳家・ワークショップファシリテーター。
2011年より米国の仏教哲学者・社会活動家であるジョアンナ・メイシーに師事し、2014年以降彼女が生んだ「つながりを取り戻すワーク」のワークショップを日本で開催。
2024年からは東京大学大学院斎藤幸平氏のもとで脱成長とフェミニズムをテーマに研究を行う。社会や世界の痛みに対する気づきと行動をうながし、新しい世界観や価値観にもとづいたコミュニティ作りを目指している。米国カリフォルニア州バークレー在住。
翻訳書に『センサリーアウェアネス:つながりに目覚めるワーク』(ビイングネットプレス)『カミング・バック・トゥ・ライフ:生命への回帰』(日本能率協会マネジメントセンター)。映像翻訳に『ジョアンナ・メイシー&グレート・ターニング』『プラネタリー』『ジャーニー・オブ・ザ・ユニバース』。『A Wild Love for the World』(Shambhala)、Deep Time Journal (2017.May)に英文エッセイが収載。
フェミニズムやジェンダーの話というのは、なかなか日常ではでてきませんよね。今回、齊藤由香さんとのトークでは、むしろそれらをメインのテーマとして、率直に扱えました。参加者の方からも「心をかきたてられ」同時に「癒された」という話がでました。そして「ここだけにするのはもったいない」と…。

どんな話がでたか、メモ的にお伝えしますね。
(動画のほうがたぶん面白いです~)
・リリーが自分の被害を認めず、否認していったのは、生き延びるための反応かもしれない。大きな暴力を受けると、それまで自分を支えていた「物語」が壊れる。人はそのあと、自分の物語をもう一度作り直さなければならない。沈黙とは、その再構築が可能になるまで耐える時間かもしれない。
・個人の気持ちや、誰がいい悪いではなく、暴力の問題は、構造としていく必要がある。
・「脱成長」は、過度に経済成長し続ける社会から降りようという提案であり、資本主義のあり方を問い直すものである。そしてその資本主義は、女性の無償労働やケア労働に支えられてきた。だから、女性と労働、男性と労働、家族制度を見直さなければならない。脱成長とフェミニズムを考えることは、深く結びついている。
・ジョアンナ・メイシーは、アクティビストについてこう言った。“people who care” 。つまり人を思いやり、そこから行動する人はみなアクティビストだ、と。ケアの考え方と、アクティビズムはつながる。

・私たちは言葉によって世界を理解し、言葉によって納得し、言葉によって現実を枠づけられている。ならば、小説は、既存の言説をずらし、揺さぶることで世界に働きかけるはずだ。
・『夜をめくる星』というタイトルについて。真っ暗な夜の中に星が現れ、やがて星が増え、最後には夜そのものがめくられて、光に満ちた空に変わっていくイメージがあった。また、ME TOO運動のように、今まで闇の中に押し込められてきたことが明るみに出ることで、世界が少しずつ変わっていくという希望も見たいと思っている。
日常では話さないことがいろいろでてきたなあと思ってます。ご覧になった方、感想も教えていただけるとうれしいです。またアーカイブ再発売しますので、見たい方は教えてください。
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ありがとうございます。
