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通院日記033_地域病院_通院26日目  今日は、朝から病院へ連絡して、処置をお願いした。それは昨日の状況・・・ 

20250415(火) 地域病院 通院26日目

 今日は、朝から病院へ連絡して、処置をお願いした。

 それは昨日の状況から2人で決めていた。
 腸閉塞ということであれば、そのまま入院になるだろうと予想している。
 妻は入院したくなかったようだ。
 まだ様子を見てもいいかもしれないという感じだった。
 実際、今朝は昨日の夜よりも調子はいい。
 けれど、ここでまた我慢して、昨晩のような事にはなりたくない。
 それは、やはり妻も同じだった。

 病院へ連絡すると、直ぐにカルテと照合してくれた。
 来院してくれという。
 時間を決めて診察を入れてくれた。
 もし調子が良くなければ、ベッドも用意してくれるということだ。
 ありがたい。
 診察時間は10時30分。
 出かける支度を始める。

 新しく買った前開きのシャツ。
 それに、これも前開きのできるコート代わりの薄手のジャケット。
 それらを合わせると、お出かけのようなおしゃれさになった。
 「私、どうしてこんな、おしゃれしてきちゃったんだろう。」
 車で移動しながら妻がつぶやいた。
 「いいじゃん。機能的だから問題ないよ。」

 診察券を受付機に入れると、今日のメニューが出てきた。
1 血液検査
2 処置(注射とある)
3 一般撮影
4 CT検査
5 診察

 採血の間に、僕だけ総合受付へ行って必要な手続きをする。
 保険証切り替え中のため。

 処置(注射)というのが、どこで行われるのか分からなかった。
 外来受付に問い合わせる。
 採血後に外来受付に来てもらいたいということだ。
 診察シートを、外来の受付に提出してから血圧を測る。
 数字を見て驚いた。
 「これ、機械の操作間違ったのかな。」
 妻に聞いても分かるわけがない。
 けれど聞いてしまった。
 退院前は、高い方が80後半だったのに、今は138もあった。

 問診表に僕が記入することになった。
 妻は説明を端折りがちだし、元気な自分を演出しがち。
 できるだけ客観的に、事実を書くようにする。

 『嘔吐が続く、嘔吐物に便臭がある、嘔吐物の色が茶色い、下腹が張って苦しい』

 腸閉塞なんだから、早く処置してほしいと思っていた。
 書いてみると、なんだか閉塞に誘導しているような気がしてきてしまう。
 全て事実なのだと確認して提出する。
 CTのあとに点滴をするらしい。
 「その時に時間が空くはずだから、お昼ご飯をとってくれる?」
 自分は食べられないのに、妻は僕の食事の心配をしてくれる。

 妻が処置室に呼び出されて、ベッドに横になった。
 それを見てから食事に行く。
 戻ってくると、これから直ぐに処置することになったという。
 鼻からチューブを入れて、腸内にあるものを取り出すということだ。
 検査が続いていたので、処置は明日になるかもと思っていたけれど、これで安心できそうだった。

 「そのまま入院になるって。」
 妻が暗い声を出す。
 「いや、そうしてもらった方がいいよ。ここで全部出しちゃえば、ずっと楽になるはずだから。」
 妻を励ます。
 そこから僕だけ、待合で待つことになった。
 食事後もあり、椅子に寄りかかって眠ってしまう。

 呼び声で目が覚めた。
 担当医師のぶなしーが、僕の方を見て呼んでいる。
 妻の担当をしてくれている、外科チームは4名体制。
 今日の外来は、一番若い医師の日だったので意外に思う。
 処置室に入って見ると、すでに鼻からカテーテルが通されていた。
 茶色い液体が、タンクにたまりつつあった。

 「先生が来てくれてね。やってくれた。」
 先生というのは、4名の内のリーダーの担当医(ぶなしー)のことだ。
 たまたま、処置できるタイミングになって、直ぐに行ってくれたらしい。
 「それでさ、『通るかな・・・ダメか、おお、通った通った』、とか若い先生と一緒にやっていたよ。」
 なかなか難しかった感じだ。
 通った時には、みんなほっとしたらしい。
 僕も感謝したい。
 それにしても、カテーテルが通ってよかった。
 通らなかったら・・・、あまり考えたくない。

 それから、ぶなしーがレントゲンとCTの画像を見せてくれた。
 胃のレントゲンはこれまでと同様、出口が肉厚になって通路が細くなっている。
 そこが、なかなかカテーテルの通らなかったところだという。
 CTでは、腸が膨らんでいる様子がよく分かった。
 狭い空間に押し込められた腸が、内側から膨らんで周囲を圧迫している。
 そりゃあ、痛くて苦しいだろうと思えた。
 お腹を触った時に、下腹の左右が膨らんでいるような感じだった。
 CTの画像でも、その辺りの腸が一層膨らんでいるように見えた。

 「こうなる前に、治療に入りたかったんですけど。少し進行が速いのかもしれない。」
 ぶなしーがそう漏らした。
 胃カメラの、検体の検査の結果はまだだという。
 来週頭くらいまで時間がかかるらしい。
 抗がん剤治療は、来週半ば以降になりそうだ。

 その後は入院の手続きとなった。
 最初は緊急入院で、今度は正式な入院なので、手順通り行う。
 妻も僕も入院慣れしてきている。
 おそらく入院だろうと、荷物も全部用意してあり、車へ取りに行った。

 今回も救急病棟の個室に入った。
 荷物を手際よく整理する。
 栄養剤に点滴、鼻からのカテーテルと、とにかく今の妻はひどい有様だ。
 腸からの茶色い液体は、この短い時間で、かなりタンクにたまりつつあった。

 結局のところ、1月からの吐き気は、腸に転移した癌のせいだった。最初のクリニックでのCTで、腸が腫れていると言われていたのが、すでにこの状態だったと思う。その時からの、診療のボタンの掛け違いが本当に悔やまれる。腸を活性化させる薬を飲んで、呻くほど痛がった。救急車を呼ぼうかというところまで行っていた。それは完全に逆効果だったし、下手をしたらと考えると寒気がする。その期間は食事をしては吐き戻して、少し調子が良くなってまた吐き戻して、という感じだった。結局食が細っていき、今のような、衰弱した状態になってしまった。もっと早く、栄養剤に変わっていれば、これほど体力も落ちていなかっただろう。

 妻はまだ、治療にさえ入っていないのに。

 でも、そんな思考を繰り返してもしょうがない。
 今後は吐き気とお腹の張りに悩まされずに済むと。
 それは本当にうれしい。 

 「この状態から回復して、普通の生活ができるようになったら、奇跡の患者になるよね。」
 冗談交じりに妻が言う。
 「もちろんだよ。」
 ついそう答えて、笑ってしまう。
 変な意味に、とっていなければいいと思う。

 予定している、ケアマネさんとの打合せと、栄養カテーテルの針の交換をキャンセルする。

 19時前に家に帰る。


 今日の夕食
 つみれ用の鶏団子と蒸しキャベツ、味噌汁の残り、ぬか漬け
 キャベツの千切りが、鶏団子とポン酢にあまり合っていなかった。
 なので、キャベツを蒸してみたもの。
 病人食みたいになったけれど、こっちの方が味はいい。


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