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通院日記043_地域病院_通院36日目   深夜にLineが入っていた。37.6度の発熱になってしまい、当直看護師の判断で、治療が中止になった・・・

20250425(金) 地域病院 通院36日目

 
 深夜にLineが入っていた。
 37.6度の発熱になってしまい、当直看護師の判断で、治療が中止になった。

 担当医師の朝の回診で、様子を見てから再開しようとなったようだ。
 最初の薬剤(ビロイと思う)は全て入ったという。
 今の熱は37.4度。
 体調は、とにかく眠い。
 ずっとそんな感じだという。

 病室へ入って、妻のおでこに触ってみる。
 やはり熱があった。
 疲れているように見える。
 「発熱って、副作用にはないみたい。」
 通話でそう聞いていた。
 Webで調べたけれど、やはり副作用として、発熱はないようだった。
 そうなってくると、原因によっては、先のそちらを対処する可能性がでてくる。
 妻も僕も、それを気にかけていた。
 せっかく始まったのに、また治療が先延ばしになるかもしれない。

 念のために、病院から貰っていた冊子をよく読み返してみると、最初期の副作用に、発熱と寒気が入っていた。
 「やっぱり副作用だよ。」
 ページを折って、記載の箇所にマーキングをしておく。
 「そうなんだ。看護師さんと先生に見せておくよ。」
 冊子を、サイドテーブルの一番手に取りやすいところに置いた。
 うれしそうだ。
 こういう顔を久しぶりに見た気がする。
 副作用なら、また治療が先延ばしになるようなことはないだろう。

 看護師が入ってくると、妻はさっそく冊子を開いて説明していた。
 次回から、ビロイの点滴はもっと時間をかけて行われるかもしれない。
 看護師との会話で聞こえた。
 妻は一時、熱が38度を超えたらしい。
 そりゃあ、疲れているわけだ。

 「下痢がきた。」
 「本当?」
 思わず聞き返してしまった。
 僕の考えでは、通じが来るのは抗がん剤に効果があってから。
 癌が後退した場合だと、思っていたから。
 色は、最初は緑っぽかったという。
 「こっちも、先生に報告しとかないとね。」
 これも嬉しそうだ。
 そう話している間にも、またトイレに行く。
 僕はまだ疑心暗鬼だった。
 けれど、腸閉塞の症状が改善されて、腸が活発になったことで、転移部の腸も多少は動くようになったのかもしれない。
 ともかく通じが来るということは、腸の張りから来る痛みがなくなると考えられる。
 そうなれば、退院が視野に入ってくる。
 お腹の痛みの鎮痛剤の処方が、自宅では難しいことが問題だったのだから。

 4Gがつながらなかったり、ワイヤレスイヤホンが壊れてしまったり。
 そんな些細な事にも、「いやな事ばっかりおこるんだもん」といって、泣き出してしまっていた。
 そんな、最低のところに落ち込んでいたメンタルに、ようやく明るさが戻ってきていた。
 「あたふたして、どうしようって不安になるのは、治療が始まるまでだよ。」
 義姉が義兄の経験から言っていたことだ。
 そうなのかもしれない。


 今の僕達の希望。
 治療に効果が出て、妻が再び食事をとれるようになること。
 その期間はできるだけ長い方がいい。

 今日の面会時間は、そんな話のあと、足と腰のマッサージになった。
 足に多少むくみが出ている。
 これまでは、むくみさえなかった。
 エルネオパ2号という、ロボットのような名前の栄養パック。
 しっかり妻をささえてくれているらしい。
 一時期ひどかった、目の周りのくぼみも、かなりよくなってきた。
 顔色も戻ってきている。
 細っていた腕や指も、少し戻ってきている。
 背中をさすった時の突き出た背骨も、両側の筋肉に挟まれてきている。
 一安心といったところ。

 腰のマッサージは、体も揺れて気持ちがいいようだ。
 うとうとしている。
 鼻のカテーテルからも、腸液が頻繁に運ばれる。
 内臓にも刺激が入るのかもしれない。
 そのまま眠りたいらしく、ブラインドを暗くしておく。
 顔に沢山キスをしてから部屋を出る。
 退室際に、にっこりと妻が笑った。
 笑顔のとびきりかわいい女性なのだ。


 今日の夕食
 味の素の冷凍餃子、千切りキャベツのサラダ、味噌汁、ぬか漬け、デザート
 我が家禁断の冷凍餃子を、妻がいないうちに試す。羽付きに仕上がるとうたわれており、説明書きのまま作ると、確かに羽付きになった。比較的家の近くに、気になっていたパティスリーがある。そこで買ってきたイチゴショートとメープルレモンケーキ。それを今日のデザートにする。どちらもふわふわ触感で、あっさりした甘さ。レモンのマーマレードがアクセントになっていて美味しい。イチゴも、ピリリとこなかったので安心。ちょっと変わってるなと思ったのは、積層面のスライスイチゴが、しっかりクリームに挟まっているところ。見た目も食べた感触も目新しい。触感の同系統のものを選んでしまったので、次回はもう少し違った取り合わせにしようと思う。イートインスペースもあるらしく、妻が退院した時のカフェの候補として、確認しておこうと思う。


 今日も夜の通話はなかった。
 心が落ち着いて、ぐっすり眠っているのだろう。


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