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通院日記090_地域病院_通院83日目  今日は曇りの予報だったけれど、朝から雨が降っている。入院費の請求は、毎月11日と義姉から聞いていた・・・

20250611(水) 地域病院 通院83日目


 付き添いの44日目。

 今日は曇りの予報だったけれど、朝から雨が降っている。
 入院費の請求は、毎月11日と義姉から聞いていた。
 一体いくらになるのか・・・。
 妻の口座は、話し合って、引き落とし上限額を上げてある。
 振り込みも、それなりの金額まで、大丈夫だろうと妻が言う。
 請求書が来たら、試してみようと思う。
 無理なら、病院の会計窓口か、銀行の窓口で払う必要がある。

 病室へ帰ってくると、面会の受付で請求書を渡された。
 5月末分までで、100万円弱だ。
 ほとんどが、個室利用の差額ベッド代になる。
 部屋に戻って請求書を妻に見せると、すぐに払ってきてくれという。
 窓口で払うつもりだったので、ファミマのATMでお金をおろした。
 1回の引き出しが、紙幣で20枚までだったので、回数を分けて引き出す。
 部屋に戻って、請求額を封筒に移す。
 ナースステーションで診察券を返してもらい、会計窓口へ行く。
 窓口で聞いてみると、診察券を払い込み機に入れれば、そのまま清算できる状態だという。
 払い込み機にお札を入れるのに、何回かかるかと心配したけれど、1.5cmくらいの厚さまで、お札は1回で入れられた。
 食いしん坊な払い込み機だ。
 無事支払いを終える。
 「領収書は、なくさないようにね。」
 もちろんだ。
 義姉も含めて、しばらく会計がらみの話をする。

 今日はリハビリの看護師が来て、少し負荷を上げたようだ。
 床のものを取るときに大変だと伝えると、胸に手を当てて、椅子から立ち上がる動作を教えてくれた。
 妻は、パイプ椅子からは立ち上がれる
 けれど、それより3cmくらい低いソファからは、立ち上がれなかった。
 健康な人は、片足で立ち上がれるという。
 試してみると、僕にとってはかなりギリギリな線だった。
 ちょっと上半身に力が入ってしまう。
 義姉は、問題なく立ち上がれたという。
 僕の筋力を疑われてしまった。
 エコノミー症候群なので、膝まわりを鍛えるようにしたい。

 妻が、僕の買ってきた夕食を検分する。
 今日のサプライズは、春巻き。
 とても気に入ったようだ。
 すぐにのり巻きを1つ味見する。
 続けてチーズ揚げを3本。
 今日は、かなりがっついている。
 運動量に見合った食欲だ。
 本当に食べられたらな、と思う。

 ベッド上のトレーニングも終えて、足揉み。
 その後、アイアンシェフとシェフのテーブルBBQ編を観る。
 それから、ナースステーションの周回を3回。
 その途中で看護師から、明日、血液検査が入ると聞く。
 「ひょっとすると、予定通り、明日から抗がん剤かもね。」
 「血液検査の結果次第かな。それとも、もう予定しているのかも。」
 とにかく、ここでは直前で知らされることも多く、そのつもりでいようと話す。

 部屋に戻る。
 まだ夜の看護師の交代の挨拶が来ていないのに、食材を取り分け始める。
 トイレにこもって、味見の体勢だ。
 「明日、午前中に、とんかつとか買ってきて。」
 そんなことも言うのは、治療が始まるとぐったりしてしまって、味見どころではなくなるからだ。
 今のうちに、楽しんでおきたいらしい。
 案の定、味見の途中に夜番の挨拶がやってきた。
 「今、トイレに入っています。」
 そう伝えておく。
 その後トイレから出てきて、今度はおせんべいを持って、またトイレに入った。
 「これで、もう歯磨きとかしちゃうから。」

 シェフズテーブルのピザ編を1話観る。
 これは、かなり美味しそうだった。
 ピザ編には日本人も出て来るので、今後が楽しみ。


 抗生剤と痛み止めの点滴が入り、オランザピンを置いていった。
 オランザピンに関しては、管理できると判断して、今後は自分で飲んでいくことになった。


 命の注入をしていると、妻が不安定になってしまう。
 ぽかぽかと殴りながら、なじってくる。
 「もう、熱が出るとか抗がん剤の治療とか、嫌なんだよ。すごく怖い。」
 気の小さいのが妻なので、こういうところはしょうがない。
 「あなたが、もっとできることってないの?」
 「足揉みくらいしか・・・。」
 「それだって、嫌々じゃない。」
 「じゃ、もう少しやろうか。」
 ということで足をしばらく揉む。
 とにかく、足揉みは要求してくる強さがなかなかなので、こちらの指もかなり痛んでくる。
 別な理由で、左の親指では押すことができないので、要望の強さに応えるのは難しい。
 少し落ち着いたらしく、眠る体制に入る。


 「富士山は毎日観測しているんでしょ?今、異常はないみたいだから、5日には爆発しないかもね。」
 「それは分からないよ。来週あたり、頂上が5mm低くなっています、とか言い出すかも。」
 「新潟なら大丈夫かな。」
 妻の親戚が新潟にあり、なかなか大きな家なのだそうだ。
 「大丈夫でしょ。」
 「4日に新潟の温泉に行くんだよ。それで5日に噴火したら、しばらく滞在させてっていえばいいよ。噴火の細かな粒子が肺に入ったら、苦しいよね。」
 「苦しいほど入っちゃったら、それは命が危ないだろうね。」
 「そんなことに、ならないといいな。」
 眠るように努力しているようで、それから話をしなくなった。

 誰かの予言によれば、富士山は近々爆発するのだそうだ。
 別に、それを信じているわけではなく。
 僕達の心の不公平感が、それくらいの天変地異を、要求しているだけなのだと思う。


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